蒼き龍を選び、復讐者を拒絶せん
「まぁジェイドが何を思って俺に情報を入れたのかってのは、単にガルディオスの人間かどうか可能性を確かめたかったんだろう。そして本当なら・・・まぁあいつのことだ。それがプラスになるかどうかが重要になったんだろうな」
「な、何がプラスなんだ・・・?」
「マルクトにとってプラスになるかどうか、だろ。まぁお前の態度で目的がrevengeってのが分かっちまったからな・・・そんなもんが今更認められる訳はねぇ」
「っ!・・・今更、だと・・・!?」
政宗はそのままに話を続けていくが、今更の部分にガイは精神的に圧されていた筈の所から一斉に怒りに顔を染める。
「お前は憎く思わなかったのか!?キムラスカを、ファブレを!!」
「・・・憎く思わなかったと、そう言えば嘘になるな」
「そうだろう!その想いに今更なんて何故言える!?俺の・・・いや、俺達はまだ終わっていないと言うのにだ!」
「・・・ならお前は、ホドの民をもう一回戦火に巻き込む可能性を承知してまでキムラスカが憎いと言えってのか?」
「・・・え・・・?」
烈火のごとき怒りを持って声を荒らげるガイに政宗は対称的に冷えた目と声で返すが、自分達は同じだろうと叫ぶその主張に後ろを向きながら問い返す。民を戦火に巻き込む覚悟はあるのかと。
「ガイ、何故この村の存在がキムラスカにダアトはおろかマルクト内部でも知られてないと思う?」
「はっ?いや、それに何の関係が・・・」
「いいから答えな。そうしたら俺もちゃんと答えてやるよ」
「・・・それは、正直分からない・・・むしろホドの人間は生きているんだとアピールするためにも、この村があると宣伝するべきだと思っているくらいなんだが・・・」
「・・・Shit、やっぱりお前は何も分かっちゃいねぇ」
「なんだと・・・!?」
キョトンとするガイにまずは質問に答えろと政宗が言うが、戸惑いながらもその答えは自分の気持ちだけしか語っていない。その答えに吐き捨てるように喋る政宗にガイはまた怒り、肩を掴んで無理矢理に顔を自分の方に向かせる。
「お前の思ってることがホドの人間全員が考えてる事だと思うな・・・今でこそここはこれだけの村になったが、ホドが滅びた後で俺達がどれだけ苦労したと思っている?」
「え・・・?」
しかし怒りに晒されても全く揺れることなく返された言葉に逆にガイはキョトンとした、予想していなかった言葉に。
「・・・ホドから命からがら逃げ出した俺達は何とかマルクトに保護される形となった・・・が、その時は戦争の直後だったからまだよかったが時間が経つにつれ俺達はどうするかと選択を迫られた。兵士になるかどこかの村か街に行きそこの住民になるか、はたまた何か別の選択肢を選ぶか・・・大雑把にこんな感じの事をな」
「それが、どうしたって言うんだ・・・?」
「・・・その時の生き残った住民は一部を除いて戦争にホドが消滅した事による衝撃で、大方が精神を少なからずやられていた。酷い奴になれば同じホドの人間でなければ信じることは出来ないと、人間不信になるくらいの奴もいた」
「!?・・・そこまでの人もいたっていうのか・・・!?」
「・・・だからお前は何も分かってねぇと言ったんだ」
・・・自分の復讐の為だけに動いたガイと、ホドの住民の為に動いた政宗。二人の選んだ在り方と考え方の違いが如実に現れた瞬間だった。
ホドの人間がどう言った状況だったのかを語る政宗にガイが信じられないとばかりに目を見開くのだが、政宗は呆れを隠しもせず頭をかく。
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「な、何がプラスなんだ・・・?」
「マルクトにとってプラスになるかどうか、だろ。まぁお前の態度で目的がrevengeってのが分かっちまったからな・・・そんなもんが今更認められる訳はねぇ」
「っ!・・・今更、だと・・・!?」
政宗はそのままに話を続けていくが、今更の部分にガイは精神的に圧されていた筈の所から一斉に怒りに顔を染める。
「お前は憎く思わなかったのか!?キムラスカを、ファブレを!!」
「・・・憎く思わなかったと、そう言えば嘘になるな」
「そうだろう!その想いに今更なんて何故言える!?俺の・・・いや、俺達はまだ終わっていないと言うのにだ!」
「・・・ならお前は、ホドの民をもう一回戦火に巻き込む可能性を承知してまでキムラスカが憎いと言えってのか?」
「・・・え・・・?」
烈火のごとき怒りを持って声を荒らげるガイに政宗は対称的に冷えた目と声で返すが、自分達は同じだろうと叫ぶその主張に後ろを向きながら問い返す。民を戦火に巻き込む覚悟はあるのかと。
「ガイ、何故この村の存在がキムラスカにダアトはおろかマルクト内部でも知られてないと思う?」
「はっ?いや、それに何の関係が・・・」
「いいから答えな。そうしたら俺もちゃんと答えてやるよ」
「・・・それは、正直分からない・・・むしろホドの人間は生きているんだとアピールするためにも、この村があると宣伝するべきだと思っているくらいなんだが・・・」
「・・・Shit、やっぱりお前は何も分かっちゃいねぇ」
「なんだと・・・!?」
キョトンとするガイにまずは質問に答えろと政宗が言うが、戸惑いながらもその答えは自分の気持ちだけしか語っていない。その答えに吐き捨てるように喋る政宗にガイはまた怒り、肩を掴んで無理矢理に顔を自分の方に向かせる。
「お前の思ってることがホドの人間全員が考えてる事だと思うな・・・今でこそここはこれだけの村になったが、ホドが滅びた後で俺達がどれだけ苦労したと思っている?」
「え・・・?」
しかし怒りに晒されても全く揺れることなく返された言葉に逆にガイはキョトンとした、予想していなかった言葉に。
「・・・ホドから命からがら逃げ出した俺達は何とかマルクトに保護される形となった・・・が、その時は戦争の直後だったからまだよかったが時間が経つにつれ俺達はどうするかと選択を迫られた。兵士になるかどこかの村か街に行きそこの住民になるか、はたまた何か別の選択肢を選ぶか・・・大雑把にこんな感じの事をな」
「それが、どうしたって言うんだ・・・?」
「・・・その時の生き残った住民は一部を除いて戦争にホドが消滅した事による衝撃で、大方が精神を少なからずやられていた。酷い奴になれば同じホドの人間でなければ信じることは出来ないと、人間不信になるくらいの奴もいた」
「!?・・・そこまでの人もいたっていうのか・・・!?」
「・・・だからお前は何も分かってねぇと言ったんだ」
・・・自分の復讐の為だけに動いたガイと、ホドの住民の為に動いた政宗。二人の選んだ在り方と考え方の違いが如実に現れた瞬間だった。
ホドの人間がどう言った状況だったのかを語る政宗にガイが信じられないとばかりに目を見開くのだが、政宗は呆れを隠しもせず頭をかく。
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