復讐するは我のみあらず
「・・・ん?」
・・・そうしてダアトを出て港に向かうルーク達一同は、そんな道中の平野部にて一人のボロいフード付きマントを身に付けフードを深く被った男とすれ違った。そんな男の姿にガイは何かに引っ掛かったよう、首を後ろに向けつつゆっくりと歩みを続ける。
「・・・どうしたんだよ、ガイ?あの人に何かあったのか?」
「いや・・・何となく気になっただけだ・・・そんな気にすることじゃない・・・」
「そうか・・・」
そんなガイの隣を歩いていたルークはどうしたのかと聞くが、どう言えばいいか分からないといったようにしか返せない様子の声にただ曖昧に返すしかなかった・・・何とも言えない気持ちをガイにもだが、今の人物にも抱いて一度首だけ振り向いてその後ろ姿を見送る形で・・・
・・・そうして船に乗りバチカルに向かった面々は道中は特にトラブルはなく、上部に建てられた城が見る影もなくうち壊されて上部に行くことすら出来ないバチカルまで辿り着いた。そして港にてその時に兵士や辛うじて難を逃れていた貴族達はナタリアやルークが戻ってきたことを非常に歓迎した。これで王族の血が途絶えることはないと思われたのと同時に、自分達をまとめてくれる存在が現れたことに。
ただそういった声に関しては様々な問題がルーク達の中であったことから素直に受け入れるには色々難しい物があったが、それでも表面上は一応はバチカルにいる人々の為というのもあってギクシャクしながらもそういった声に応えるように動くことにしたのだが・・・
「・・・伝令です、ナタリア様!」
「どうしたのですか、騒々しい!」
「・・・ダアトより手紙が届きました・・・中身は、ダアトの教会及び神託の盾本部が謎の爆発により崩壊!・・・ローレライ教団はたまたま教会から離れていた詠師一人以外は上層部の人間は残っておらずに事実上、壊滅状態だとのことです・・・」
「「「「っ!?」」」」
・・・そうして上の立場に立つことになったナタリアの元に慌てて走ってきた兵士に何事かを問うのだが、懐から取り出した手紙を手にしつつ悲壮な声と共に口にしたその中身に周りにいた面々と共に驚愕を露にした。まさかの報告というのもあるが・・・
「・・・信じがたいことですが、バチカルだけならまだ何らかの偶然や事故だと言えたかもしれませんが、ダアトまでもがそうなったのであれば誰かの仕業でしょう。そしてその誰かですが、謡将達ではないでしょうね」
「なっ、何故そのようなことが言えるのですか・・・!?」
「色々と理由はありますが最もな理由としては、こんな風にバチカルやダアトを直接壊滅させるようなことが出来るなら、そもそもアクゼリュスを始めとして回りくどいことはしないでしょう・・・言い方は酷いですが、アッシュを無理矢理にでもさらってバチカルとダアトをこのようにした方が手っ取り早いですからね」
「っ!・・・確かに言い方は気にはいりませんが、そう考えればそうですわね・・・!」
・・・そう、誰がそんなことをしたのかである。
そんな中で一番先に気を取り直したジェイドがヴァン達の仕業ではないだろうと推測を口にしたことに、ナタリアは途中でカチンと来たのを我慢しながらも同意を返す。これだけの被害を他人事のように言うことに関してはともかくとして、ヴァン達が最初からこんなことを出来るのなら自分達を始めとして様々な人々を騙すような必要などなかったと。
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・・・そうしてダアトを出て港に向かうルーク達一同は、そんな道中の平野部にて一人のボロいフード付きマントを身に付けフードを深く被った男とすれ違った。そんな男の姿にガイは何かに引っ掛かったよう、首を後ろに向けつつゆっくりと歩みを続ける。
「・・・どうしたんだよ、ガイ?あの人に何かあったのか?」
「いや・・・何となく気になっただけだ・・・そんな気にすることじゃない・・・」
「そうか・・・」
そんなガイの隣を歩いていたルークはどうしたのかと聞くが、どう言えばいいか分からないといったようにしか返せない様子の声にただ曖昧に返すしかなかった・・・何とも言えない気持ちをガイにもだが、今の人物にも抱いて一度首だけ振り向いてその後ろ姿を見送る形で・・・
・・・そうして船に乗りバチカルに向かった面々は道中は特にトラブルはなく、上部に建てられた城が見る影もなくうち壊されて上部に行くことすら出来ないバチカルまで辿り着いた。そして港にてその時に兵士や辛うじて難を逃れていた貴族達はナタリアやルークが戻ってきたことを非常に歓迎した。これで王族の血が途絶えることはないと思われたのと同時に、自分達をまとめてくれる存在が現れたことに。
ただそういった声に関しては様々な問題がルーク達の中であったことから素直に受け入れるには色々難しい物があったが、それでも表面上は一応はバチカルにいる人々の為というのもあってギクシャクしながらもそういった声に応えるように動くことにしたのだが・・・
「・・・伝令です、ナタリア様!」
「どうしたのですか、騒々しい!」
「・・・ダアトより手紙が届きました・・・中身は、ダアトの教会及び神託の盾本部が謎の爆発により崩壊!・・・ローレライ教団はたまたま教会から離れていた詠師一人以外は上層部の人間は残っておらずに事実上、壊滅状態だとのことです・・・」
「「「「っ!?」」」」
・・・そうして上の立場に立つことになったナタリアの元に慌てて走ってきた兵士に何事かを問うのだが、懐から取り出した手紙を手にしつつ悲壮な声と共に口にしたその中身に周りにいた面々と共に驚愕を露にした。まさかの報告というのもあるが・・・
「・・・信じがたいことですが、バチカルだけならまだ何らかの偶然や事故だと言えたかもしれませんが、ダアトまでもがそうなったのであれば誰かの仕業でしょう。そしてその誰かですが、謡将達ではないでしょうね」
「なっ、何故そのようなことが言えるのですか・・・!?」
「色々と理由はありますが最もな理由としては、こんな風にバチカルやダアトを直接壊滅させるようなことが出来るなら、そもそもアクゼリュスを始めとして回りくどいことはしないでしょう・・・言い方は酷いですが、アッシュを無理矢理にでもさらってバチカルとダアトをこのようにした方が手っ取り早いですからね」
「っ!・・・確かに言い方は気にはいりませんが、そう考えればそうですわね・・・!」
・・・そう、誰がそんなことをしたのかである。
そんな中で一番先に気を取り直したジェイドがヴァン達の仕業ではないだろうと推測を口にしたことに、ナタリアは途中でカチンと来たのを我慢しながらも同意を返す。これだけの被害を他人事のように言うことに関してはともかくとして、ヴァン達が最初からこんなことを出来るのなら自分達を始めとして様々な人々を騙すような必要などなかったと。
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