「分かった。ならガイラルディアを代表にすることは止めておくが・・・ガイラルディアはこちらに戻って来ると思うか？幼馴染みだったのがホドが消滅するまでだったということは聞いているが、それでもその縁からどうだと考える？」
「・・・ガイはマルクトに戻ってくると言うかキムラスカから逃げ出すのは間違えねぇだろう。小さい頃のあいつは幼いながらにガルディオスの家の人間だってことを誇りに思ってたからな・・・そしてガルディオスの名をハッキリ出してファブレを滅ぼしたってappealしたってことは、自分はガルディオスを復興させるかもしくはまだいるって風に印象付けをしたいってことだが・・・そうするためにはキムラスカで捕まって殺されるなんてbad endなんかじゃなく、マルクトで晴れて大貴族として復活するhappy endって結末が最も望ましいはずだ」
「成程・・・となれば今頃はグランコクマに向かう道中と言った所になるか・・・こちらに凱旋し、ファブレを滅ぼしてきたと報告する為に・・・」
そんな姿に次の問いとしてガイがマルクトに戻るかどうかの予想を聞くと、まず戻るだろうと返す政宗に少しブツブツと考え込む。
「・・・おい、ジェイド。バチカルから船で逃げてはいないにして徒歩で脱出したとしても、今の時点ならケセドニアを出てる可能性は十分に有り得るか？」
「有り得るでしょうが、キムラスカ側もそう易々とファブレ公爵を殺した犯人を取り逃がすような事はしないでしょう。ですのでまだケセドニアでキムラスカの警戒の目をどうにかして掻い潜ろうとして立ち往生している可能性もありますし、マルクト側の領事館に今頃保護を願い出ている可能性もあります。自分はガルディオスの生き残りでファブレを滅ぼした、だから自分を保護してマルクトに送り届けてほしい・・・というように言って」
「っ・・・出来りゃそうなっていてほしくはないな・・・分かった、ケセドニアとケテルブルクに後で手紙を出す。中身はガルディオスを名乗るものかもしくは不審者を見付けたなら、即刻捕縛の上で内密にグランコクマに送るようにといった物をだ」
「内密に・・・と言うことは、ガイラルディアとやらはホドの代表としてだけでなく存在そのものを闇に葬られるおつもりですか？」
「・・・そうすることも考慮してだ」
それでジェイドにガイの足取りについてから発展して話をしていくピオニーは、多少苦そうな顔をした後にジェイドのガイの殺害を示唆する言葉に選択の一つといったよう返す。
「本音を言うなら俺からしたらガイラルディアの首を差し出せば戦争は止まると言うなら差し出したい気分だ。だがそうはならんというのは分かっているからこそ、ガイラルディアをどういった風に扱うかが重要になるが・・・現時点では直接本人に話を聞いていないからだが、マルクトの益になるか害になるかの判断はつかん。だからこそマルクトに戻ってきた場合はそれを見定めてからどうするかを決める」
「それはよろしいと思いますが・・・もし害になると見たなら、キムラスカとの戦線に送られるのですか？」
「いや、それはしない。万が一生き残られた上で戦功を上げられれば面倒になるし、何より俺が考える展開の妨げになるが・・・この問題に関しては俺と政宗でガイラルディアがマルクトに戻ってきてから対処する。お前は戦線を押し上げられないように防衛戦をしてくれ。出来るだけこちらに被害が少なくなるようにした上で長期戦になるようにだ。そして方針が決まったなら報告の手紙と共に増援を送るから、それまで耐えてくれ。いいな？」
「・・・分かりました。出来る限りの事は致します」
その理由を本人の意志がどうかを確認することが重要と言った上で戦線を任せるとピオニーは言い、ジェイドは真剣に頷く。ピオニーの意志に従うと決めている以上、負けるわけにはいかないといったように。









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