復讐を果たした先の末路
「言葉通りだ・・・ヴァン率いる神託の盾は海の藻屑になった。俺が指示して海の上で細工をした船を爆破させ、他の配下の兵士共々死んでもらう形でな」
「なっ、何でそんなことを!?ヴァンは関係無いじゃないですか!」
「・・・関係無い、か。なら説明してやろう。神託の盾、いやダアトの狙いについてを」
ピオニーはもう起きたことだとその説明をするが、ガイが非難するかのような声を向けてきたことに少し面倒そうに説明すると返す。
「何故そうしたのかと言えば、ヴァン率いる神託の盾は表向きは一応戦争の仲介という役目を負ってパダン平原の方に派遣される予定だった。だがそれは導師を始めとした表向きの人々へ向けての建前であり、裏は大詠師よりキムラスカの援護をするようにと命令を受けた物だ」
「なっ・・・じ、じゃあヴァンは・・・マルクトを攻撃するために、ダアトから派遣されたんですか・・・!?」
「あぁ、そうだ。と言うよりは元々ホドの時もキムラスカが相手というだけだったなら、何とか防衛をしきれたかもしれんというのが当時関わってきた者からの見解だが、ダアトが介入してきて一気にその体勢が崩壊したとも聞かされている。散々奴らが引っ掻き回してくれたせいでホドを守りきれなかったとな・・・そういった話を聞いたこともあり、俺はダアトへのスパイを送ってきたのだがそのスパイから送られてきたのが・・・ダアトがキムラスカとマルクトの戦争にキムラスカ側へと介入するようにしている、との報告書だ」
「!!」
「おそらくではなくまず間違いなくダアトはそういった流れにするつもりだったのは明白で、そうなれば戦局がキムラスカに一気に優勢に傾きこちらが劣勢に追い込まれるのは確実だった。だから俺はそのスパイ達に命じたんだ・・・神託の盾の船を爆破しろとな」
「・・・それで、ヴァン達は海に消えた・・・と言うんですか・・・」
それでいかにダアトが行動をしてヴァン達がそれを実行に移してきたかを述べた上でその対応についてをピオニーが口にすると、批判は無くなった物の思うところがあると言わんばかりにガイは複雑そうな様子を浮かべる。
「・・・おい、政宗。こいつにしらばっくれられても面倒だからお前に聞くが、小さい頃にヴァンという人物はお前の身近にいたか?」
「っ!?」
「えぇ、いました。ガルディオスの従者の家系の人間で、私もよく顔を合わせていました」
「っ・・・!」
ピオニーはそこで脇の政宗に問いを向け、ハッとするガイのことなど目に入らないとばかりにあっさり肯定を返す姿に途端に焦ったようにオロオロとしだす。
「・・・さて、今更だが政宗が誰なのかはお前も覚えていないわけではないだろう。今の反応からそれは分かるが・・・だからこそ嘘をつかず答えろ。お前は謡将が自分の知るヴァンという人物である事を知っていて、尚且つ交流もしていたな?」
「っ・・・・・・はい、確かに交流していました・・・」
だが逃げることなど許しはしないとヴァンとの繋がりについてを問うピオニーに、ガイも観念したとばかりに力なく頷く。言い逃れなどもう出来ないと悟る形で。
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「なっ、何でそんなことを!?ヴァンは関係無いじゃないですか!」
「・・・関係無い、か。なら説明してやろう。神託の盾、いやダアトの狙いについてを」
ピオニーはもう起きたことだとその説明をするが、ガイが非難するかのような声を向けてきたことに少し面倒そうに説明すると返す。
「何故そうしたのかと言えば、ヴァン率いる神託の盾は表向きは一応戦争の仲介という役目を負ってパダン平原の方に派遣される予定だった。だがそれは導師を始めとした表向きの人々へ向けての建前であり、裏は大詠師よりキムラスカの援護をするようにと命令を受けた物だ」
「なっ・・・じ、じゃあヴァンは・・・マルクトを攻撃するために、ダアトから派遣されたんですか・・・!?」
「あぁ、そうだ。と言うよりは元々ホドの時もキムラスカが相手というだけだったなら、何とか防衛をしきれたかもしれんというのが当時関わってきた者からの見解だが、ダアトが介入してきて一気にその体勢が崩壊したとも聞かされている。散々奴らが引っ掻き回してくれたせいでホドを守りきれなかったとな・・・そういった話を聞いたこともあり、俺はダアトへのスパイを送ってきたのだがそのスパイから送られてきたのが・・・ダアトがキムラスカとマルクトの戦争にキムラスカ側へと介入するようにしている、との報告書だ」
「!!」
「おそらくではなくまず間違いなくダアトはそういった流れにするつもりだったのは明白で、そうなれば戦局がキムラスカに一気に優勢に傾きこちらが劣勢に追い込まれるのは確実だった。だから俺はそのスパイ達に命じたんだ・・・神託の盾の船を爆破しろとな」
「・・・それで、ヴァン達は海に消えた・・・と言うんですか・・・」
それでいかにダアトが行動をしてヴァン達がそれを実行に移してきたかを述べた上でその対応についてをピオニーが口にすると、批判は無くなった物の思うところがあると言わんばかりにガイは複雑そうな様子を浮かべる。
「・・・おい、政宗。こいつにしらばっくれられても面倒だからお前に聞くが、小さい頃にヴァンという人物はお前の身近にいたか?」
「っ!?」
「えぇ、いました。ガルディオスの従者の家系の人間で、私もよく顔を合わせていました」
「っ・・・!」
ピオニーはそこで脇の政宗に問いを向け、ハッとするガイのことなど目に入らないとばかりにあっさり肯定を返す姿に途端に焦ったようにオロオロとしだす。
「・・・さて、今更だが政宗が誰なのかはお前も覚えていないわけではないだろう。今の反応からそれは分かるが・・・だからこそ嘘をつかず答えろ。お前は謡将が自分の知るヴァンという人物である事を知っていて、尚且つ交流もしていたな?」
「っ・・・・・・はい、確かに交流していました・・・」
だが逃げることなど許しはしないとヴァンとの繋がりについてを問うピオニーに、ガイも観念したとばかりに力なく頷く。言い逃れなどもう出来ないと悟る形で。
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