漂流魔王、異物として深淵世界を変える 前編
・・・そして数日後、再び信長はインゴベルトの部屋にやってきていた。
「・・・お前の言う通りになったな、ノブナガ・・・まさか子どもが死産だったと知らされた瞬間、入れ換えを示唆してくるとは思ってなかったと侍女達も言っていたぞ・・・」
「おそらく王妃の体調を整え、密かに用意をして昨日の内にナタリア様を無事に出産したとバレれば・・・奴らは理不尽な事を言ってくるだろうな。それも内緒で協力した筈の侍女達が報告をしていたと知れば」
「そいつは間違いないだろうが・・・侍女は納得してくれてんのか?あいつらを納得させる為と言っても、王女と入れ替えを行った事に関してよ?」
そこで早速とインゴベルトとクリムゾンが予想が的中した上で取った対策は成功だったと語り、信長は侍女の方へと話を移す・・・子どもは無事に生きていて、預言を変えた事を普通に聞いた上で。
「そこに関しては私が先程話をした・・・条件に関しては長くなるのでいくらか省かせてもらうが、こちらに協力してくれると言ってくれた。やはりダアトに無理矢理自分の娘を奪われる状況になりかねなかった事に、いたく憤慨していた様子だった。だからこそダアトの目を欺くことも含めて平時は病弱という設定でナタリア様は表には出ず、ダアトの人間とどうしても顔を合わせなければならない時にだけ顔を見せるという条件で娘に協力してもらうということになった」
「・・・それは、影武者としての意味か?」
「・・・下手にナタリア様の生存がバレればナタリア様もそうだが、侍女とその子どもの命も危うくなる可能性が高くなる。特に預言の中身がお前の予想通りだとしたならまず第一に危ないのはナタリア様で、その次が侍女だ・・・まだ侍女の子どもはナタリア様の代替えになると詠まれていた子どもの為に命を狙われる可能性は低いだろうが、そこから外れた行動を取るとなれば逆に危険に見舞われるだろうからな」
「・・・程度の差はあれ全員に命の危険があることに変わりはねぇ。だから表向きダアトの奴らの思惑通り行ってると見せる為にも、影武者にする事もやむを得ないって訳か」
「そうだ。そしてそれを侍女も承知したが、あくまでも娘は無理に子どもを奪われたという設定になっている。そんな存在をダアトが放っておくとは思わん・・・故に侍女に関しては自殺をしたと偽装してもらい、陰の存在となることも了承してもらった」
「・・・まぁダアトの立場から考えりゃ、侍女の言葉から事実が露見するのは一番避けたい事だろうからな・・・それで産婦を黙らせさえすりゃ適当に死んでもらって変心に奇行とでも銘打たれ、真相は闇の中って訳だ。ダアトの知られたくねぇ真相はな」
クリムゾンはそこから侍女との話し合いの中身についてを侍女の気持ちも併せた上で詳しく話していき、その中で決まったことに信長も納得する。関係者の命を守るためにはそれくらいしなければならない、特に侍女の命は一番危ないと見る形で。
「・・・ちなみに聞くが、侍女の夫にはもう話はしてあるのか?」
「いや、話によれば夫は腕利きの傭兵で出稼ぎに出ていてバチカルにはもうしばらくは戻ってこないとのことだ。侍女の気持ちとしては夫には事実を伝えた上で協力を願いたいとの事だが、私達としては事情を知るものは極力減らしたいと考えている・・・お前はどう考える、ノブナガ?」
「引き込め、むしろそれ以外にない」
「断言か・・・何故そこまでハッキリ言える?」
そこで信長はふと侍女の夫について聞くが反対にクリムゾンからどう対応するのかを聞かれ、迷うこと無く引き入れると言ったことに理由を聞かれる。
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「・・・お前の言う通りになったな、ノブナガ・・・まさか子どもが死産だったと知らされた瞬間、入れ換えを示唆してくるとは思ってなかったと侍女達も言っていたぞ・・・」
「おそらく王妃の体調を整え、密かに用意をして昨日の内にナタリア様を無事に出産したとバレれば・・・奴らは理不尽な事を言ってくるだろうな。それも内緒で協力した筈の侍女達が報告をしていたと知れば」
「そいつは間違いないだろうが・・・侍女は納得してくれてんのか?あいつらを納得させる為と言っても、王女と入れ替えを行った事に関してよ?」
そこで早速とインゴベルトとクリムゾンが予想が的中した上で取った対策は成功だったと語り、信長は侍女の方へと話を移す・・・子どもは無事に生きていて、預言を変えた事を普通に聞いた上で。
「そこに関しては私が先程話をした・・・条件に関しては長くなるのでいくらか省かせてもらうが、こちらに協力してくれると言ってくれた。やはりダアトに無理矢理自分の娘を奪われる状況になりかねなかった事に、いたく憤慨していた様子だった。だからこそダアトの目を欺くことも含めて平時は病弱という設定でナタリア様は表には出ず、ダアトの人間とどうしても顔を合わせなければならない時にだけ顔を見せるという条件で娘に協力してもらうということになった」
「・・・それは、影武者としての意味か?」
「・・・下手にナタリア様の生存がバレればナタリア様もそうだが、侍女とその子どもの命も危うくなる可能性が高くなる。特に預言の中身がお前の予想通りだとしたならまず第一に危ないのはナタリア様で、その次が侍女だ・・・まだ侍女の子どもはナタリア様の代替えになると詠まれていた子どもの為に命を狙われる可能性は低いだろうが、そこから外れた行動を取るとなれば逆に危険に見舞われるだろうからな」
「・・・程度の差はあれ全員に命の危険があることに変わりはねぇ。だから表向きダアトの奴らの思惑通り行ってると見せる為にも、影武者にする事もやむを得ないって訳か」
「そうだ。そしてそれを侍女も承知したが、あくまでも娘は無理に子どもを奪われたという設定になっている。そんな存在をダアトが放っておくとは思わん・・・故に侍女に関しては自殺をしたと偽装してもらい、陰の存在となることも了承してもらった」
「・・・まぁダアトの立場から考えりゃ、侍女の言葉から事実が露見するのは一番避けたい事だろうからな・・・それで産婦を黙らせさえすりゃ適当に死んでもらって変心に奇行とでも銘打たれ、真相は闇の中って訳だ。ダアトの知られたくねぇ真相はな」
クリムゾンはそこから侍女との話し合いの中身についてを侍女の気持ちも併せた上で詳しく話していき、その中で決まったことに信長も納得する。関係者の命を守るためにはそれくらいしなければならない、特に侍女の命は一番危ないと見る形で。
「・・・ちなみに聞くが、侍女の夫にはもう話はしてあるのか?」
「いや、話によれば夫は腕利きの傭兵で出稼ぎに出ていてバチカルにはもうしばらくは戻ってこないとのことだ。侍女の気持ちとしては夫には事実を伝えた上で協力を願いたいとの事だが、私達としては事情を知るものは極力減らしたいと考えている・・・お前はどう考える、ノブナガ?」
「引き込め、むしろそれ以外にない」
「断言か・・・何故そこまでハッキリ言える?」
そこで信長はふと侍女の夫について聞くが反対にクリムゾンからどう対応するのかを聞かれ、迷うこと無く引き入れると言ったことに理由を聞かれる。
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