殺意を抱き手にかけるに誰かの意志など介在しない
・・・ハヤテは推測の面が強いというように言ったが、それらの話をアニス自身も否定出来ないと感じた以上にほとんどが事実であった。そしてその根幹を為すのはダアトにいる者でもかなり限られた者しか知らない存在である、ユリアシティという場所にいる者達の存在だ。
このユリアシティという存在について話すと長くなるので簡単に言ってしまうが、ローレライ教団の表の顔がダアトとするなら裏の顔がそのユリアシティであると共に、モースのように表で自身らの考えに沿う者達を見定めた上で自身らの行動の仕方であったり思想を教え込んでいく・・・本人達からしたら効率よく行くためであってそんな悪気はないだろうが、まさしくローレライ教団の暗部と言っていい存在であった。
しかし同時にそんなユリアシティはほとんどの者が存在すら知らない上、行き方も普通の者では入口に辿り着けてもとある合言葉を言わなければ中に入ることすら出来ない場所にあり、明確な場所についてを示す本などもない・・・故にハヤテもユリアシティの存在にまでは辿り着けなかった。
ただそこはともかくとしても、モースが殺されたとなればそのユリアシティがやる事が何かと言えばモースの後任を選んだ上で、今度は二度とそんなことが起きないようにと警戒を強めて行動するようにと命じる事であり・・・アニスに関してを強くスパイとして縛り上げ、逆らうことが出来ない人物にすることだ。そしてそうなればアニスは両親を見捨ててダアトから逃げ出すくらいしなければ以降に解放はされなかっただろうが、今も尚両親に対して見切りをつけられない様子から余程の事がなければそんな選択肢を取れないは明白だ。
・・・ハヤテはユリアシティの存在については知ってはいないが、それでもその存在をうっすらと感じ取った上でそれらをまとめ上げて言葉にした。ただほとんどと言ったが合ってないというか推測出来ていない部分としてヴァンの事があるのだが、これはハヤテ個人だけでは調べきれないのはある程度仕方無い事であることに加えて、あくまでハヤテは自分の気持ちを優先する為に行動しているのであり、ダアトの闇を一から全て明かそうなどという気持ちに考えまではなかったからこそ両親を殺す以外にないとなったのである。といっても現時点で他にまともに取れる手段など無かった上で、別の世界線では二年程後にヴァンが起こした行動から様々に苦心をして問題を様々に起こしつつもアニスがスパイから解放されるという未来があるとも知らないからこそだ。
「・・・というわけだが、繰り返すが君が二人を嫌っている訳じゃないことは僕もよく知っている。ただここで僕を必死に止めた所で今言ったような展開になるのはまず間違いないだろうし、仮に今の情報を逆手に取るだったり僕を殺して教団の暗部側に犯人はこいつだったと差し出して自分達を解放してくれと言った所で、暗部側がその要求を素直に全て受け入れてくるとは限らない事もそうだが・・・何よりその後に問題になるのはやはり君の両親は君のそんな活動を知らないからこそ、また平然と借金をすることになって君がどうにも出来ない材料を与えるだけになりかねないということだ。一連の流れの根幹であって原点の事が起きるという形でね」
「っ!!」
それでハヤテが自分を止めてもどうにもならない事・・・特にやはり両親はどうしようもないと告げると、アニスは最早立っていられないとばかりに膝から力が抜けてたまらず地面に座り込んで呆然とした顔になってしまった。両親を守りたいという前提で動いてどうにかしようにも肝心の自分自身は不幸になる結末以外が見えない事を、その話で嫌でも感じてしまい。
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このユリアシティという存在について話すと長くなるので簡単に言ってしまうが、ローレライ教団の表の顔がダアトとするなら裏の顔がそのユリアシティであると共に、モースのように表で自身らの考えに沿う者達を見定めた上で自身らの行動の仕方であったり思想を教え込んでいく・・・本人達からしたら効率よく行くためであってそんな悪気はないだろうが、まさしくローレライ教団の暗部と言っていい存在であった。
しかし同時にそんなユリアシティはほとんどの者が存在すら知らない上、行き方も普通の者では入口に辿り着けてもとある合言葉を言わなければ中に入ることすら出来ない場所にあり、明確な場所についてを示す本などもない・・・故にハヤテもユリアシティの存在にまでは辿り着けなかった。
ただそこはともかくとしても、モースが殺されたとなればそのユリアシティがやる事が何かと言えばモースの後任を選んだ上で、今度は二度とそんなことが起きないようにと警戒を強めて行動するようにと命じる事であり・・・アニスに関してを強くスパイとして縛り上げ、逆らうことが出来ない人物にすることだ。そしてそうなればアニスは両親を見捨ててダアトから逃げ出すくらいしなければ以降に解放はされなかっただろうが、今も尚両親に対して見切りをつけられない様子から余程の事がなければそんな選択肢を取れないは明白だ。
・・・ハヤテはユリアシティの存在については知ってはいないが、それでもその存在をうっすらと感じ取った上でそれらをまとめ上げて言葉にした。ただほとんどと言ったが合ってないというか推測出来ていない部分としてヴァンの事があるのだが、これはハヤテ個人だけでは調べきれないのはある程度仕方無い事であることに加えて、あくまでハヤテは自分の気持ちを優先する為に行動しているのであり、ダアトの闇を一から全て明かそうなどという気持ちに考えまではなかったからこそ両親を殺す以外にないとなったのである。といっても現時点で他にまともに取れる手段など無かった上で、別の世界線では二年程後にヴァンが起こした行動から様々に苦心をして問題を様々に起こしつつもアニスがスパイから解放されるという未来があるとも知らないからこそだ。
「・・・というわけだが、繰り返すが君が二人を嫌っている訳じゃないことは僕もよく知っている。ただここで僕を必死に止めた所で今言ったような展開になるのはまず間違いないだろうし、仮に今の情報を逆手に取るだったり僕を殺して教団の暗部側に犯人はこいつだったと差し出して自分達を解放してくれと言った所で、暗部側がその要求を素直に全て受け入れてくるとは限らない事もそうだが・・・何よりその後に問題になるのはやはり君の両親は君のそんな活動を知らないからこそ、また平然と借金をすることになって君がどうにも出来ない材料を与えるだけになりかねないということだ。一連の流れの根幹であって原点の事が起きるという形でね」
「っ!!」
それでハヤテが自分を止めてもどうにもならない事・・・特にやはり両親はどうしようもないと告げると、アニスは最早立っていられないとばかりに膝から力が抜けてたまらず地面に座り込んで呆然とした顔になってしまった。両親を守りたいという前提で動いてどうにかしようにも肝心の自分自身は不幸になる結末以外が見えない事を、その話で嫌でも感じてしまい。
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