兄弟の分かたれた道の選択 後編
「・・・どういうつもりなのかしら、マルクトは・・・こんな形で私達を拘束するだなんて・・・」
・・・ジェイド達と別れて、カイツールに残ったヴァン達。しかしそこで三人は室内に入った後に出された水を飲むと途端に意識を失い、気付けば両手を後ろに拘束され椅子に並ばされて体を椅子に縄で縛られ座らされているといった構図だった。そして部屋の中は殺風景で、特に背後にある入口以外は何か他にあるといった様子もない。
そんな構図にヴァンの右隣に座っていたティアが愚痴るように声を漏らしていき、ヴァンもその左隣にいるガイも似たような表情を浮かばせていた。
‘ガチャッ’
「・・・お待たせしました」
「っ!?」
・・・そうしていた時に三人の背後の扉が開き入室してきた者からの声に、ヴァンは驚きに目を見開き・・・自分達の前に来たカイを凝視した。
「・・・さて、まずはこのような手段を取ったことについてはお詫びしましょう。ただ我々から言わせていただくならここでヴァンデスデルカ・・・貴方に実力行使で逃げられることを避けるには、これくらいせねばならないと見たからこそこうさせていただいたのです」
「っ・・・成程。私のみが把握しているつもりでしたが、どうやら貴方も私の事を把握していたようですね・・・カイランド様」
「っ!?」
カイはまずはと詫びと共にもう知っているとヴァンデスデルカと口にしたことに、ヴァンもすぐに理解したと微笑を浮かべるが・・・そこで出てきたカイランドとの単語に、ガイはたまらず目の前のカイに目を剥かんばかりに目を見開いた。
「・・・本来なら生き別れの兄弟の感動の再会というところだったのかもしれませんが、生憎今の状況ではそう喜べませんが一応言わせていただきましょう・・・貴方が生きていてくれたということは嬉しく思います、ガイラルディア」
「っ!・・・ほ、本当に・・・カイランド兄上なんですか・・・!?」
「そうですが、今言ったように再会を喜べるような状況ではありません・・・何故なら貴方が今ファブレに入り込んでいる事は私も知っているのですからね」
「っ!?」
そんな様子を見て話し掛けるカイに感激したような様子を浮かべかけたガイだが、続いた事実を把握してるとの言葉に一気に顔を青ざめさせた・・・カイの事実を知ってどうするかを結局決める事は出来ずズルズルとファブレの家に居続けたが、生存だけでなくその目的をカイは前から知っていた・・・というのが分かった為に。
「・・・え、えっと・・・貴方は一体・・・」
「成程、貴女は私の事を知らないようですね・・・では私の事を含めて一つ一つ説明していきましょう」
ただそこでティアが今までの不機嫌さはさておきと困惑し、カイは納得しつつ説明していく。自分やガイ達の事についてを・・・
「・・・ま、まさか・・・貴方にガイが、ガルディオスの生き残りでその・・・ガイが、ファブレに復讐の為に入り込んでいたなんて・・・」
「私もガイが生きているのを知ったのは、ヴァンデスデルカがガルディオスの従者であったペールに手紙を送っていたことからですけれどね」
「「・・・っ!」」
・・・そうして自分達に関連することを話終えるとティアは自分の主人となるはずだった人物達の事を知って唖然とし、カイが知ったきっかけについてを漏らしたことに二人はたまらず苦い顔を浮かべた。ガイの生存があの手紙で知られたということに。
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・・・ジェイド達と別れて、カイツールに残ったヴァン達。しかしそこで三人は室内に入った後に出された水を飲むと途端に意識を失い、気付けば両手を後ろに拘束され椅子に並ばされて体を椅子に縄で縛られ座らされているといった構図だった。そして部屋の中は殺風景で、特に背後にある入口以外は何か他にあるといった様子もない。
そんな構図にヴァンの右隣に座っていたティアが愚痴るように声を漏らしていき、ヴァンもその左隣にいるガイも似たような表情を浮かばせていた。
‘ガチャッ’
「・・・お待たせしました」
「っ!?」
・・・そうしていた時に三人の背後の扉が開き入室してきた者からの声に、ヴァンは驚きに目を見開き・・・自分達の前に来たカイを凝視した。
「・・・さて、まずはこのような手段を取ったことについてはお詫びしましょう。ただ我々から言わせていただくならここでヴァンデスデルカ・・・貴方に実力行使で逃げられることを避けるには、これくらいせねばならないと見たからこそこうさせていただいたのです」
「っ・・・成程。私のみが把握しているつもりでしたが、どうやら貴方も私の事を把握していたようですね・・・カイランド様」
「っ!?」
カイはまずはと詫びと共にもう知っているとヴァンデスデルカと口にしたことに、ヴァンもすぐに理解したと微笑を浮かべるが・・・そこで出てきたカイランドとの単語に、ガイはたまらず目の前のカイに目を剥かんばかりに目を見開いた。
「・・・本来なら生き別れの兄弟の感動の再会というところだったのかもしれませんが、生憎今の状況ではそう喜べませんが一応言わせていただきましょう・・・貴方が生きていてくれたということは嬉しく思います、ガイラルディア」
「っ!・・・ほ、本当に・・・カイランド兄上なんですか・・・!?」
「そうですが、今言ったように再会を喜べるような状況ではありません・・・何故なら貴方が今ファブレに入り込んでいる事は私も知っているのですからね」
「っ!?」
そんな様子を見て話し掛けるカイに感激したような様子を浮かべかけたガイだが、続いた事実を把握してるとの言葉に一気に顔を青ざめさせた・・・カイの事実を知ってどうするかを結局決める事は出来ずズルズルとファブレの家に居続けたが、生存だけでなくその目的をカイは前から知っていた・・・というのが分かった為に。
「・・・え、えっと・・・貴方は一体・・・」
「成程、貴女は私の事を知らないようですね・・・では私の事を含めて一つ一つ説明していきましょう」
ただそこでティアが今までの不機嫌さはさておきと困惑し、カイは納得しつつ説明していく。自分やガイ達の事についてを・・・
「・・・ま、まさか・・・貴方にガイが、ガルディオスの生き残りでその・・・ガイが、ファブレに復讐の為に入り込んでいたなんて・・・」
「私もガイが生きているのを知ったのは、ヴァンデスデルカがガルディオスの従者であったペールに手紙を送っていたことからですけれどね」
「「・・・っ!」」
・・・そうして自分達に関連することを話終えるとティアは自分の主人となるはずだった人物達の事を知って唖然とし、カイが知ったきっかけについてを漏らしたことに二人はたまらず苦い顔を浮かべた。ガイの生存があの手紙で知られたということに。
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