兄弟の分かたれた道の選択 後編
「・・・まぁガイに関しては色々と言いたいことはありますがまずヴァン、貴方に伝えることがあります」
「・・・何でしょうか?」
「すみません、連れてきてください」
‘ガチャッ’
「「「っ!?」」」
カイはその空気からまずはヴァンにと話を振り、その上で外に向けて声をかけると扉が開いて現れたのは・・・マルクト兵に猿ぐつわ付きで拘束された状態で連れてこられたアッシュだった。
「・・・今現在ここにアッシュを連れてきましたが、他の六神将及び貴方の配下は全員捕縛かもしくは死亡しました。その上で貴殿方が使っていた隠れ家に関しても今頃は我々の手が入って、その研究成果であったり必要なものなどは摘発もしくは破壊といったような事をしている手筈になっています。つまり貴方の計画はもう達成出来ない、ということです」
「なっ・・・!?」
更に続けて手詰まりにしたというようにカイは告げていくと、ヴァンはたまらず絶句の声を漏らした・・・否定の言葉を出そうにもアッシュが目の前に捕縛されて連れてこられている事に今の話の中身から、どう少なく見てもカイがヴァンやその配下の行動についてを把握していたことは確定した為に。
「ど、どういうことなんですか一体・・・!?」
「・・・その事については貴女にも言いたいことに聞きたい事はありますが、まずは二人にヴァン達一派が何を狙って行動していたのかについてを話しましょう・・・」
ティアがその会話に訳が分からないと漏らし、カイは少し眉間にシワを寄せつつも説明を始める。ヴァンの計画がいかなものかのその全貌という物を・・・
「・・・つまり最終的な目的としてヴァンとその配下達は預言に詠まれた星の命運を覆す為、今の外殻大地と被験者を全て殺して代わりにフォミクリー技術を用いて造ったレプリカの大地と人々により、預言にない新たな未来を作ろうと動いていたんですよ」
「・・・ま、まさか・・・ヴァンがそんなことを・・・!?」
「に、兄さん・・・」
・・・そうしてヴァンの計画についてをカイが全て明かし終わると、ガイとティアは信じられないし否定して欲しいといったすがるような目と声をヴァンに向ける。
「・・・今カイランド様が話されたことは全て本当だ。その事に間違いはない」
「「っ!?」」
だがすぐにヴァンが重く肯定を返したことに、二人は絶句するしかなかった。信じたくなかった事は事実なのだと知らされ。
「・・・すみませんがカイランド様。具体的に他の六神将はどうなったのでしょうか?」
「リグレットにラルゴにシンクの三人は戦死、アリエッタは一応生きてはいるものの重傷でしばらく療養が必要であって、ディストはあの空を飛ぶ椅子を取り上げた上で降参したのでそれを受け入れてアリエッタ共々グランコクマまで送っています。そして貴方の配下の兵士に関してはことごとく戦死していて、辛うじて生き残った兵達もアリエッタと似たような状態か完全に心が折れた状態で降参しました。そして逃がした兵もいません」
「・・・成程、そこまでになって私もこのようなことになってしまった以上は最早私にこの状況は覆しようがないでしょうな・・・」
ヴァンはその二人に構わずカイに六神将はどうかと聞くが、返ってきたほぼ全滅としか取れない答えに自嘲気味な笑みを浮かべた。これまで練り上げた全てが台無しになってしまったと否応なしに理解出来てしまったが為に。
「そ、そんな・・・教官が・・・死んだ・・・!?」
だがそこで呆然としたようにリグレットに対する気持ちを言葉に漏らしたのはティアなのだが、その様子にヴァンはそっと首を横に振った。
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「・・・何でしょうか?」
「すみません、連れてきてください」
‘ガチャッ’
「「「っ!?」」」
カイはその空気からまずはヴァンにと話を振り、その上で外に向けて声をかけると扉が開いて現れたのは・・・マルクト兵に猿ぐつわ付きで拘束された状態で連れてこられたアッシュだった。
「・・・今現在ここにアッシュを連れてきましたが、他の六神将及び貴方の配下は全員捕縛かもしくは死亡しました。その上で貴殿方が使っていた隠れ家に関しても今頃は我々の手が入って、その研究成果であったり必要なものなどは摘発もしくは破壊といったような事をしている手筈になっています。つまり貴方の計画はもう達成出来ない、ということです」
「なっ・・・!?」
更に続けて手詰まりにしたというようにカイは告げていくと、ヴァンはたまらず絶句の声を漏らした・・・否定の言葉を出そうにもアッシュが目の前に捕縛されて連れてこられている事に今の話の中身から、どう少なく見てもカイがヴァンやその配下の行動についてを把握していたことは確定した為に。
「ど、どういうことなんですか一体・・・!?」
「・・・その事については貴女にも言いたいことに聞きたい事はありますが、まずは二人にヴァン達一派が何を狙って行動していたのかについてを話しましょう・・・」
ティアがその会話に訳が分からないと漏らし、カイは少し眉間にシワを寄せつつも説明を始める。ヴァンの計画がいかなものかのその全貌という物を・・・
「・・・つまり最終的な目的としてヴァンとその配下達は預言に詠まれた星の命運を覆す為、今の外殻大地と被験者を全て殺して代わりにフォミクリー技術を用いて造ったレプリカの大地と人々により、預言にない新たな未来を作ろうと動いていたんですよ」
「・・・ま、まさか・・・ヴァンがそんなことを・・・!?」
「に、兄さん・・・」
・・・そうしてヴァンの計画についてをカイが全て明かし終わると、ガイとティアは信じられないし否定して欲しいといったすがるような目と声をヴァンに向ける。
「・・・今カイランド様が話されたことは全て本当だ。その事に間違いはない」
「「っ!?」」
だがすぐにヴァンが重く肯定を返したことに、二人は絶句するしかなかった。信じたくなかった事は事実なのだと知らされ。
「・・・すみませんがカイランド様。具体的に他の六神将はどうなったのでしょうか?」
「リグレットにラルゴにシンクの三人は戦死、アリエッタは一応生きてはいるものの重傷でしばらく療養が必要であって、ディストはあの空を飛ぶ椅子を取り上げた上で降参したのでそれを受け入れてアリエッタ共々グランコクマまで送っています。そして貴方の配下の兵士に関してはことごとく戦死していて、辛うじて生き残った兵達もアリエッタと似たような状態か完全に心が折れた状態で降参しました。そして逃がした兵もいません」
「・・・成程、そこまでになって私もこのようなことになってしまった以上は最早私にこの状況は覆しようがないでしょうな・・・」
ヴァンはその二人に構わずカイに六神将はどうかと聞くが、返ってきたほぼ全滅としか取れない答えに自嘲気味な笑みを浮かべた。これまで練り上げた全てが台無しになってしまったと否応なしに理解出来てしまったが為に。
「そ、そんな・・・教官が・・・死んだ・・・!?」
だがそこで呆然としたようにリグレットに対する気持ちを言葉に漏らしたのはティアなのだが、その様子にヴァンはそっと首を横に振った。
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