二人の王女の在り方と周りの評判
(ここにいる間は変に失言しないようにしないとね~。ミレーユもバチカルに帰ってきた事がどういった意味かっていうのを理解してるだろうし、ただでさえティアが失言するかどうか微妙だから巻き込まれないようにしないと・・・)
だからこそアニスは線引きをしようと決めた。色々と面倒な事を起こさないようにしようと、気楽ながらも確かな気持ちを浮かべつつ・・・
・・・そんな風にミレーユを評価しつつも別の場に地雷を感じる人物がいる中、一同はバチカルの城の中に入り和平の書簡をインゴベルトに手渡した。尚その時にティアの発言によりキムラスカ陣営及びモースの空気が一気にピリついたものになったのだが、その事に一同の中で気付いたのはジェイドとアニスだけであった。
ただそこで誰かが何かを言うことはなく、ミレーユが謁見の間に残る形で別れる事になり一同は外に出た。そこで一緒にいたガイがティアに対して折角だからファブレに来ればいいと言った時、たまらずジェイドとアニスは視線を背けて二人は目をかち合わせた。そして理解した・・・事の軽重をこの場で理解しているのはお互いくらいだと。
だがそこで話が進んでファブレの屋敷内に入れるとなったことに迂闊に断ることも出来ず、二人も共に屋敷に向かうことになった。
(・・・あぁ、やっぱりミレーユ殿下とは違うな・・・ナタリア殿下は・・・いきなり近付いてくるという意味じゃすごく驚かせてくれるし自制はないけど、俺としちゃ殿下の方が取っ付きやすいんだよなぁ・・・)
・・・それでリビングに入った一同だったが、そこに公爵夫人の見舞いに来たというナタリアがルークにやたら食って掛かる姿を見てガイは内心安堵していた。ナタリアの方がいいと。
・・・とある理由からファブレに仕える事にしたガイだが、ファブレの屋敷にはミレーユとナタリアの両殿下がよく来ると言うのは当然知っている。ファブレで働いている者がそれを知らないというのはおかしいとしか言えないレベルのために・・・ただガイはほとんどの者がミレーユの方がいいと言う中で、ナタリアの方が接しやすいという気持ちを抱いていた。ただそれを当人達の前でもそうだが、屋敷の人間に対しても言ったことはない。
なら何故ガイがナタリアの方がミレーユより接しやすいと感じたのかと言えば、ガイからしてミレーユはどう対応していいか分からない為である。
元々ガイは女性の扱いに長けている。そうであれと教えられてきたが為に。故に女性の喜ぶコツであったり話し方も分かっているので大概の女性に対してうまく接する事は出来る・・・それが我が強いナタリアに対してもだ。
・・・ガイは自覚というよりは考えてもいないが女性を立てる事とコントロールする事を=で繋げていて、それでいて自分の方が女性よりも立場は上だと言葉にはせずとも心のどこかで感じている。自身の中に根付く女性恐怖症はともかくとしてもだ。だからこそ男女の関係にこそならなくても女性を喜ばせるだけの技術は持っているし、ナタリアを始めとしたバチカルにいる女性がガイの事を嫌いだと思わないのである。
そう言った風にして女性の心を掴むことが出来るガイからしてみればナタリアは接しやすいのだが、それがミレーユになると事情が違ってくるのだ・・・確かに他の女性と同じように話せば気のいい顔を見せてくれたりしてくれることから、悪い関係ではないと感じてもいる。が、何度か接しても肝心な所で一歩引かれているというか入り込めないと言うか、とにかくナタリアとは違い気安く仲良くなれる感じがしなかったのだ。
とは言えガイはミレーユに対して嫌悪感を抱いている訳ではなく、むしろ好意的な気持ちは持ってはいる。ただどうしてもナタリアの方が与し易いと考えているからこそなのだが、厳密にはまだ理由がある。それは劣等感だ。
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だからこそアニスは線引きをしようと決めた。色々と面倒な事を起こさないようにしようと、気楽ながらも確かな気持ちを浮かべつつ・・・
・・・そんな風にミレーユを評価しつつも別の場に地雷を感じる人物がいる中、一同はバチカルの城の中に入り和平の書簡をインゴベルトに手渡した。尚その時にティアの発言によりキムラスカ陣営及びモースの空気が一気にピリついたものになったのだが、その事に一同の中で気付いたのはジェイドとアニスだけであった。
ただそこで誰かが何かを言うことはなく、ミレーユが謁見の間に残る形で別れる事になり一同は外に出た。そこで一緒にいたガイがティアに対して折角だからファブレに来ればいいと言った時、たまらずジェイドとアニスは視線を背けて二人は目をかち合わせた。そして理解した・・・事の軽重をこの場で理解しているのはお互いくらいだと。
だがそこで話が進んでファブレの屋敷内に入れるとなったことに迂闊に断ることも出来ず、二人も共に屋敷に向かうことになった。
(・・・あぁ、やっぱりミレーユ殿下とは違うな・・・ナタリア殿下は・・・いきなり近付いてくるという意味じゃすごく驚かせてくれるし自制はないけど、俺としちゃ殿下の方が取っ付きやすいんだよなぁ・・・)
・・・それでリビングに入った一同だったが、そこに公爵夫人の見舞いに来たというナタリアがルークにやたら食って掛かる姿を見てガイは内心安堵していた。ナタリアの方がいいと。
・・・とある理由からファブレに仕える事にしたガイだが、ファブレの屋敷にはミレーユとナタリアの両殿下がよく来ると言うのは当然知っている。ファブレで働いている者がそれを知らないというのはおかしいとしか言えないレベルのために・・・ただガイはほとんどの者がミレーユの方がいいと言う中で、ナタリアの方が接しやすいという気持ちを抱いていた。ただそれを当人達の前でもそうだが、屋敷の人間に対しても言ったことはない。
なら何故ガイがナタリアの方がミレーユより接しやすいと感じたのかと言えば、ガイからしてミレーユはどう対応していいか分からない為である。
元々ガイは女性の扱いに長けている。そうであれと教えられてきたが為に。故に女性の喜ぶコツであったり話し方も分かっているので大概の女性に対してうまく接する事は出来る・・・それが我が強いナタリアに対してもだ。
・・・ガイは自覚というよりは考えてもいないが女性を立てる事とコントロールする事を=で繋げていて、それでいて自分の方が女性よりも立場は上だと言葉にはせずとも心のどこかで感じている。自身の中に根付く女性恐怖症はともかくとしてもだ。だからこそ男女の関係にこそならなくても女性を喜ばせるだけの技術は持っているし、ナタリアを始めとしたバチカルにいる女性がガイの事を嫌いだと思わないのである。
そう言った風にして女性の心を掴むことが出来るガイからしてみればナタリアは接しやすいのだが、それがミレーユになると事情が違ってくるのだ・・・確かに他の女性と同じように話せば気のいい顔を見せてくれたりしてくれることから、悪い関係ではないと感じてもいる。が、何度か接しても肝心な所で一歩引かれているというか入り込めないと言うか、とにかくナタリアとは違い気安く仲良くなれる感じがしなかったのだ。
とは言えガイはミレーユに対して嫌悪感を抱いている訳ではなく、むしろ好意的な気持ちは持ってはいる。ただどうしてもナタリアの方が与し易いと考えているからこそなのだが、厳密にはまだ理由がある。それは劣等感だ。
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