ワールドトラベラールーク君シリーズ
「・・・確かあの時マニゴルドがアルバフィカに言ったんじゃ。もう少し愛想よく出来んかと」
「あぁ言ったな。それに加えてカルディアもそれにまた乗ってデジェルまで巻き込んだ物だから騒ぎが収集がつかなくなっていたな、あの時は」
「・・・」
・・・うん、思い出話に花を咲かせるのはいいと思うよ俺は。最初は実際聞いてて凄いとか思ったし。けどやっぱりさぁ・・・何時間も昔話、それも中身がループしだしたものを何回も聞くのってキツくなるもんだよ。実際この話って三回目だっけ・・・もう夜になってんのにまだ続けてるよって感じにしかなんねー。
「聞いておるか、ルーク?」
「・・・はい、聞いてます」
・・・オマケに何故か俺の定位置が二人に挟まれるようになってて、時々っつーか大分の頻度で反応を伺ってくるもんだから尚タチが悪い。つーかスコッチとかウオッカみたいな度数の高い酒ばっかパカパカ開けてくもんだから、もうアルコール臭くてたまんねぇその息。
「シオン、程々にしてくださいよ。明日貴方はアテナの元に参上することになっているのですからね」
「心配するな、ムウ。流石に酒の匂いをさせながらアテナに拝謁するような真似はせん。それよりルークと私の写真を撮れ。これも思い出だからな」
「・・・はい、わかりました」
「ずるいではないか!わしも入るぞ!」
・・・ムウさん撃沈。酔っぱらいに優しく諭すなんてそんな遠回りな事無理だったらしい。
シオンさんにカメラを手渡されムウさんが仕方無しにシャッターを下ろそうとする中で、若作り酔っぱらい二人が瞬時に寄り添って来てフレームinした所でどんどんカシャカシャとカメラの音が鳴り響く・・・あー、いい加減ここらでそろそろ手を打たないとまずいな。正直この二人のテンションに付いていけないし。あんまりやりたくねーけど、こっち微妙な視線で見てるカノンと紫龍の二人に従った方がいいのはわかるんだよなー・・・
・・・そんなことを思いつつも一通りシャッターを切り終わったムウさんがシオンさんにカメラを返した後、俺は意を決して・・・行動を起こした。
「・・・んー・・・」
「ん?どうした、ルーク。眠いのか?」
「・・・眠く、ないです・・・」
「おぉ、頭がグラグラしておるではないか!無理はしてはいかんぞ?」
・・・自分でやってて気持ち悪くて仕方ねぇけど、効果が抜群なの見て溜飲が下がる思いがある。普段ぜってぇしねぇことなんだ、成功しないなんて嫌だぞ・・・わざわざ両手で眠そうに目をこすって、頑張って起きてるように見せてうつらうつら頭を揺らすなんてんなガキくさい真似を全力でやってんだから。
「寝かせて上げたらどうですか?無理に起こさせるのは可哀想ですよ。それに夜も結構深くなりましたし、子供は寝ていてもおかしくない時間です」
「・・・うむ。考えてみれば我々と違いルークは聖闘士ではないのだからの。この辺りで休ませてやった方がよいかもしれんな、シオン」
「そういう事ならやむを得んな。今日この場はこれまでにしよう、聖域に来た客人を必要以上に困らせる訳にはいかんからな」
そこに再度ムウさんが止めに入れば今度は二人ともに素直に受け止め、飲みの場は終わることになった・・・二人以外の全員がホッとした息を静かに、二人に聞こえない程度に上げたことでそれを合図とするかのように・・・
・・・そして眠いという俺を早く寝かせる為にベッドのある場まで向かった時、俺の客人という立場もあってか早く飲みの場がなくなったことを三人に感謝されながら俺はそのまま眠りについた。
・・・だが俺はこの時知らなかった。この出来事、そして後に起こるもう1つの出来事がある状況を産み出すと言うことを・・・
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「あぁ言ったな。それに加えてカルディアもそれにまた乗ってデジェルまで巻き込んだ物だから騒ぎが収集がつかなくなっていたな、あの時は」
「・・・」
・・・うん、思い出話に花を咲かせるのはいいと思うよ俺は。最初は実際聞いてて凄いとか思ったし。けどやっぱりさぁ・・・何時間も昔話、それも中身がループしだしたものを何回も聞くのってキツくなるもんだよ。実際この話って三回目だっけ・・・もう夜になってんのにまだ続けてるよって感じにしかなんねー。
「聞いておるか、ルーク?」
「・・・はい、聞いてます」
・・・オマケに何故か俺の定位置が二人に挟まれるようになってて、時々っつーか大分の頻度で反応を伺ってくるもんだから尚タチが悪い。つーかスコッチとかウオッカみたいな度数の高い酒ばっかパカパカ開けてくもんだから、もうアルコール臭くてたまんねぇその息。
「シオン、程々にしてくださいよ。明日貴方はアテナの元に参上することになっているのですからね」
「心配するな、ムウ。流石に酒の匂いをさせながらアテナに拝謁するような真似はせん。それよりルークと私の写真を撮れ。これも思い出だからな」
「・・・はい、わかりました」
「ずるいではないか!わしも入るぞ!」
・・・ムウさん撃沈。酔っぱらいに優しく諭すなんてそんな遠回りな事無理だったらしい。
シオンさんにカメラを手渡されムウさんが仕方無しにシャッターを下ろそうとする中で、若作り酔っぱらい二人が瞬時に寄り添って来てフレームinした所でどんどんカシャカシャとカメラの音が鳴り響く・・・あー、いい加減ここらでそろそろ手を打たないとまずいな。正直この二人のテンションに付いていけないし。あんまりやりたくねーけど、こっち微妙な視線で見てるカノンと紫龍の二人に従った方がいいのはわかるんだよなー・・・
・・・そんなことを思いつつも一通りシャッターを切り終わったムウさんがシオンさんにカメラを返した後、俺は意を決して・・・行動を起こした。
「・・・んー・・・」
「ん?どうした、ルーク。眠いのか?」
「・・・眠く、ないです・・・」
「おぉ、頭がグラグラしておるではないか!無理はしてはいかんぞ?」
・・・自分でやってて気持ち悪くて仕方ねぇけど、効果が抜群なの見て溜飲が下がる思いがある。普段ぜってぇしねぇことなんだ、成功しないなんて嫌だぞ・・・わざわざ両手で眠そうに目をこすって、頑張って起きてるように見せてうつらうつら頭を揺らすなんてんなガキくさい真似を全力でやってんだから。
「寝かせて上げたらどうですか?無理に起こさせるのは可哀想ですよ。それに夜も結構深くなりましたし、子供は寝ていてもおかしくない時間です」
「・・・うむ。考えてみれば我々と違いルークは聖闘士ではないのだからの。この辺りで休ませてやった方がよいかもしれんな、シオン」
「そういう事ならやむを得んな。今日この場はこれまでにしよう、聖域に来た客人を必要以上に困らせる訳にはいかんからな」
そこに再度ムウさんが止めに入れば今度は二人ともに素直に受け止め、飲みの場は終わることになった・・・二人以外の全員がホッとした息を静かに、二人に聞こえない程度に上げたことでそれを合図とするかのように・・・
・・・そして眠いという俺を早く寝かせる為にベッドのある場まで向かった時、俺の客人という立場もあってか早く飲みの場がなくなったことを三人に感謝されながら俺はそのまま眠りについた。
・・・だが俺はこの時知らなかった。この出来事、そして後に起こるもう1つの出来事がある状況を産み出すと言うことを・・・
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