ワールドトラベラールーク君シリーズ

・・・緑豊かに生い茂る山の中、俺は新たに飛んだ世界が少し穏やかな世界だと思い安心しながらその山を下りた。そして人里を探そうと歩いていたら、何か昔の日本っぽい感じのでっかい建物の前にたどり着いた。

それで俺は色々その世界の話を聞きたいと思ってそこの門を叩いたんだ。そうしたら出て来たのは、なんか忍っていうのか?そんな感じの黒装束に身を包んだ男の人が現れて、俺の事みて異国人だって驚いたんだ・・・まぁ昔の日本風の建物だったから俺もそう言われる事は覚悟してたよ。
ともかく俺は初めてこのあたりに来たから色々話を聞きたいって伝えたら、学園長っていう人のとこに連れてってくれたんだ。それで学園長の爺さんにここどこですかって聞いたら、こう返ってきたよ。


















『ここは、忍術学園じゃよ』って。









「忍術学園?名前から察して、忍者を育成する学校ってとこ?」
「うん。学年別にその忍たまっていう忍者の玉子達がいて、立派な忍者になれるように勉強する場所だったんだよ。それでまぁしばらくゆっくり出来る場所ないかって聞いたら、学園長が食堂で働くっていうなら寝床用意するって言ってくれてさ。それで俺しばらく学園にいたんだけどさぁ・・・あそこまで強い人久しぶりに見たよ、俺」
「え?誰々?今まで色んな世界回ってきたルークがそこまで言うって相当なんじゃないの?」
「強かったなぁ・・・食堂のおばちゃん・・・」
「・・・へ?食堂のおばちゃん?聞いた感じとても強そうには思えないんだけど・・・」
「確かに普段はめちゃめちゃ優しいんだよ、いきなり現れた俺にも優しく接してくれたし。けどニンジン残そうとしたら『お残しは許しまへんでぇっ!!』って、容赦なく叩かれてさぁ・・・効いたし、避けられなかったんだよ。あのしゃもじの攻撃・・・」
「しゃもじ!?何を武器に使ってんのよ、食堂のおばちゃん!!つーかルークが避けられないなんて、どんだけ強いの!?」
「いや、強くなるのっておばちゃんが作った料理を残した時だけなんだけどさ。学園の先生に土井先生っていたんだけどさ、その人練り物だったかおでんが嫌いだったんだけどそれを残してたらその人忍者だったのに、何も出来ずにさっき言った言葉言われてぼこられたんだよ」
「はぁぁ・・・チップが聞いたら、イメージぶち壊すだろうなぁ忍者のイメージ・・・食堂のおばちゃんに敗れるって・・・」
「いや、ほんとにご飯残した時の強さと言ったらアクセルも驚くぞ。チップが誰かは知らないけど、多分変に張り合ったらほとんど確実にたたきのめされるから」
「・・・つーかまた忍者のいる世界に行ったのに、食堂のおばちゃんインパクト強すぎでしょ・・・」
「いや、そうでもないな。インパクトが強かった人に山田先生ってのがいたんだけどさ。その学園の生徒の乱太郎ってのときり丸ってのとしんべえの三人と一緒に山田先生の女装姿見たんだけど、酷かった・・・顎が割れてる青髭のゴツいオッサンが凄い厚化粧して、自信満々にウィンクを送って来るあの姿・・・あー、思い返しただけで身震いがしてきた・・・」
「うわ、確かに想像したくない・・・つーか時代が時代なら、単なる変質者じゃん。忍者がそんなあからさまな変装のレベルの低さ見せてどうすんの・・・」
「・・・弁護するなら、あれは山田先生の美的感覚が酷かっただけだよ。現に土井先生や三人の女装は全然マシだったし・・・ただそれで調子に乗ったきり丸が俺を女装させようと言って、皆で俺を着替えさせた時は本気で抵抗しようとしたけどな・・・でも子供達相手に本気で抵抗出来なかったから、結局俺も女装させられたよ」
「ルークが女装?うーん、ちょっと見てみたい気がする・・・写真がないのが残念な感じがするなぁ」
「・・・まぁカメラとかなかったし、撮られたくもなかったからよかったんだけどな(言えない・・・写真はあんだけど、それ見せたら確実に変な目で見られるからそれを出す訳にはいかない・・・)」



END






(忍たま世界では世界を越えた事を悟らせず、ルークは自然に忍術学園に入って生活をしてます。普段は食堂で仕込みなどしつつ、時折剣術訓練などを手伝っていたりします。乱太郎達三人とは土井先生経由で仲良くなりました)







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