ワールドトラベラールーク君シリーズ

・・・光を抜けた先は変な空間の上を飛ぶ、妙な板の上だった。最初俺は今まで以上に異質なその場所に戸惑っていた。けどその板の上にいた人達は俺よりすごく驚いているようだった。
『~~~~~~っ!?』
最初、メガネをかけた子供の言葉は一切わからなかった。けど何かを伝えなきゃいけないって思ったから、俺も必死に自分の事を説明した・・・やっぱりダメだった。

けど隣にいた明らかに人間とは違う奴が何か腹の辺りから物を取り出し、それをおもむろに口にいれた途端言葉がわかるようになったんだ。それで俺はルークだって名乗ったら、向こうはこう返してきたんだ・・・















『僕、ドラえもん』って。









「ドラえもん・・・何それ?」
「うーん、地球って単語が出て来たから多分この世界からしてのパラレルワールドの地球だと思うんだけど・・・」
「昔の地球の時代じゃないの?」
「いや、確か二十世紀からして二十二世紀とかの未来の世界から来たって言ってたからここじゃないんじゃないかと思って・・・」
「未来の世界!?それってそのドラえもんってタイムスリップして過去に戻ったっていうの!?」
「うん、話聞いたらその板ってタイムマシンだったらしい。ドラえもんの世界じゃ二十二世紀にはタイムマシンが作られる程科学が発展してるらしいから」
「えぇぇぇっ!ウッソォォォッ!?って言うかそのドラえもんって何者なの!?人間じゃないとか言ってたけど!?」
「どう見ても青いタヌキにしか見えないけど、未来の世界で作られたネコ型ロボットらしいぞ。意識もちゃんとあって俺の世界にいたタルロウXって機械人形とかと比べる事も出来ない程すごく普通に話してた」
「・・・ウソ~、そんなすごいロボットいるんだ~・・・つーかそのドラえもんが今話してる事とどう関係が・・・?」
「うん、そのドラえもんって未来の世界のすごい道具いっぱい持っててさ。その道具の中からこれもらったんだ(袋からあるものを取り出す)」
「えっ、これって確かこの時代じゃ中々見ないけど・・・こんにゃく?」
「うん。これ翻訳こんにゃくって言って、これ食べると言葉がわからない相手とでも会話出来るようになるんだ」
「はぁぁぁぁぁぁっ!?なんでこんにゃく食ってそんなことになんの!?明らかにおかしいじゃん、どういう材料使ってんのよこのこんにゃく!?」
「いや、確かに俺もそう思ったんだけどさ・・・このこんにゃく食べてそのメガネかけたのび太って奴と話したらホントにすんなり話せたんだよ」
「いやいやいや、それ言うならなんでロボットがこんにゃく食ってるんだって話じゃない?人間じゃないんだから消化出来ないんじゃないの、こんにゃくなんて?」
「・・・こんにゃくなんてかわいいもんだよ。しばらく俺そのドラえもん達と一緒にいたんだけど、普通に餅とかご飯とか食べてたよ。しかも好物ドラ焼きだってパクパク美味しそうに食べてたから」
「・・・あまりにも人間に近すぎでしょ、ドラえもん・・・」
「正直、ドラえもん程俺が驚いた存在なかったよ・・・けどその分大分助けられてもいるんだよな、ドラえもんに。ホラ、これ(また何かを取り出す)」
「ん?この半月状のポケットなに?」
「これ四次元ポケットって言うんだけど説明より先に中を見てくれ」
「ん・・・うわっ、何コレッ!?中身別次元になってて、そん中になんか色々入ってる!」
「これもドラえもんの世界の道具なんだけど、俺の事情知ったドラえもんが特別にあげるってくれたんだよ。ただ流石に他の道具まではあげられないってことで、この翻訳こんにゃくと本物コピー機ってカメラしかもらわなかったんだけどさ」
「・・・あのー、本物コピー機ってまさか名前の通りそのまんま本物と同じ物作るんじゃ・・・」
「うん、そうだよ。このカメラで撮った物がそのまま同じ状態で出て来るんだ。翻訳こんにゃくが無くならないようにって渡してくれたんだけど、翻訳こんにゃくと本物コピー機だけ入れてたら勿体ないから四次元ポケットに色々な世界行ってもらったもの入れてるんだ」
「・・・うわー、もうここまで来るとホントなんでもありだわドラえもん・・・ルークも慣れすぎでしょ、ここまで来たら・・・」
「・・・だってそうでもないとやってけなかったんだよ・・・」
「・・・俺様のミスだわ、ゴメン」



END









(何世界かくらい飛んだくらいの比較的早い時間でドラえもん世界に行ったルーク。翻訳こんにゃくもらって言葉が通じない世界で大活躍する。ジャイアンは優しくて強いルークのことを好きで、ルークの前ではいわゆる劇場版仕様の綺麗なジャイアンになる)









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