ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編

ベル「まず一つはそうするってことはアンジュに話さなきゃいけないってことだから、それについてはそっちが話をしてほしい。多分俺が言ったって言ったらルークも気持ち悪がるだろうし・・・」

リフィル「それは問題なくてよ。今アスベルがアンジュに噂について話した上で話を通してる最中だから、アンジュが断らなければすぐに引っ越しは成立すると思うわ」

ベル「え?アスベルが?」

スパーダ「俺らとしてもあんま事を荒立てたくなかったからな。だからアスベルにやってもらってんだよ。アンジュの説得をな。まぁ本当なら付き合いが多少長い俺がやるべきだったんだろうが、アドリビトム内では身分は関係無いとかそういう問題は自分達に解決させるべきとか言いそうだったからな。何だかんだで結構あいつ我が強いし・・・だから気安い関係の俺よっか、生真面目なアスベルの方がいいと思って任せたんだよ」

・・・アスベルがいないのはそういうわけだったのか。まぁそれならそれでいいや、話が早いし。

ベル「・・・そっか。なら次だけど、ルークの所にはライマ関係者はクエストの時とかしょうがない場合を除いて、あんまり積極的に近付かないようにしてほしい。そうやっといて結局ルークに近付かれたら意味ないって思うしさ」

リフィル「・・・それもそうね。そんな事になったら本末転倒以外の何物でもないわ」

クロエ「私もそう思う・・・セシルを筆頭として何だかんだと色々言うと思うが、お前はそれで大丈夫なのか?その・・・例え違う存在とは言え自分と一緒の部屋で、自分の面倒を見ることは・・・」

ベル「・・・大丈夫だよ、俺の事は俺の事だから慣れてるし」

・・・まぁ傍目から見りゃわがまま坊っちゃんを俺が面倒見なけりゃならない状況って思うよな。でも俺の事は俺の事でよく分かるし、本当のあいつの事を俺は知ってる。それに一緒にいるようになれば状況の改善は可能になるだろうしな。これはうまくいかせてやる・・・!

ベル「・・・まぁ言いたいことはそれくらいかな」

リフィル「分かったわ。それくらいなら私達でもやれると思うから帰ったら準備をしていてちょうだい」

ベル「あぁ・・・んじゃ戻るか」

・・・やることが決まったならやる気が出てきたな・・・よし、頑張るか!















・・・そんな一連の流れからブラウニー坑道を出た後のバンエルティア号の中で、ルークの俺のいる部屋への引っ越しは決まった。その際に俺が伝えた条件を伝えた時、ガイはルークには俺がいないとって食い下がったそうだけどアンジュがジリジリ近寄りながら笑顔を浮かべて近寄らないようにと念を押した事ですごすごと引き下がったらしい。それを破った暁には女性だけの部屋に入れてやると罰を与える事も言い含められて・・・なんでこっちでも女にヘタレなんだよ。






ルーク「・・・あーーーっ!解、放、感!」

ベル「あんま騒ぐなよ。話を聞かれたら元も子もないんだからな」

ルーク「わーかってるって!それよっか久しぶりにあいつらと離れたんだ!迷惑をかける気はねーから、目一杯普通にしてくつろがしてもらうぜ!」

ベル「はは・・・」

・・・そしてルークが俺の部屋に来るなりベッドにいい笑顔を浮かべて飛び込んだ。そしてそのまま振り返る俺にも笑顔のまま・・・同じ年格好の俺が言うのもなんだけど、それがありのままの年相応なルークの顔なんだと俺は思った。

レイヴン「・・・よっ。お引っ越し、お疲れさん」

ルーク「・・・んだよ、オッサンか」

レイヴン「なーによ、普通の様子で出迎えてくれちゃって~。オッサン、オッサン・・・嬉しくなっちゃうじゃない!ルーク君の特別になったんだって!」

ルーク「オッサン相手に今更嘘も何もねーだろ。つーかキモい」

レイヴン「ひどい!」

・・・そんな時にレイヴンが気楽に入室してきて、ルークは素で返す。それでいやにテンション高いんだけど・・・うん、俺から見ても素でキモい。

レイヴン「・・・ま、それはともかくとしてもさ。スパーダ達が動いたのは嬉しい誤算だったよね、ルーク君達にとってね」

ルーク「・・・ま、予想はしていたけどその事について話をしに来たんだな」

・・・え、何?いきなりすっごい空気重くなったんだけど・・・ニコニコ笑顔のレイヴンがすっげぇ胡散臭い・・・









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