ワールドトラベラールーク君シリーズ

・・・そんな事もありつつアテナの好意で、俺はここでしばらく暮らすことになった。尚俺の必死の説得によりサガさんも言うことを聞いて、周りの人達も一緒になって流石に一緒に寝るのはと止めてくれてアテナは諦めてくれた。仕方なさそうに分かりましたって言ったけど、お休みの前にってぬいぐるみのように俺をやたら頬やらすり付けながら抱き締めてきた。その流れで俺を抱えて寝所に自然に行こうとしたのをサガさんが止めてくれた。ありがとうサガさん、そして何故俺を連れていこうとするアテナ。






・・・まぁそれはともかくとしてその神殿を出た後俺をアテナの元にいさせるのも他の黄金鎧達はまずいと思ったのか、俺をその黄金鎧達が引き受けることに話が進んでいった。ただ誰が引き受けるかという時になって自分がと積極的に言ってくれる人もいたが、明らかにやる気のない人がいたのでまぁそれもそうだろうなと思った・・・のだが、その瞬間技名を叫ぶような声と共にすごい技がマスクがやたら刺々しい男に一斉に降り注いだ。その男は技を食らって地面に叩き伏せられピクピクと死ぬ寸前の姿に変わっていた。

唖然とする俺を尻目になら交代交代で俺の面倒を交代で見ればよいじゃないかと、一番ゴテゴテしていたじいさん口調の黄金鎧の一言で他の面々もそれでいいということで収まった・・・その後、当然のように刺々しいマスクを付けた男はその場に捨て置かれて俺はその神殿を他の黄金鎧に抱っこされながら後にした・・・なんかごめん、俺はのせいで・・・









「さぁ、ゆっくりしていいですよ。何も無いところですけどね」
「ありがとうございます・・・えぇと・・・」
「あぁ、名乗っていませんでしたね。私はムウです、以後お見知りおきを」
「よろしくお願いします、ムウさん」
・・・アテナのいた神殿を出るとそこは高い山のような所だった。そこを降りていくとなにかアテナのいた神殿のような石造りの宮があって、やたら美形の黄金鎧がそれではここでと宮の中に止まった。そこからある程度同じように歩いたら同じように宮が現れ一人づつその宮で止まっていく。そんなやり取りを十一回も繰り返した所で(尚途中で誰も止まらない宮があったが、そこは上で死んでるデスマスクという男の宮らしい・・・なんて名前だ、と思ってたら周りがそう呼んでるからそれで呼び名が固定されたとのことらしい)、最後の男と共に宮へと辿り着いた。
そこで宮の中に入ったところで穏和な笑みを浮かべた人に礼を言おうとしたが、まだ名前を知らないことに気付いた。その俺に丁寧にムウと名乗るムウさんに、俺は頭を下げる・・・つーかこの声、さっきスターダストレボリューションとか言ってなかったっけ?・・・いや、気にしちゃダメだな。
「アテナはあぁ言いましたし貴方に邪心はないと私も思っていますが、一応貴方は侵入者ですからね。黄金聖闘士の誰かが監視につくのは我慢してください」
「はい、それはわかってます・・・でもさっきその、サガって人を無視して俺をアテナさんは連れていこうとしましたけど・・・」
「・・・それは忘れてください。あの方は普段あんな感じではないんですよ」
「・・・はは」
優しく色々言ってくれるムウさんに感謝しつつもさっきのアテナの事を言えば、どこか笑みがひきつりかけている・・・あぁ、やっぱ普段あんなんじゃないんだあの人。
「まぁそれはともかく、異なる世界を飛ぶ・・・というのであればこの聖域に聖闘士の事は分からないでしょう。まだ眠くないのであれば今からお話ししますが、どうしますか?」
「聖域に聖闘士・・・確かに聞いたことないです。お願いします、ムウさん」
そこで話題をこの場所の事を聞きたいかと変えてくるムウさんに、俺も空気を変える為にその話に頷いた。









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