ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編
ベル「・・・意思表明をしたいってのはわかった。けどライマがどんな国かってのは俺は行ったことないからわからないからけど、そんな簡単に婚約破棄とか上層部は許さないんじゃないのか?それに今のお前の顔を知ってる奴とか、協力してくれる奴とかいるのか?・・・正直お前一人のわがままじゃ、国の決定揺るがせないと思うんだけど俺・・・」
・・・一応キムラスカの王族だったから分かる。いくら王族の一人でも実権がない人間に発言力はないに等しい。その事を身に染みて理解してる俺は真剣にルークに問い質す。
ルーク「・・・協力してくれる奴も、俺のこの顔を知ってる奴も一人もいないな。ただまぁ他はともかく、ピオニー陛下なら俺の事をうっすら知ってるかもしれないし喜んで協力してくれそうじゃあるな」
ベル「は・・・ピオニー陛下?もしかして今のライマ国王って、ピオニー陛下なのか・・・?」
ルーク「ん?そうだけど、どうしたんだ?」
ベル「・・・俺のいた世界で陛下、世界の中の二大国で相手側の皇帝陛下だった」
ルーク「は?・・・マジかよ・・・」
俺の言葉にルークは驚いて呆けた顔になる・・・まぁそりゃ驚くよ。つーか俺も似たようなリアクション取ったし、もしかして同じような顔してたんじゃねーかな。ピオニー陛下の事で、俺とこいつ。
ルーク「ま・・・まぁ今はそれはどうでもいい。それよっか目下重要なのはピオニー陛下くらいだってことだ。俺の事を知ってて協力しそうなのは」
ベル「・・・ジェイドは知らないのか?」
ルーク「知ってたら人目のないとこでネチネチ嫌味ったらしいことばっか言うのは目に見えてる。本当の貴方も普通の貴方もわがままで手がかかりますねぇみたいなことくらいは平気でな。けどんなこと言う素振り見せて来ねぇからピオニー陛下はジェイドに何も言ってないだろうし、ジェイド自身では気付いてないと思う。俺の事を知ってて放置するような泳がせる行動は取らない。確実にそれを匂わすアプローチはしてくるだろうからな」
ベル「あぁ・・・分かる、それ・・・」
ルークの推察にすごいしみじみ納得してしまう俺・・・ジェイドの性格と俺に対する態度考えるとあえて放置とか絶対しない。間違いなく人目のないとこで何か内緒で言ってくる、そう俺は経験から感じていた。
そしてそう聞いたからこそ、まだ気になる事がある・・・
ベル「・・・でもそれなら、尚更誰かに協力してもらわないと無理なんじゃないのか?正直一人じゃ流石に無理だと思うぞ。婚約破棄も王位継承権放棄も」
ルーク「・・・そうなんだよな。いくら俺一人が頑張ったって下手すりゃ何も出来ないまんま終わるし、ここらで協力してくれる奴がいないとキツいんだよな・・・」
・・・俺が気になったのはルークが一人で突っ走って何もかもやろうとしてるんじゃないのかってことだ。けど苦く頭をかくルークの姿に一応俺は安心した、一人は危険と分かってくれている事に。
ベル「ならどうすんだ?・・・アテはあんのか?」
ルーク「・・・多分話を聞いて協力してくれるとしたら、ヴァン師匠だとは思う。けどあの人の手は掴めないっていうか、掴みたくない」
ベル「えっ・・・なんで・・・?」
・・・意外だった。俺だったら師匠に話をしようとか、最初に思うと思うのに・・・
ルーク「・・・自分の評判を下げるために色々馬鹿をしたりしたけど、そんな中で俺とまともに接してくれた人は師匠くらいだった。けどだからって俺の目的に師匠を巻き込む事は違う・・・だから俺はあの人を頼れない」
ベル「・・・そう、なのか」
・・・その眼には寂しさが宿っていた、師匠を頼らないと決め離れると決めた事への決意と共に・・・その姿は確かに『俺』とは違う姿だった。師匠に頼るまいとする姿は。けどその違いに驚きはあったけど、安堵もしていた。世界は違っても同じ存在は存在で、師匠が『ルーク』と『アッシュ』を利用しようとしてたらどうルークを説得していいか・・・俺にはわからないから。
ルーク「・・・もうちょっと話したいとこだけどそろそろ行くか。あんま時間かけてたら怪しまれるだろうし」
ベル「・・・そうか、そうするか」
ルーク「今日はあんがとな。少し話してすっきりした」
ベル「気にすんな、また何かあったら言えよ。いつでも話は聞くぞ」
ルーク「・・・おう」
・・・なんだろう、自分の気恥ずかしげにする姿見てるとなんとも言えない気分になる・・・そんなことを思いながら俺達はカフェを出ようと席を立った・・・
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・・・一応キムラスカの王族だったから分かる。いくら王族の一人でも実権がない人間に発言力はないに等しい。その事を身に染みて理解してる俺は真剣にルークに問い質す。
ルーク「・・・協力してくれる奴も、俺のこの顔を知ってる奴も一人もいないな。ただまぁ他はともかく、ピオニー陛下なら俺の事をうっすら知ってるかもしれないし喜んで協力してくれそうじゃあるな」
ベル「は・・・ピオニー陛下?もしかして今のライマ国王って、ピオニー陛下なのか・・・?」
ルーク「ん?そうだけど、どうしたんだ?」
ベル「・・・俺のいた世界で陛下、世界の中の二大国で相手側の皇帝陛下だった」
ルーク「は?・・・マジかよ・・・」
俺の言葉にルークは驚いて呆けた顔になる・・・まぁそりゃ驚くよ。つーか俺も似たようなリアクション取ったし、もしかして同じような顔してたんじゃねーかな。ピオニー陛下の事で、俺とこいつ。
ルーク「ま・・・まぁ今はそれはどうでもいい。それよっか目下重要なのはピオニー陛下くらいだってことだ。俺の事を知ってて協力しそうなのは」
ベル「・・・ジェイドは知らないのか?」
ルーク「知ってたら人目のないとこでネチネチ嫌味ったらしいことばっか言うのは目に見えてる。本当の貴方も普通の貴方もわがままで手がかかりますねぇみたいなことくらいは平気でな。けどんなこと言う素振り見せて来ねぇからピオニー陛下はジェイドに何も言ってないだろうし、ジェイド自身では気付いてないと思う。俺の事を知ってて放置するような泳がせる行動は取らない。確実にそれを匂わすアプローチはしてくるだろうからな」
ベル「あぁ・・・分かる、それ・・・」
ルークの推察にすごいしみじみ納得してしまう俺・・・ジェイドの性格と俺に対する態度考えるとあえて放置とか絶対しない。間違いなく人目のないとこで何か内緒で言ってくる、そう俺は経験から感じていた。
そしてそう聞いたからこそ、まだ気になる事がある・・・
ベル「・・・でもそれなら、尚更誰かに協力してもらわないと無理なんじゃないのか?正直一人じゃ流石に無理だと思うぞ。婚約破棄も王位継承権放棄も」
ルーク「・・・そうなんだよな。いくら俺一人が頑張ったって下手すりゃ何も出来ないまんま終わるし、ここらで協力してくれる奴がいないとキツいんだよな・・・」
・・・俺が気になったのはルークが一人で突っ走って何もかもやろうとしてるんじゃないのかってことだ。けど苦く頭をかくルークの姿に一応俺は安心した、一人は危険と分かってくれている事に。
ベル「ならどうすんだ?・・・アテはあんのか?」
ルーク「・・・多分話を聞いて協力してくれるとしたら、ヴァン師匠だとは思う。けどあの人の手は掴めないっていうか、掴みたくない」
ベル「えっ・・・なんで・・・?」
・・・意外だった。俺だったら師匠に話をしようとか、最初に思うと思うのに・・・
ルーク「・・・自分の評判を下げるために色々馬鹿をしたりしたけど、そんな中で俺とまともに接してくれた人は師匠くらいだった。けどだからって俺の目的に師匠を巻き込む事は違う・・・だから俺はあの人を頼れない」
ベル「・・・そう、なのか」
・・・その眼には寂しさが宿っていた、師匠を頼らないと決め離れると決めた事への決意と共に・・・その姿は確かに『俺』とは違う姿だった。師匠に頼るまいとする姿は。けどその違いに驚きはあったけど、安堵もしていた。世界は違っても同じ存在は存在で、師匠が『ルーク』と『アッシュ』を利用しようとしてたらどうルークを説得していいか・・・俺にはわからないから。
ルーク「・・・もうちょっと話したいとこだけどそろそろ行くか。あんま時間かけてたら怪しまれるだろうし」
ベル「・・・そうか、そうするか」
ルーク「今日はあんがとな。少し話してすっきりした」
ベル「気にすんな、また何かあったら言えよ。いつでも話は聞くぞ」
ルーク「・・・おう」
・・・なんだろう、自分の気恥ずかしげにする姿見てるとなんとも言えない気分になる・・・そんなことを思いながら俺達はカフェを出ようと席を立った・・・
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