ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編
ピオニー「さて・・・アッシュ、分かっただろう。ルークが手加減をしていた、ということは」
アッシュ「・・・っ!」
ピオニー「・・・不満そうだな。なら一つ聞くが手加減をしてわざと負ける、そしてそれが望んだことと言うのはお前も今さっき聞いたから分かるだろう。ならそうやってわざと負けて嬉しいと言うのは、どう言った心理があってのものだとお前は考える?負ければその時点で正当王位継承権はお前の物なのに、それをあえてやる心理と言うものを」
アッシュ「っ・・・そんなもの、俺が知るわけありません・・・こんな屑の考えることなんか・・・!」
リタ「・・・話にならないわ。あんた、こんなのに本当に正当王位継承権を譲る気だったの・・・?」
アッシュ「んだ、と・・・っ・・・!?」
ルーク「リタ、止めろ・・・!」
・・・それでピオニー陛下の言葉に尚もルークへの怒りを向けようとしたけど、リタの静かな怒りに満ちた言葉にアッシュは怒りから途中で戸惑いルークは慌てた様子で制止を呼び掛ける。
リタ「だってそうじゃない・・・あんたのこと全然見ないし話を聞きもしない上で、やることって言ったらあんたを罵るばっかり・・・あんたの本心を知りもしないで・・・!」
ルーク「止めろって言ってんだろリタ!」
リタ「・・・いつもそうよ、あんたは・・・自分の事を言わないで、ずっと誤魔化してばっかり・・・なんで自分の事を考えないのよ!自分の幸せを!アッシュとナタリアの二人を幸せにしたらそれがあんたの幸せ!?・・・そんなわけないじゃない!二人を幸せにしたって感謝されるわけでもないし、むしろ一層失望されて蔑まれるだけ・・・そんな視線に晒されて幸せだなんて言えるんなら、あんたは大馬鹿よ!」
ルーク「っ・・・」
・・・けど制止を聞かずに話を続けるリタの次第に高ぶった話に、ルークはたまらず視線を背ける・・・この時俺はルークの気持ちが痛いほどに分かった。馬鹿と言われても幸せになれないとしても、そうするために動いていた事を改めて指摘された痛みを・・・
ナタリア「待ってくださいリタ・・・それは、どう言うことですか・・・?私達の幸せの為にと言うのも、ですがその・・・私達がルークを蔑む、と言うのも・・・」
リタ「・・・言葉通りよ。アッシュを王位継承者にして、貴方達二人を結ばせること。それがルークの望みよ・・・けどそうしたなら確実にあんた達はルークを蔑む。アッシュは一層ルークを見下して、あんたはアドリビトム内にいる時のように言葉だけでしかアッシュを諌めようともしない」
ナタリア「言葉だけなんて、そんな・・・」
リタ「そんなつもりはないって言うのは見当違いよ。現にあんたが味方をしてるのってアッシュじゃない。さっきルークが倒れた時には駆け寄るなんてしなかったのに、アッシュの時は我先にって来た・・・それってあんたにその気は無くてもルークを蔑ろにしてアッシュに重きを置いてる行動よ」
ナタリア「っ!?そっ、それは・・・!」
アッシュ「違う!ナタリアは悪くねぇ!悪いのはそこの屑だ!」
リタ「はぁ!?だったらあんたは婚約者に駆け寄らないのはルークが愚かだから当然だって言うの!?でもそれならそう言ってるあんたを止められもせず、そうするのが当然だってナタリアに言うってことはナタリアが否定しようとしてることまであんたは否定してんのよ!それってルークばかりかナタリアまで間違ってるって言ってるも同然の事じゃない!それも自分の言うことは間違ってないってナタリアに押し付ける形で!」
アッシュ「!!」
リタ「それでナタリアはアッシュを何も変えられずにそのままいる・・・その事実がルークを結果的に蔑むと言うことに繋がるのよ!」
ナタリア「!!」
リタ「・・・ねぇ、ルーク・・・あんた本当にこの二人の為に人生、棒に振るつもりだったの?・・・あんたは、あんたはそんなことする必要ないじゃない・・・っ・・・!」
ルーク「っ・・・リタ・・・」
・・・それでアッシュとナタリアからの言葉を叫びながら声高に否定したリタだったが、ルークに向けたその声に目は酷く震え・・・涙がこぼれていた。
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アッシュ「・・・っ!」
ピオニー「・・・不満そうだな。なら一つ聞くが手加減をしてわざと負ける、そしてそれが望んだことと言うのはお前も今さっき聞いたから分かるだろう。ならそうやってわざと負けて嬉しいと言うのは、どう言った心理があってのものだとお前は考える?負ければその時点で正当王位継承権はお前の物なのに、それをあえてやる心理と言うものを」
アッシュ「っ・・・そんなもの、俺が知るわけありません・・・こんな屑の考えることなんか・・・!」
リタ「・・・話にならないわ。あんた、こんなのに本当に正当王位継承権を譲る気だったの・・・?」
アッシュ「んだ、と・・・っ・・・!?」
ルーク「リタ、止めろ・・・!」
・・・それでピオニー陛下の言葉に尚もルークへの怒りを向けようとしたけど、リタの静かな怒りに満ちた言葉にアッシュは怒りから途中で戸惑いルークは慌てた様子で制止を呼び掛ける。
リタ「だってそうじゃない・・・あんたのこと全然見ないし話を聞きもしない上で、やることって言ったらあんたを罵るばっかり・・・あんたの本心を知りもしないで・・・!」
ルーク「止めろって言ってんだろリタ!」
リタ「・・・いつもそうよ、あんたは・・・自分の事を言わないで、ずっと誤魔化してばっかり・・・なんで自分の事を考えないのよ!自分の幸せを!アッシュとナタリアの二人を幸せにしたらそれがあんたの幸せ!?・・・そんなわけないじゃない!二人を幸せにしたって感謝されるわけでもないし、むしろ一層失望されて蔑まれるだけ・・・そんな視線に晒されて幸せだなんて言えるんなら、あんたは大馬鹿よ!」
ルーク「っ・・・」
・・・けど制止を聞かずに話を続けるリタの次第に高ぶった話に、ルークはたまらず視線を背ける・・・この時俺はルークの気持ちが痛いほどに分かった。馬鹿と言われても幸せになれないとしても、そうするために動いていた事を改めて指摘された痛みを・・・
ナタリア「待ってくださいリタ・・・それは、どう言うことですか・・・?私達の幸せの為にと言うのも、ですがその・・・私達がルークを蔑む、と言うのも・・・」
リタ「・・・言葉通りよ。アッシュを王位継承者にして、貴方達二人を結ばせること。それがルークの望みよ・・・けどそうしたなら確実にあんた達はルークを蔑む。アッシュは一層ルークを見下して、あんたはアドリビトム内にいる時のように言葉だけでしかアッシュを諌めようともしない」
ナタリア「言葉だけなんて、そんな・・・」
リタ「そんなつもりはないって言うのは見当違いよ。現にあんたが味方をしてるのってアッシュじゃない。さっきルークが倒れた時には駆け寄るなんてしなかったのに、アッシュの時は我先にって来た・・・それってあんたにその気は無くてもルークを蔑ろにしてアッシュに重きを置いてる行動よ」
ナタリア「っ!?そっ、それは・・・!」
アッシュ「違う!ナタリアは悪くねぇ!悪いのはそこの屑だ!」
リタ「はぁ!?だったらあんたは婚約者に駆け寄らないのはルークが愚かだから当然だって言うの!?でもそれならそう言ってるあんたを止められもせず、そうするのが当然だってナタリアに言うってことはナタリアが否定しようとしてることまであんたは否定してんのよ!それってルークばかりかナタリアまで間違ってるって言ってるも同然の事じゃない!それも自分の言うことは間違ってないってナタリアに押し付ける形で!」
アッシュ「!!」
リタ「それでナタリアはアッシュを何も変えられずにそのままいる・・・その事実がルークを結果的に蔑むと言うことに繋がるのよ!」
ナタリア「!!」
リタ「・・・ねぇ、ルーク・・・あんた本当にこの二人の為に人生、棒に振るつもりだったの?・・・あんたは、あんたはそんなことする必要ないじゃない・・・っ・・・!」
ルーク「っ・・・リタ・・・」
・・・それでアッシュとナタリアからの言葉を叫びながら声高に否定したリタだったが、ルークに向けたその声に目は酷く震え・・・涙がこぼれていた。
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