復讐を果たした先の末路
「そう言えるなら今なら言えるだろう・・・どうしてファブレで使用人として潜り込んでいたお前が謡将と繋がっていた?」
「・・・それは、俺がファブレに入り込んでいた時にヴァンがファブレの屋敷に来たんです・・・神託の盾としてファブレと懇意にするようにと派遣されてきたって時に再会して・・・その・・・」
「何か言いにくそうな空気を出しているが、要はその時にファブレへの復讐についてを打ち明けていたのだろう。と言うか自分の一族郎党を滅ぼした相手にヘコヘコと使用人の立場にわざわざなりたいなどと奇異な事を思うような奴などそうはいないだろうし、ヴァンもそう見てお前に接触したのだろう」
「っ・・・確かに、その通りです・・・」
ピオニーがそこから改めてヴァンについての問いを向けるのだが歯切れの悪い様子に容赦なく予測をぶつけると、ガイは答えがたそうに頷く。
「それから大方お前と謡将の関係は再び繋がって度々交流してきたのだろうが、どうして今回の復讐の際に謡将の手を借りなかった?」
「それは・・・あいつに俺と共に復讐する気がないって感じたからです・・・俺は復讐の機会をいつかいつかってあいつに度々話してきたんですが、まだ機じゃないだとかそういった事ばかりを言われてきたんですが・・・今の陛下の言葉を聞いたことから尚更にそう思えましたが、ヴァンにそんな気がないように思えたから俺は行動を起こしたんです・・・ヴァンが頼りに出来ないと言うなら、自分一人ででもやればいいと・・・」
「成程、謡将がやる気がないと判断したからか・・・(この様子からして、ヴァンの本当の狙いについては言わない方が良さそうだな。その中身を明かせば今ヴァンに対して色々不安定な部分がどう転ぶか分からんうえに、もうそのヴァンもいないのだからな)」
それで核心とも呼べるヴァンへの協力がなかったことについてガイがキムラスカとダアトに考え方が寄ってしまったのではと考えたというと、表向きで納得する中でピオニーは内心でヴァンのことを黙ろうと決める。
・・・マルクトと言うか、政宗の配下は優秀な粒揃いの人物ばかりである。そしてそんな人物達はヴァンとその配下達についてもよく調べあげてきた。表で見せる顔の下に隠した裏での顔についても。
そんな政宗の部下から得たヴァンの情報は、ガイが今思っているような単に復讐を諦めただとか見切りをつけられただとかの簡単な物ではない。
しかしそれを明かしてガイがどうなるかというのは未知数であり、今までの反応から言わない方がいいとピオニーは考えた。
・・・尚、ヴァン達を海に沈めた際についての報告書にはアリエッタとその友達の魔物達を最優先にして爆薬の量を多くし、魔物達ごとアリエッタの乗った船を爆発させ次にヴァン達の船を次々に爆破させていったと報告があった。
アリエッタは魔物達を使役出来る特性があるが、だからと言って神託の盾はその魔物達と仲がいいとは言えないどころか良くない感情を向けられている事が多い。その為にアリエッタとその魔物達は基本的に船に乗る際は他の神託の盾は乗らないほぼ専用の船に乗るため、その点をついて先にアリエッタと魔物達を片付け魔物達によりヴァン達が助けられて生き長らえるといった事態を避けるためにだ。
そしてその結果は成功だと政宗達の部下から報告も来ている・・・ヴァン達は揃って船に乗ったのを確認し、その船を海のど真ん中で爆破させた後に魔物が神託の盾を助けようとしているような光景は確認出来ず、爆破からしばらく経って近海を探ったが何とか生き残った神託の盾もそこにはいなかったと。
・・・故にピオニーはそれでもうヴァンのことは終わりだと確信した。これでヴァン達が表向きで行うことも裏で行うことも対処しなくて済むと。
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「・・・それは、俺がファブレに入り込んでいた時にヴァンがファブレの屋敷に来たんです・・・神託の盾としてファブレと懇意にするようにと派遣されてきたって時に再会して・・・その・・・」
「何か言いにくそうな空気を出しているが、要はその時にファブレへの復讐についてを打ち明けていたのだろう。と言うか自分の一族郎党を滅ぼした相手にヘコヘコと使用人の立場にわざわざなりたいなどと奇異な事を思うような奴などそうはいないだろうし、ヴァンもそう見てお前に接触したのだろう」
「っ・・・確かに、その通りです・・・」
ピオニーがそこから改めてヴァンについての問いを向けるのだが歯切れの悪い様子に容赦なく予測をぶつけると、ガイは答えがたそうに頷く。
「それから大方お前と謡将の関係は再び繋がって度々交流してきたのだろうが、どうして今回の復讐の際に謡将の手を借りなかった?」
「それは・・・あいつに俺と共に復讐する気がないって感じたからです・・・俺は復讐の機会をいつかいつかってあいつに度々話してきたんですが、まだ機じゃないだとかそういった事ばかりを言われてきたんですが・・・今の陛下の言葉を聞いたことから尚更にそう思えましたが、ヴァンにそんな気がないように思えたから俺は行動を起こしたんです・・・ヴァンが頼りに出来ないと言うなら、自分一人ででもやればいいと・・・」
「成程、謡将がやる気がないと判断したからか・・・(この様子からして、ヴァンの本当の狙いについては言わない方が良さそうだな。その中身を明かせば今ヴァンに対して色々不安定な部分がどう転ぶか分からんうえに、もうそのヴァンもいないのだからな)」
それで核心とも呼べるヴァンへの協力がなかったことについてガイがキムラスカとダアトに考え方が寄ってしまったのではと考えたというと、表向きで納得する中でピオニーは内心でヴァンのことを黙ろうと決める。
・・・マルクトと言うか、政宗の配下は優秀な粒揃いの人物ばかりである。そしてそんな人物達はヴァンとその配下達についてもよく調べあげてきた。表で見せる顔の下に隠した裏での顔についても。
そんな政宗の部下から得たヴァンの情報は、ガイが今思っているような単に復讐を諦めただとか見切りをつけられただとかの簡単な物ではない。
しかしそれを明かしてガイがどうなるかというのは未知数であり、今までの反応から言わない方がいいとピオニーは考えた。
・・・尚、ヴァン達を海に沈めた際についての報告書にはアリエッタとその友達の魔物達を最優先にして爆薬の量を多くし、魔物達ごとアリエッタの乗った船を爆発させ次にヴァン達の船を次々に爆破させていったと報告があった。
アリエッタは魔物達を使役出来る特性があるが、だからと言って神託の盾はその魔物達と仲がいいとは言えないどころか良くない感情を向けられている事が多い。その為にアリエッタとその魔物達は基本的に船に乗る際は他の神託の盾は乗らないほぼ専用の船に乗るため、その点をついて先にアリエッタと魔物達を片付け魔物達によりヴァン達が助けられて生き長らえるといった事態を避けるためにだ。
そしてその結果は成功だと政宗達の部下から報告も来ている・・・ヴァン達は揃って船に乗ったのを確認し、その船を海のど真ん中で爆破させた後に魔物が神託の盾を助けようとしているような光景は確認出来ず、爆破からしばらく経って近海を探ったが何とか生き残った神託の盾もそこにはいなかったと。
・・・故にピオニーはそれでもうヴァンのことは終わりだと確信した。これでヴァン達が表向きで行うことも裏で行うことも対処しなくて済むと。
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