「・・・貴方達も聞いただろうけれど、キムラスカはナタリアが偽物であることを知り・・・ナタリアを殺して、私を無理矢理縛り付けようとしようとしたこと・・・これはお義父様達からして王族の血を絶やさないようにする為の仕方のない判断だったとしても、この事実がナタリアの事を大きく傷付けた事実に変わりはないわ」
「確かに・・・俺もその時一緒にいたからナタリアがすげぇショック受けてたってのは見てて分かったよ・・・」
「えぇ。でも話はそれだけで済むことじゃなく、もし私達が全てを無事に終わらせキムラスカに戻ることになったとしても・・・その偽物という事実がモースによって明らかになった以上、ナタリアがまた同じように王族でいられるような可能性は相当に低いと思われるわ。そしてその理由が、他でもないこの私になる・・・」
「・・・薄いとは言え、王族の血を引く貴女がいるなら偽物の王女を敢えて担ぎ上げ続ける意味はない・・・そう上層部が判断する可能性が高いからですね」
「えぇ・・・お義父様の立場に事実を知った貴族達が出す声の事を考えると、心配しすぎではないかという事はないどころの話ではないわ。良くてナタリアは王女の地位の剥奪だけで済まされるかもしれないけれど、悪ければそれこそルークの目の前で起きた事の再来のような形でバチカルで服毒自殺を願われたようになりかねないわ」
「「「「っ！」」」」
それでいかにナタリアの状況に状態がまずいのかを話していき、ルークとジェイドの追求に答える中で最悪のシチュエーション・・・服毒自殺を求められる可能性についてを口にし、ジェイド以外は一斉に息を呑む。キムラスカに戻ってもナタリアの立場どころか、命が保証されるかも怪しいとの言葉に。
「勿論そうなるとは限らないし、そうさせるつもりも私にはないわ・・・けれどナタリアの地位に関しては私の言葉でどうにかすることは難しいと言わざるを得ないわ。一応は王女の地位にはいるけれど、それでも私は王ではないからお義父様が決定したことに関しては抗議を出来てもそれを絶対に覆す力はないわ。残念なことにね・・・」
「じゃあそのままだと、ナタリアが本当に危ないってことになるのか・・・？」
「そうなるけれど・・・それをどうにか出来るとしたなら、アッシュが一番なの。私やルークがどうこうすることより何より、想い人であるアッシュが隣にいてくれることが精神的にもそうだし、ナタリアの地位に立場を守るためにはね」
「っ！・・・それってつまり、アッシュに被験者としてキムラスカに戻ってもらうようにって事なのか・・・！？」
「・・・平たく言うならそうね」
ただそうなると確定はしないと言いつつもナタリアの安全の為にアッシュが必要と言うミレーユだが、その中身にルークがたまらず声を上げた・・・被験者としてアッシュが戻るならルークの立場が今度は危うくなるのではないかと、そういった危惧を本人が感じてるということに。









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