ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編
・・・その後、霊峰アブソールを降りた俺達はバンエルティア号に戻った。けどピオニー陛下が来ることまでは予想していなかったせいで船内はかなりパニックになりかけた。流石に王族はともかく本当の王が来たことはなかったからか、それは当然かとも俺は思い直した。
・・・まぁそんな騒ぎもアンジュが収め、とりあえずは霊峰アブソールに行ったメンバーに事態に関わっていたメンバーだけでエントランスで話をすることになった、流石に全員に話をするにはスペースがキツかったからな。
アンジュ「・・・成程ね。ルークは元々アドリビトムには関係無く自分で正当王位継承権を譲る為に動こうとベルに秘密で言ってた。それをリタが知って今のような事態にしたって事ね。どうにか貴方の本音を引き出す為に・・・それで貴方は事実を晒された、と」
ルーク「・・・そういう事だ」
・・・それで俺達側から見た経過を話終わったんだけど、アンジュは神妙な表情でそれを受け止めルークは視線を下げてただ肯定するだけに留める。
レイヴン「ま、こっちとしても色々苦労したんだけどね。だってルーク君全く普段隙を見せないし・・・それにこうやってピオニー陛下に来ていただいたのも、偶然に近かったしね」
ベル「・・・偶然?」
レイヴン「ほら、ルーク君ライマに手紙送ったっしょ?あれってその時ピオニー陛下とやり取りしてたリタっちからしたら相当なイレギュラーだったのよ。なんでライマに手紙を出すんだって」
ベル「っ・・・あの時、もうリタはピオニー陛下とやり取りしてたっていうのか・・・?」
レイヴン「まぁそれはいずれ来るルーク君の本性暴きの為に陛下に情報を流して、そこからどうにか進めればってリタっち考えてたらしいんだけど・・・予想外にピオニー陛下がノって来たから事が思いの外進んでしまったってのがあるんだけどね」
ピオニー「・・・俺としてはライマにいる時から真意を量りかねてたからな。ルークの姿は本当に今の姿が真実なのかと。しかしそれを裏付けするきっかけをくれたリタに協力することにしたんだ。ちゃんとこちらに情報屋として名高いジェイを送って裏付けをくれたことでな」
ベル「ジェイ!?お前、俺達の事は調べないって・・・!?」
ジェイ「いやだなぁ、僕はあくまで貴方達の事はもう調べないって言っただけです。それに依頼人に仕事を頼まれた以上、僕には守秘義務があるんですよ。依頼人の権利を守る守秘義務がね。ベルさんにお金の事を言ったのはその守秘義務の為の口実です」
ベル「・・・っ!」
マジか・・・ジェイがまだ動いてるなんて、俺想像してなかったぞ・・・もう役割を終えたから、活動しないって思ってたのに・・・!
ピオニー「・・・ただそんな風にやり取りをしている時に、ルークから手紙をもらった。変な噂が流れてるからそれをどうにかするためにも早く正当王位継承権をどちらかに決めるようにしてくれとな。その手紙をもらってジェイと話をしている内に読めたんだよ・・・リタの存在に気付くんじゃなく先にアッシュに王位継承権が行ったって事実を作ることにルークがしたんだとな」
ベル「・・・じゃあ、それで・・・霊峰アブソールでの試験を思い付いて・・・」
ピオニー「あぁ、逆手に取ってハメさせてもらった。俺からしてもルークには隙を作ってもらわないといけなかったんでな。本音を引きずり出す為にも。だから俺自らがこっちに出てくることでその先にある仕掛けに気付かせないように囮になったんだ。リタが仕掛けてる物が何かって気付かせないための囮にな」
ルーク「・・・今まで順調に行ってたって思ったのは、全部手のひらの上の出来事って訳か・・・情けねぇ」
全てを聞き、ルークは自嘲の笑みを浮かべ下を向く・・・分かる気はする。今までやって来たことが全て見透かされて水の泡になったんだから・・・
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・・・まぁそんな騒ぎもアンジュが収め、とりあえずは霊峰アブソールに行ったメンバーに事態に関わっていたメンバーだけでエントランスで話をすることになった、流石に全員に話をするにはスペースがキツかったからな。
アンジュ「・・・成程ね。ルークは元々アドリビトムには関係無く自分で正当王位継承権を譲る為に動こうとベルに秘密で言ってた。それをリタが知って今のような事態にしたって事ね。どうにか貴方の本音を引き出す為に・・・それで貴方は事実を晒された、と」
ルーク「・・・そういう事だ」
・・・それで俺達側から見た経過を話終わったんだけど、アンジュは神妙な表情でそれを受け止めルークは視線を下げてただ肯定するだけに留める。
レイヴン「ま、こっちとしても色々苦労したんだけどね。だってルーク君全く普段隙を見せないし・・・それにこうやってピオニー陛下に来ていただいたのも、偶然に近かったしね」
ベル「・・・偶然?」
レイヴン「ほら、ルーク君ライマに手紙送ったっしょ?あれってその時ピオニー陛下とやり取りしてたリタっちからしたら相当なイレギュラーだったのよ。なんでライマに手紙を出すんだって」
ベル「っ・・・あの時、もうリタはピオニー陛下とやり取りしてたっていうのか・・・?」
レイヴン「まぁそれはいずれ来るルーク君の本性暴きの為に陛下に情報を流して、そこからどうにか進めればってリタっち考えてたらしいんだけど・・・予想外にピオニー陛下がノって来たから事が思いの外進んでしまったってのがあるんだけどね」
ピオニー「・・・俺としてはライマにいる時から真意を量りかねてたからな。ルークの姿は本当に今の姿が真実なのかと。しかしそれを裏付けするきっかけをくれたリタに協力することにしたんだ。ちゃんとこちらに情報屋として名高いジェイを送って裏付けをくれたことでな」
ベル「ジェイ!?お前、俺達の事は調べないって・・・!?」
ジェイ「いやだなぁ、僕はあくまで貴方達の事はもう調べないって言っただけです。それに依頼人に仕事を頼まれた以上、僕には守秘義務があるんですよ。依頼人の権利を守る守秘義務がね。ベルさんにお金の事を言ったのはその守秘義務の為の口実です」
ベル「・・・っ!」
マジか・・・ジェイがまだ動いてるなんて、俺想像してなかったぞ・・・もう役割を終えたから、活動しないって思ってたのに・・・!
ピオニー「・・・ただそんな風にやり取りをしている時に、ルークから手紙をもらった。変な噂が流れてるからそれをどうにかするためにも早く正当王位継承権をどちらかに決めるようにしてくれとな。その手紙をもらってジェイと話をしている内に読めたんだよ・・・リタの存在に気付くんじゃなく先にアッシュに王位継承権が行ったって事実を作ることにルークがしたんだとな」
ベル「・・・じゃあ、それで・・・霊峰アブソールでの試験を思い付いて・・・」
ピオニー「あぁ、逆手に取ってハメさせてもらった。俺からしてもルークには隙を作ってもらわないといけなかったんでな。本音を引きずり出す為にも。だから俺自らがこっちに出てくることでその先にある仕掛けに気付かせないように囮になったんだ。リタが仕掛けてる物が何かって気付かせないための囮にな」
ルーク「・・・今まで順調に行ってたって思ったのは、全部手のひらの上の出来事って訳か・・・情けねぇ」
全てを聞き、ルークは自嘲の笑みを浮かべ下を向く・・・分かる気はする。今までやって来たことが全て見透かされて水の泡になったんだから・・・
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