共通点は少なく違いは多い
・・・それで食事も済ませ、睡眠を取ったリグレットはダアトへと戻った。自分が起きた後にはもうレオナが準備を終えてダアトに戻った後だと知る形で。
「・・・閣下、個人的な質問をよろしいでしょうか?」
「何だ、リグレット?」
・・・それでヴァンの執務室に来て一通りやるべきことに一段落つけたと見たリグレットは、質問をしたいと椅子に座るヴァンへと投げ掛ける。
「実は昨日たまたまユリアシティに戻ってきたレオナに会いました」
「何?元気そうだったか、レオナは?」
「はい、それは問題ないと思いますが・・・双子だと聞きはしましたが、何故あれほど二人の行動に違いがあるのか不思議に思ったのですが・・・」
「その事か・・・」
反対はないと言った様子だったためにレオナの事をリグレットが切り出すと、意外そうながらも嬉しそうに先を促すヴァンだったが姉妹の違いについてを聞かれ何とも言い難い様子を浮かべる。
「・・・その事に関して原因が何かと言うなら、個人的に見てティアに7で私に他が3の割合だと思っている」
「・・・それはどういうことでしょうか?」
それでもと意を決して話を進めるヴァンだが、その中身にリグレットは意味がわからないと眉を寄せる。何故割合の話になるのかと。
「・・・私とて兄という立場上、妹二人が可愛くない訳ではない。実際に二人にどちらが可愛いかなどと優劣をつけるつもりもない。これは偽らざる私の本音だ・・・だがそうやってどちらも平等に可愛がってきたつもりではあるが、二人が成長するに従って変化が出てきた。それがティアの独占欲だ」
「独占欲、ですか・・・」
「子供心ながらに兄として慕ってくれていること自体は嬉しくは思うし、今でも形が違えど私を慕ってくれていることは十分に承知している・・・だがそのティアの独占欲からの行動に、次第にレオナは私には近付いてくることを避けるようになったのだがその理由がまたどうにもな・・・」
「どのような理由なのですか?」
「・・・姉さんが兄さんに甘えたがっていているのに、それを邪魔するのは良くないからいい・・・そう言ったんだ。ティアがレオナと共にいると自分の方に構うようにしないと機嫌が悪くなる姿を何度も見てきたからだと思うのだが、私に出来た事は後で精々レオナに謝り構うことくらいだったのだが・・・結局何度もたしなめはしたもののティアの態度は変わることなく、レオナはその影響もあってかティアより達観した性格になっていっていったんだ」
「・・・成程。ティアの態度を間近で見てきたが故にレオナは一歩引いた態度になっていって、あぁなったことに閣下自身にも責任があると感じていると・・・」
「あぁ・・・あの二人の仲自体は覚えてる限りではそう悪いと言えるような物ではなかったが、それもレオナの態度があったからだ。もしティアと同じようなとは言わずとも、ある程度近い考えを持っていたらおそらく私がいない場でもいる場でも喧嘩をするような間柄になっていただろうな・・・」
「あぁ・・・何となく分かる気はしますね・・・」
その理由はティアの独占欲が大きいとした上で話を進めていくヴァンなのだが、妹達についての後悔に満ちた声と雰囲気にリグレットは強く肯定は出来ず何とも言いがたそうに返す。
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「・・・閣下、個人的な質問をよろしいでしょうか?」
「何だ、リグレット?」
・・・それでヴァンの執務室に来て一通りやるべきことに一段落つけたと見たリグレットは、質問をしたいと椅子に座るヴァンへと投げ掛ける。
「実は昨日たまたまユリアシティに戻ってきたレオナに会いました」
「何?元気そうだったか、レオナは?」
「はい、それは問題ないと思いますが・・・双子だと聞きはしましたが、何故あれほど二人の行動に違いがあるのか不思議に思ったのですが・・・」
「その事か・・・」
反対はないと言った様子だったためにレオナの事をリグレットが切り出すと、意外そうながらも嬉しそうに先を促すヴァンだったが姉妹の違いについてを聞かれ何とも言い難い様子を浮かべる。
「・・・その事に関して原因が何かと言うなら、個人的に見てティアに7で私に他が3の割合だと思っている」
「・・・それはどういうことでしょうか?」
それでもと意を決して話を進めるヴァンだが、その中身にリグレットは意味がわからないと眉を寄せる。何故割合の話になるのかと。
「・・・私とて兄という立場上、妹二人が可愛くない訳ではない。実際に二人にどちらが可愛いかなどと優劣をつけるつもりもない。これは偽らざる私の本音だ・・・だがそうやってどちらも平等に可愛がってきたつもりではあるが、二人が成長するに従って変化が出てきた。それがティアの独占欲だ」
「独占欲、ですか・・・」
「子供心ながらに兄として慕ってくれていること自体は嬉しくは思うし、今でも形が違えど私を慕ってくれていることは十分に承知している・・・だがそのティアの独占欲からの行動に、次第にレオナは私には近付いてくることを避けるようになったのだがその理由がまたどうにもな・・・」
「どのような理由なのですか?」
「・・・姉さんが兄さんに甘えたがっていているのに、それを邪魔するのは良くないからいい・・・そう言ったんだ。ティアがレオナと共にいると自分の方に構うようにしないと機嫌が悪くなる姿を何度も見てきたからだと思うのだが、私に出来た事は後で精々レオナに謝り構うことくらいだったのだが・・・結局何度もたしなめはしたもののティアの態度は変わることなく、レオナはその影響もあってかティアより達観した性格になっていっていったんだ」
「・・・成程。ティアの態度を間近で見てきたが故にレオナは一歩引いた態度になっていって、あぁなったことに閣下自身にも責任があると感じていると・・・」
「あぁ・・・あの二人の仲自体は覚えてる限りではそう悪いと言えるような物ではなかったが、それもレオナの態度があったからだ。もしティアと同じようなとは言わずとも、ある程度近い考えを持っていたらおそらく私がいない場でもいる場でも喧嘩をするような間柄になっていただろうな・・・」
「あぁ・・・何となく分かる気はしますね・・・」
その理由はティアの独占欲が大きいとした上で話を進めていくヴァンなのだが、妹達についての後悔に満ちた声と雰囲気にリグレットは強く肯定は出来ず何とも言いがたそうに返す。
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