ワールドトラベラールーク君シリーズ

・・・俺はまた新たな世界に立った。そう思うのと同時に、人とも見えるが人と呼ぶには難しい奴らが俺の目の前にいた・・・そしてそいつらは刀を振りかざして、俺に一斉に襲い掛かって来た。

・・・初めは戦っても戦っても後から後から出て来るそいつらに、俺は少し恐さを覚えていた。けどここで戦うのを止めたら確実に死ぬって思ったから、溢れかえる奴らをひたすら倒してたんだ・・・そうしてる内に、馬に乗った鎧を着た男が現れた。そうしたら、その男はこう叫んだ。















『本田平八郎忠勝、推参』って。









「・・・本田忠勝、か。確か日本の戦国時代で傷一つつかないまま生涯を終えた人間だったかな、俺の記憶にあるのじゃ。もしかして戦国時代なんかにも飛んでるかなとか思って聞いてみたけど、ルークも戦国武将に会ってたんだねぇ~」
「いや、正確には遠呂智って奴が作った異世界っていうか・・・三国志の時代の人間の世界と、戦国時代の人間の世界を合体させた世界で会ったんだけど」
「・・・は?・・・いやいやいや、異世界には世界と世界をくっつけられる力を持った奴がいるの?流石に信じたくないんだけど・・・」
「信じたくないんだけどとか言われてもいたんだよ。その忠勝と色々話してその世界を案内してもらったんだけど、俺は趙雲に張遼に徳川家康に孫策に織田信長に伊達政宗に呂布なんて奴らに会ったぜ。後でまた別世界の地球に飛んで歴史調べたら普通にいたから驚いたな~」
「・・・三国志と戦国時代の人間が一緒って、どういう意図でそういう世界作ったのよ。その遠呂智って・・・」
「・・・遠呂智の友って言ってた前田慶次って奴と遠呂智が死んだ後に会ったんだけどさ。なんか自分より強い人間に倒されたいって思ってたような節があったらしいんだ。それで色々強い人達を集める為に、二つの世界を合体させたっていうのが慶次の感じた物らしい。俺も忠勝と一緒に遠呂智と戦ったから、なんとなく慶次の言ってた事もわかる気がするんだ・・・」
「・・・倒されたかった、ね。二つの世界を合体させたくらいだから、相当な力があったんじゃない?」
「うん。けど忠勝の協力で遠呂智は倒れた・・・その後、俺はまたその世界から飛んだんだけど・・・そこがまたぶっ飛んだ世界だったんだよな・・・」
「どういう世界?」
「今度は正真正銘の戦国時代だったんだけど・・・そこって遠呂智の作った世界にいた戦国の人間じゃなかったんだよ」
「え?それこそパラレルワールドの戦国時代じゃないの?今まで行ってたんなら、驚かないんじゃないの?」
「いや、何て言うか・・・その世界に飛んだ時俺は徳川家康の国に飛んだんだけど、遠呂智の世界にいた忠勝とそこの忠勝と比べるとあまりにも違ったんだよ。遠呂智の世界の忠勝はゴツい鎧着たいかついオッサンって言えば想像つくだろ?」
「うん、まぁ」
「その忠勝って一言で言うと・・・ロボットなんだよ」
「・・・は?ロボット?」
「全身目以外を黒い鎧に身を包んでたまではいいんだけどなんか動く度に『ウィーン、ガシャッ!キュイィィィンッ!』とか聞こえて来るし、鎧の背中がいきなり開いたと思ったらそこから熱出してそこの徳川家康乗せて空を飛び回るし」
「ロボットじゃん!まごうことなきロボットじゃん!つーか戦国時代になんでロボット技術!?人一人乗せて飛べれるって、21世紀にもなかった技術だよそれ!?」
「うん・・・だから俺別世界で見たでっかい機械人形にヒント受けて、その世界の忠勝を『ホンダム』って呼んでたんだ」
「・・・どことなく危ない感じがするのは俺の気のせいかな?」
「ただ家康いわく気に入ってくれてたらしくて、しばらくホンダム俺の行きたい所に色々連れて行ってくれたんだよ俺を乗せて。日ノ本旅行楽しかったな~・・・色々回ってたら度々侵略と見なされて攻撃されたのにはちょっとまいったな。まぁホンダムが片付けてくれたから楽だったけど」
「・・・世界旅行楽しむのはいいけど、なんで戦国時代だとルークは本田忠勝と関わる事になるの?」
「・・・さぁ?」



END









(無双世界の忠勝はルークを見つけ行く当てがなさそうなので力強くついて来いと言い、BASARA世界の忠勝はルークを見つけ家康に客分だから丁重にもてなせと言われ無言ながらルークと接する内に懐いた・・・という話)







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