これが仮に二人の内どちらもだが、どちらかだけでもまともに活動してくれるというか言うことを聞いてくれるような人物だったなら、インゴベルト達も自分達が頑張るから止めてくれと不平不満を口にされたら一考くらいはしていただろう。だがザルバッグとラムザにより報告されたアッシュ達の様子からインゴベルト達はそんなことを言われても信用出来る筈もないと判断せざるを得なかったのだ。アッシュは言わずもがなだがナタリアもナタリアで勝手な行動を取っておいて、今更素直に言うことを聞きますなんて信じられないとインゴベルト達もなるくらいにはだ。

だからこそアルマやルークの事に関してをインゴベルト達の事にすんなりと認めさせることが出来たのだが、ダイスダーグが言ったようにダイスダーグからしたら非常に好都合に事態が転がった物であった。こんな風になったからにはもう二人に自由にさせるような事はインゴベルト達は選ばないだろうし、今までの功績もある上に現在存在している王族達であるインゴベルト達とアッシュ達の中間程の年齢であるからこそ、インゴベルト達は政治から身を引いて以降ダイスダーグにアッシュ達の舵取りを任せる可能性は大いに高く・・・そうなれば実質的に自分がキムラスカの指導者となることはほぼほぼ確かになるという事になると。






「・・・とは言え油断してはならん。まだ確実にそうなるとは確定はしていないのだ。しばらくは不安要素を確実に潰していく事に専念しよう・・・下手な事態になり足元をすくわれる事もだが、預言通りになるような道筋が出来るのは望ましくないからな」
だが成功を確信しながらもダイスダーグは気を引き締めようと表情を真面目な物へと変える。まだ全てを思い通りにさせて終わった訳ではないから安心するべきではないから慎重に行こうと。


















・・・そうして時間は進み、ダイスダーグを始めとしたベオルブ家の面々の活躍の宣伝及び預言の真実についての暴露・・・そしてヴァン達にモース達が何をしてきたのかや何をしようとしていたのかを秘密にする部分はしてキムラスカにマルクトにダアトの面々が連名で発表し、もう預言には頼らないようにしていくことやこの世界の危機に関してを解決していくとも告げた。

この事にオールドラントのほとんどの者達は驚き戸惑うといった反応になるのだが、ベオルブの面々が主に舵を取る中で事は進んでいき・・・余程の事が起きなければ、誰かが意図的に行動を起こしてもまず預言はもう詠めない状態になった上で世界の終焉は訪れないだろう状況になった。

だが預言というものが本来どういった性質を持つのかもだが、その中身にあったキムラスカとマルクトの戦争が起きれば何らかからオールドラント終焉の流れは産まれかねないことから、キムラスカとマルクトは余程の事がない限りは戦争をする事はしないようにする上で・・・それを利用して両国間の関係を悪くする悪意ある行動を取るなら、誰が相手であれ容赦なく処罰させてもらうという発表もされた。預言通りにさせないこともそうだが、だからといってそれらを盾にして好き勝手するようならキムラスカにマルクトにダアトは揃って許す気はないと。

そういった事を連名で発表したことに人々は預言士達が軒並み預言を詠まないと言ったこともそうだが、一斉にダアトに戻ると動いていったことからそれだけ本気であるのだと理解させられることになった。本当にキムラスカというかダイスダーグは預言脱却の為に動いているのということを。









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