ワールドトラベラールーク君シリーズ
「うわ・・・すげぇうまそう・・・」
・・・そして巨蟹宮の中に入って案内されるままに進んでいったら、でかいテーブルの上に所狭しと旨そうな料理が並んでいた。
「遠慮すんな、食え」
「んじゃ早速・・・・・・うわ、うまっ!」
デスマスクから催促されて適当に手をつけてみたら、なんだこれ!と思うほどうまかった。今まで食べたもんの中でもホントにすげぇうめぇ・・・
「すげぇ意外・・・ちょっと失礼だけど、自分で飯を作るなんてめんどくせぇとか言いそうな感じなのに・・・」
「・・・ホントに失礼なガキだな、おい」
そこで見上げながら顔を見る俺に、デスマスクは屈んで俺の頭を掴んでくる。けどその笑みには一切怒りがあるとは俺は感じてはいなかった。
「ま、俺の場合うまくならなきゃならない必要があったんだよ」
「・・・どういうことだ?」
「まぁちょっと聖域の事を説明するなら、黄金聖闘士って存在には黄金聖衣とその聖衣に準じた宮が与えられるんだがその黄金聖闘士には身の回りの世話をする従者を付ける権利も与えられるんだよ・・・けど俺はそんな従者をつける気はなかったし、無理につけられた従者もすぐにいなくなったからな。だから必然的に自分のことは自分でやるようになって、料理を覚えたって訳だ。それにどうせならうまいもんが食いてーだろ?」
「うんまぁ・・・料理がうまくなった訳は分かったけど、従者が逃げたってなんか酷いことしたのか?」
「いや、別に俺は何もしてないぜ?その時は巨蟹宮に死面があったから、それが気味が悪いって逃げてっただけだ」
「へ、死面・・・?」
「いや、気にするなルーク」
「・・・うん・・・」
それでデスマスクから料理が出来るようになった経緯を聞いたのだが、死面という謎のワードに首を傾げればカノンが有無を言わさない様子で言葉を挟んできた事で俺は頷かざるを得なかった。
「まぁ今はんなことはどうでもいい。今はメシを食え、冷めたらうまくなくなるからな。カノン、お前も食え。どうせ暇だろ」
「言われるまでもない。サガには悪いがお前のメシはうまいからな。それと今日は夜も俺の分も追加して作ってくれ。俺もここに今日泊まる」
「・・・えっと、サガさんってご飯作れないのか?確か昨日カノンがご飯作ってたけど・・・」
「あぁ、あいつは従者がいることが当然の物と言った感じだったからな。自分で色々していた俺と違い、サガの家事のレベルが落ちるのもある意味で当然だ」
「そうなんだ・・・」
・・・なんつーかまた意外だ。デスマスクが料理に意外にうるさいと思ったら、なんでも出来そうなサガさんが家事が苦手なんて・・・
「やっぱ人間色々あんだな・・・つーかホントにうめぇ、この料理」
「だろ?ほら、もっと食え。つーかリアクションしてくれるヤツも久しぶりだけど、もうちょっと他のヤツもうまいとか普通に言ってくれてもいいと思うんだけどよー・・・特にシャカとか。カノンは分かってくれていつも声かけてくれんだけどな・・・」
ちょっと逃避気味に料理に手を出せばやっぱりうまいその料理だが、デスマスクが見た目からどんどん黄昏たような表情に変わっていく・・・つーかカノン、あんたデスマスクの事気遣ってあげてるんだな・・・
・・・まぁそんな一幕がありつつも俺達は巨蟹宮で初対面の時の印象はどこへやらと、楽しく過ごしていた。ちなみに途中から敬語を忘れていた俺だがデスマスクは気にしないし面倒だからやめろと言われた。なんつーか気張るのが馬鹿らしかったんだよな、俺らどっちも。
「ん・・・?」
「どうした、カノン?」
夜になって3人でテーブルを囲む中、酒の入っているグラスを持ちながらカノンが唐突に眉を寄せる。
「いや、ムウから連絡があった。どうやら明日に青銅達が顔を見せに来るらしい。アイオリアにはもう伝えたから明日よろしくしてくれとルークに伝えろとの事らしい」
「ほう、あのガキどもが来るっていうのか」
「へ?青銅達って?」
「まぁ会えば分かる・・・楽しみにしてろ、気はいいやつらだから安心していい」
そこから出てきた青銅という単語にデスマスクが獰猛な笑みを浮かべてカノンが声をかけてくるけど、なんだろうな・・・青銅って単語とアイオリアって名前、引っ付いたら嫌な予感しかしないのは気のせいだと思いたいんだけど・・・
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・・・そして巨蟹宮の中に入って案内されるままに進んでいったら、でかいテーブルの上に所狭しと旨そうな料理が並んでいた。
「遠慮すんな、食え」
「んじゃ早速・・・・・・うわ、うまっ!」
デスマスクから催促されて適当に手をつけてみたら、なんだこれ!と思うほどうまかった。今まで食べたもんの中でもホントにすげぇうめぇ・・・
「すげぇ意外・・・ちょっと失礼だけど、自分で飯を作るなんてめんどくせぇとか言いそうな感じなのに・・・」
「・・・ホントに失礼なガキだな、おい」
そこで見上げながら顔を見る俺に、デスマスクは屈んで俺の頭を掴んでくる。けどその笑みには一切怒りがあるとは俺は感じてはいなかった。
「ま、俺の場合うまくならなきゃならない必要があったんだよ」
「・・・どういうことだ?」
「まぁちょっと聖域の事を説明するなら、黄金聖闘士って存在には黄金聖衣とその聖衣に準じた宮が与えられるんだがその黄金聖闘士には身の回りの世話をする従者を付ける権利も与えられるんだよ・・・けど俺はそんな従者をつける気はなかったし、無理につけられた従者もすぐにいなくなったからな。だから必然的に自分のことは自分でやるようになって、料理を覚えたって訳だ。それにどうせならうまいもんが食いてーだろ?」
「うんまぁ・・・料理がうまくなった訳は分かったけど、従者が逃げたってなんか酷いことしたのか?」
「いや、別に俺は何もしてないぜ?その時は巨蟹宮に死面があったから、それが気味が悪いって逃げてっただけだ」
「へ、死面・・・?」
「いや、気にするなルーク」
「・・・うん・・・」
それでデスマスクから料理が出来るようになった経緯を聞いたのだが、死面という謎のワードに首を傾げればカノンが有無を言わさない様子で言葉を挟んできた事で俺は頷かざるを得なかった。
「まぁ今はんなことはどうでもいい。今はメシを食え、冷めたらうまくなくなるからな。カノン、お前も食え。どうせ暇だろ」
「言われるまでもない。サガには悪いがお前のメシはうまいからな。それと今日は夜も俺の分も追加して作ってくれ。俺もここに今日泊まる」
「・・・えっと、サガさんってご飯作れないのか?確か昨日カノンがご飯作ってたけど・・・」
「あぁ、あいつは従者がいることが当然の物と言った感じだったからな。自分で色々していた俺と違い、サガの家事のレベルが落ちるのもある意味で当然だ」
「そうなんだ・・・」
・・・なんつーかまた意外だ。デスマスクが料理に意外にうるさいと思ったら、なんでも出来そうなサガさんが家事が苦手なんて・・・
「やっぱ人間色々あんだな・・・つーかホントにうめぇ、この料理」
「だろ?ほら、もっと食え。つーかリアクションしてくれるヤツも久しぶりだけど、もうちょっと他のヤツもうまいとか普通に言ってくれてもいいと思うんだけどよー・・・特にシャカとか。カノンは分かってくれていつも声かけてくれんだけどな・・・」
ちょっと逃避気味に料理に手を出せばやっぱりうまいその料理だが、デスマスクが見た目からどんどん黄昏たような表情に変わっていく・・・つーかカノン、あんたデスマスクの事気遣ってあげてるんだな・・・
・・・まぁそんな一幕がありつつも俺達は巨蟹宮で初対面の時の印象はどこへやらと、楽しく過ごしていた。ちなみに途中から敬語を忘れていた俺だがデスマスクは気にしないし面倒だからやめろと言われた。なんつーか気張るのが馬鹿らしかったんだよな、俺らどっちも。
「ん・・・?」
「どうした、カノン?」
夜になって3人でテーブルを囲む中、酒の入っているグラスを持ちながらカノンが唐突に眉を寄せる。
「いや、ムウから連絡があった。どうやら明日に青銅達が顔を見せに来るらしい。アイオリアにはもう伝えたから明日よろしくしてくれとルークに伝えろとの事らしい」
「ほう、あのガキどもが来るっていうのか」
「へ?青銅達って?」
「まぁ会えば分かる・・・楽しみにしてろ、気はいいやつらだから安心していい」
そこから出てきた青銅という単語にデスマスクが獰猛な笑みを浮かべてカノンが声をかけてくるけど、なんだろうな・・・青銅って単語とアイオリアって名前、引っ付いたら嫌な予感しかしないのは気のせいだと思いたいんだけど・・・
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