ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編

・・・ジューダスにレイヴンにジェイ、それとバンエルティア号の中の誰かに俺とルークの関係がバレて数日経った。

その数日の間に入ったあるクエストで俺はジェイと組んだんだけど、そこでジェイからはこれからは別に俺達の事は調べないし、キュッポ達の居場所が今無くなるのは避けたいし悲しませたくないから変に自分をつつかなければ俺達に何もしないでいるって言ってきた。

そして応援しているって言った奴から多大な口止め料をもらっているから、それ以上の金を持ってこないなら正体を話す気もないと・・・正直正体を知りたかった所だけど、あまりこの世界の金を持ち合わせてない俺は聞くのを断念せざるを得なかった。









(黒い球のある部屋)

ジューダス「・・・ジェイは中立か。まぁ下手に動かれるよりはマシだろう」

ベル「うん、俺もそう思う」

・・・そんなジェイとの事をジューダスに報告した俺。ジューダスはあの後乗り掛かった船だからサポートくらいはしてやると言って、一応俺達の協力者となってくれた。つっても俺が危なっかしいから、穏便に事を済ませるための予防の為って厳しい言葉をいただいた上でだけど・・・

ジューダス「・・・ただやはり問題は誰がレイヴンの依頼人なのかだ。これをはっきりさせんことにはどうとも言えんな」

ベル「・・・確かにそうだけど、心当たりがないんだよな・・・」

ジューダス「その事だがカイル達にライマの関係者は除外していいだろう。カイル達がそんな回りくどい真似をするとは思えんし、そうならそうでそういった話が僕達の間で出ているだろう。そしてライマの関係者も今更ルークの考えを尊重して応援をするとも思えん。したとしたらジェイドかヴァンくらいだろうが、どちらも正体を隠す意味もないと考えて行動するだろうな」

ベル「・・・ジューダスの考えに沿うなら残りのメンバーの中って事だけど、どうなんだろうな・・・ロイドとかシング達とかもカイルみたいに突っ込んで来そうだけど、あいつら分かりやすいしそんなこと考えそうにもないし・・・」

ジューダス「・・・何にせよ、誰がどうなのか確認出来ん以上現状維持以外に手はない。下手に行動するより、今は静かに事の成り行きを見守るぞ」

ベル「うん・・・」

・・・レイヴンの依頼人の動きが見えない以上俺達に出来ることは今は何もない。そう分かるために俺は頷く以外に返答を返せなかった。

ゼロス「・・・お~い、ベル君いる~・・・ってあら?ジューダスまで一緒じゃん。どうしたの?」

ジューダス「・・・ベルの世間話に付き合っていただけだ。それよりベルに何の用だ?」

ゼロス「あぁそうだった。ちょっとクエストに行きたいんだけど、暇してるメンツが少なくってさ。ベル君に協力お願いしに来たんだけど、ジューダスも含めて今大丈夫?」

ベル「まぁ今は暇だけど・・・珍しいな、自分からクエストに行くなんて」

ゼロス「いやそれがさぁ、アンジュ様が働かざる者食うべからずって厳しいのよ。それで適当なクエスト受けようとしたんだけど、ロイド君もお姉様達もカワイコちゃん達もいなくってさぁ~」

ベル「あぁ・・・それで仕方なく俺達の所に来たんだ・・・まぁいいや、暇だし付き合うよ」

ジューダス「僕も別段用はない。付き合ってやっても構わんが、クエストは三人までか?」

ゼロス「心配しないでいいよ。後一人はキール君に頼んだから」

ベル「・・・また珍しいな。お前がキールを誘うっていうのもだけどそれでキールが引き受けるなんて・・・」

ゼロス「しょうがないっしょ~。俺様だってカワイコちゃん達と行きたかったけど、ちょうど空いてるのキール君だったんだし。それにキール君が駆り出された理由も、バンエルティア号の中にこもってないでクエストに行ってきなさいってアンジュ様のキツいお達しでなんだしさぁ」

ベル「・・・あぁ、引っ張り出されたんだキール」

ゼロス「そう言うこと。ホラホラ、早く行っちゃおうよ。俺様早く済ませて帰りたいし~」

ジューダス「・・・そうだな、さっさと済ませて戻るぞ」

ベル「・・・うん、そうするか」

・・・ゼロスのクエストの誘いにさっきまでの緊張感はどこへやらと、力の抜けた俺達は依頼を受けるべくアンジュの元に足を運んだ。















・・・それでゼロス主導の元で訪れたのは、コンフェイト大森林で金採掘のクエストだった。











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