英雄となった男の侵食
・・・そうしてしばらくの時間をナタリアとの話に費やした後で、ダイスダーグはナタリアの部屋を後にして・・・次はアッシュを入れた上で、人払いを済ませてある牢へと向かった。
「・・・っ、貴様は・・・!」
「・・・本来ならルーク様と敬称をつけて話をするところなのだろうが、敢えてアッシュと呼んで扱わせていただこう。ザルバッグの話ではルークと扱うなという事を頑なに言ってきたとの事だからな」
・・・薄暗く松明による明かりのみしかない牢にて。
アッシュの入る牢の前に来たダイスダーグに対してアッシュはすぐに備え付けのベッドから立ち上がり威勢よく格子の前に向かい、盛大に苛立ちを込めた目と声を向けるが全く動じた様子もなく淡々と返す。
「んなことはどうでもいい!さっさとここから俺を出しやがれ!」
「出てどうする?ここからどこに行こうと言うのだ?」
「テメェには関係ねぇ!」
「そういうわけにはいかん。そうしてお前を外に出して何をされるか分からんということを考えれば、ここから出たいと言うならこちらの言うことに沿うか人知れず始末される形で死体となって出るかだ」
「なっ・・・!?」
アッシュは尚もそんなダイスダーグに出せと食って掛かっていくのだが・・・二択として挙げられた物。それも自分を殺すといった中身に、まさかというように唖然とした様子を浮かばせた。
「自分が殺される筈がないとでも何処かで高を括っていたか?だがこちらからすればアッシュという存在を放っておく訳にはいかないと思っての事だ。様々に理由はあるが最もな理由としてはザルバッグから聞いたのもあるが、お前がハッキリとキムラスカにマルクトにダアトといった何処かに属そうとはしないというか、これからの目的がハッキリと見えんという部分にある・・・ヴァン達の元から離反して止めるために動いたというのはまだいいだろう。だがその中でお前はその後の事については何も答えずどこにもつこうとしなかったことを考えれば、こちらとしては決してお前が以降に何を仕出かすか分からんという懸念があるのだよ。ヴァンとは袂を別ったとは言え、お前が何もその後の事についてを言わない事から別の良からぬ目的があるからそうするのではないかとな」
「ふざけるな!俺はそんなことなんかしねぇ!」
「ならばここを出て以降、どうしようというのだ?今言ったように何処かに属そうとしたいとも思ってないことや目的が分からないこともそうだが、何よりザルバッグからの報告でルーク様に対する敵意の凄まじさと歩み寄りに和解が出来なかった事を考えれば、キムラスカ側の人間である私としては決してそんなお前を放っておく訳にはいかんのだよ・・・仮にお前が今はそんなことはしないなどというような言葉を引き出せたとしても、後々にやはりルーク様がその立場にいる事が気に食わないからとルーク様を殺しに来て、その後の事など知ったことかと後始末など一切考えることなく消えかねん可能性が将来的に有り得ると見てな」
「っ!?」
だが更にダイスダーグから告げられていったもしもについて危惧しているという可能性を聞いて、否定を叫んでいたアッシュはハッキリと息を呑んだ。端から聞いたら自分がいかな行動をしかねないかと見られて、そうされたらどうなるかを感じてしまい。
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「・・・っ、貴様は・・・!」
「・・・本来ならルーク様と敬称をつけて話をするところなのだろうが、敢えてアッシュと呼んで扱わせていただこう。ザルバッグの話ではルークと扱うなという事を頑なに言ってきたとの事だからな」
・・・薄暗く松明による明かりのみしかない牢にて。
アッシュの入る牢の前に来たダイスダーグに対してアッシュはすぐに備え付けのベッドから立ち上がり威勢よく格子の前に向かい、盛大に苛立ちを込めた目と声を向けるが全く動じた様子もなく淡々と返す。
「んなことはどうでもいい!さっさとここから俺を出しやがれ!」
「出てどうする?ここからどこに行こうと言うのだ?」
「テメェには関係ねぇ!」
「そういうわけにはいかん。そうしてお前を外に出して何をされるか分からんということを考えれば、ここから出たいと言うならこちらの言うことに沿うか人知れず始末される形で死体となって出るかだ」
「なっ・・・!?」
アッシュは尚もそんなダイスダーグに出せと食って掛かっていくのだが・・・二択として挙げられた物。それも自分を殺すといった中身に、まさかというように唖然とした様子を浮かばせた。
「自分が殺される筈がないとでも何処かで高を括っていたか?だがこちらからすればアッシュという存在を放っておく訳にはいかないと思っての事だ。様々に理由はあるが最もな理由としてはザルバッグから聞いたのもあるが、お前がハッキリとキムラスカにマルクトにダアトといった何処かに属そうとはしないというか、これからの目的がハッキリと見えんという部分にある・・・ヴァン達の元から離反して止めるために動いたというのはまだいいだろう。だがその中でお前はその後の事については何も答えずどこにもつこうとしなかったことを考えれば、こちらとしては決してお前が以降に何を仕出かすか分からんという懸念があるのだよ。ヴァンとは袂を別ったとは言え、お前が何もその後の事についてを言わない事から別の良からぬ目的があるからそうするのではないかとな」
「ふざけるな!俺はそんなことなんかしねぇ!」
「ならばここを出て以降、どうしようというのだ?今言ったように何処かに属そうとしたいとも思ってないことや目的が分からないこともそうだが、何よりザルバッグからの報告でルーク様に対する敵意の凄まじさと歩み寄りに和解が出来なかった事を考えれば、キムラスカ側の人間である私としては決してそんなお前を放っておく訳にはいかんのだよ・・・仮にお前が今はそんなことはしないなどというような言葉を引き出せたとしても、後々にやはりルーク様がその立場にいる事が気に食わないからとルーク様を殺しに来て、その後の事など知ったことかと後始末など一切考えることなく消えかねん可能性が将来的に有り得ると見てな」
「っ!?」
だが更にダイスダーグから告げられていったもしもについて危惧しているという可能性を聞いて、否定を叫んでいたアッシュはハッキリと息を呑んだ。端から聞いたら自分がいかな行動をしかねないかと見られて、そうされたらどうなるかを感じてしまい。
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