ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編
・・・ルミナシアのアドリビトムでクエストをこなしながら生活をしている俺。そんな俺はこのルミナシアの俺と良くもないが悪くもない関係を保っていた。つっても俺の事を遠巻きに見てるくらいで自分から接触はしてこないだけなんだけど・・・今日、そんな関係を変える接触を向こうからしてきた。
(とあるカフェの奥の一角にて)
トラベラールーク(以下ベル)「・・・何の用なんだ、俺に?わざわざ買い出しの時に他の奴に内緒で時間を作ってくれって言われたからここに来たけど・・・」
ルーク「・・・お前、俺の事どう思う?」
ベル「へ?いや、いきなり何の事だよ」
ルーク「あー・・・いや、なんつーか言いにくいんだけどよ・・・お前の目から見て、俺ってライマの次期王に相応しいって思うか?」
・・・恥ずかしそうに頭をかきながら俯く俺。けど質問の内容が内容だけに俺はそのアンバランスさにちょっと微妙な気持ちになるけど、俺に言わせたい事があるからこんな質問をしてる。そうわかった。そしてそれは・・・
ベル「・・・もしかしてお前、アッシュに王位を譲ってナタリアとくっ付けさせたいのか?」
ルーク「!?お前、何でそれを・・・!」
ベル「・・・立場が違うとか生活環境だとか何だかんだ言ったって俺はお前と同じ存在なんだ。多分こう狙って言われたいんじゃないかって思ったんだよ。『お前よりアッシュの方が相応しい』とかってな。実際俺がお前の立場だったならって想像したんだけど・・・違ったか?」
ルーク「・・・あー、くそっ。正解だよ」
・・・俺の答えに周りを気にしてか、声を抑えてそっぽを向くルーク・・・だけどその行動に『俺』にはない違和感を感じていた。
ベル「・・・お前もしかして、わざとそうなるように仕向けてんじゃないのか?自発的に」
ルーク「・・・何の事だよ」
ベル「・・・お前と違って七年程度しか生きてないこの『ルーク』だったら、そんなこと出来ないと思う。断言したっていい・・・けど目の前にいる『ルーク』ならつつがなくアッシュにその王になる道を譲るために色々とらしくない態度を取るっていうか、そうするんじゃないかって思ったんだけど・・・違うか?」
ルーク「・・・まさかそこまで読まれるなんてな・・・伊達に同一人物じゃないって訳か・・・」
俺の予想に昔の俺のような傲慢さはなりを潜め、ルークは俺を感心したような目を向けながら年相応の落ち着きを見せカップを口元に傾ける・・・俺が感じた違和感ってのはアドリビトムでは見せなかったその考えを今ここで明かしたこと、それも年齢に見あった悩みを年齢に見あわない動作というちぐはぐな姿だ。だからもしかしたら今のルークは演技をしてるんじゃないかって確かめたんだけど・・・そのいきなりの変化は勘弁してほしい。自分のこんな姿見るってなんか怖いし。
ベル「でも何で今、俺にその事を打ち明けたんだよ?今まで俺を避けてたお前が」
ルーク「・・・なんつーんだろうな。ちょっとした意思表明をしたかったんだ、誰かに」
ベル「は・・・?」
ルーク「こう言っちゃなんだが、昔から俺はナタリアに愛されてるなんて思ったことは一度もない。精々友愛って所だろ、アイツが俺に抱いてる感情は」
ベル「・・・否定出来ねぇな。アイツがそういった視線を向けているのは間違いなく・・・アッシュだ」
・・・それで何故と会話を続けたけど、ルークのどこか諦めた声と表情に俺は否定を返せなかった。アッシュとナタリアの関係に恋愛関係として俺が入る余地はないって、あんまそういった事に詳しくない俺でもわかったし・・・
ルーク「まぁそれは別にいい、政略結婚ならよくある事だってよく聞いてたからな・・・けどだからって俺が不出来だってのも加えても、アッシュにギャーギャー言われ続けるのも飽き飽きしてきたんだよ。俺は・・・」
ベル「え?お前、勉強出来るんじゃないのか?」
ルーク「・・・俺は別にこだわっちゃいないんだよ、王位なんてもんに。だからあえて出来ないフリをしてるんだけど・・・アイツはそんな俺を蹴落とすでもなく、ギャーギャーうっさくただ口で色々言ってくんだからな。自分の言葉遣いが悪いの棚に上げて・・・ま、そんなわけなんでな。アッシュがうるさくなくなって、ナタリアもめでたしめでたしなんて展開にするには俺が邪魔な訳だ」
ベル「だからお前・・・アッシュに王位を譲ろうって言うんだな。ナタリアとの婚約解消も含めて」
ルーク「そー言うこと。で、意思表明をしたいって思ったんだよ。それを成し遂げる為に後戻りのないようにってな」
・・・何だろう、普通に考えたら反対するべきなんだろうけど反応したいって思えない。やっぱこれって俺自身納得してるんだろうな。どっかで・・・
.
(とあるカフェの奥の一角にて)
トラベラールーク(以下ベル)「・・・何の用なんだ、俺に?わざわざ買い出しの時に他の奴に内緒で時間を作ってくれって言われたからここに来たけど・・・」
ルーク「・・・お前、俺の事どう思う?」
ベル「へ?いや、いきなり何の事だよ」
ルーク「あー・・・いや、なんつーか言いにくいんだけどよ・・・お前の目から見て、俺ってライマの次期王に相応しいって思うか?」
・・・恥ずかしそうに頭をかきながら俯く俺。けど質問の内容が内容だけに俺はそのアンバランスさにちょっと微妙な気持ちになるけど、俺に言わせたい事があるからこんな質問をしてる。そうわかった。そしてそれは・・・
ベル「・・・もしかしてお前、アッシュに王位を譲ってナタリアとくっ付けさせたいのか?」
ルーク「!?お前、何でそれを・・・!」
ベル「・・・立場が違うとか生活環境だとか何だかんだ言ったって俺はお前と同じ存在なんだ。多分こう狙って言われたいんじゃないかって思ったんだよ。『お前よりアッシュの方が相応しい』とかってな。実際俺がお前の立場だったならって想像したんだけど・・・違ったか?」
ルーク「・・・あー、くそっ。正解だよ」
・・・俺の答えに周りを気にしてか、声を抑えてそっぽを向くルーク・・・だけどその行動に『俺』にはない違和感を感じていた。
ベル「・・・お前もしかして、わざとそうなるように仕向けてんじゃないのか?自発的に」
ルーク「・・・何の事だよ」
ベル「・・・お前と違って七年程度しか生きてないこの『ルーク』だったら、そんなこと出来ないと思う。断言したっていい・・・けど目の前にいる『ルーク』ならつつがなくアッシュにその王になる道を譲るために色々とらしくない態度を取るっていうか、そうするんじゃないかって思ったんだけど・・・違うか?」
ルーク「・・・まさかそこまで読まれるなんてな・・・伊達に同一人物じゃないって訳か・・・」
俺の予想に昔の俺のような傲慢さはなりを潜め、ルークは俺を感心したような目を向けながら年相応の落ち着きを見せカップを口元に傾ける・・・俺が感じた違和感ってのはアドリビトムでは見せなかったその考えを今ここで明かしたこと、それも年齢に見あった悩みを年齢に見あわない動作というちぐはぐな姿だ。だからもしかしたら今のルークは演技をしてるんじゃないかって確かめたんだけど・・・そのいきなりの変化は勘弁してほしい。自分のこんな姿見るってなんか怖いし。
ベル「でも何で今、俺にその事を打ち明けたんだよ?今まで俺を避けてたお前が」
ルーク「・・・なんつーんだろうな。ちょっとした意思表明をしたかったんだ、誰かに」
ベル「は・・・?」
ルーク「こう言っちゃなんだが、昔から俺はナタリアに愛されてるなんて思ったことは一度もない。精々友愛って所だろ、アイツが俺に抱いてる感情は」
ベル「・・・否定出来ねぇな。アイツがそういった視線を向けているのは間違いなく・・・アッシュだ」
・・・それで何故と会話を続けたけど、ルークのどこか諦めた声と表情に俺は否定を返せなかった。アッシュとナタリアの関係に恋愛関係として俺が入る余地はないって、あんまそういった事に詳しくない俺でもわかったし・・・
ルーク「まぁそれは別にいい、政略結婚ならよくある事だってよく聞いてたからな・・・けどだからって俺が不出来だってのも加えても、アッシュにギャーギャー言われ続けるのも飽き飽きしてきたんだよ。俺は・・・」
ベル「え?お前、勉強出来るんじゃないのか?」
ルーク「・・・俺は別にこだわっちゃいないんだよ、王位なんてもんに。だからあえて出来ないフリをしてるんだけど・・・アイツはそんな俺を蹴落とすでもなく、ギャーギャーうっさくただ口で色々言ってくんだからな。自分の言葉遣いが悪いの棚に上げて・・・ま、そんなわけなんでな。アッシュがうるさくなくなって、ナタリアもめでたしめでたしなんて展開にするには俺が邪魔な訳だ」
ベル「だからお前・・・アッシュに王位を譲ろうって言うんだな。ナタリアとの婚約解消も含めて」
ルーク「そー言うこと。で、意思表明をしたいって思ったんだよ。それを成し遂げる為に後戻りのないようにってな」
・・・何だろう、普通に考えたら反対するべきなんだろうけど反応したいって思えない。やっぱこれって俺自身納得してるんだろうな。どっかで・・・
.