蔵馬をルークの義理の兄にしたらこうなった 掌握・策謀・攻勢
「・・・話を変えるがクラマよ。お前の施した手は万全なのか?」
「はい、それは」
そう蔵馬が考えている中、公爵より話題転換の為に振られた話に自信を覗かせた笑みで答える。
「そろそろ来る頃かと思われます。導師達とは入れ違いになるでしょうが、その方が都合がいいので構わないでしょう」
「うむ・・・ただそうなら覚悟を決めねばならんのだな、私達も・・・」
「・・・えぇ、そうなります」
そのままに打った手は万全だと告げる蔵馬だったが、表情が暗く落ちる公爵に真剣そのものといった表情になる。
「ただその話は中でしましょう。この場でするには少しはばかられますし、義母上にルークにも話さねばなりませんから」
「・・・うむ、そうだな。では中に入るか」
「はい」
しかし今この場で暗い雰囲気の公爵を周りに見せる訳にはいかないと蔵馬が屋敷に戻ろうと口にすれば、素直に公爵はその言葉を受け取り共に屋敷の中に入っていく・・・
・・・それから数日後。バチカルより和平について有無を言わさず拒否を突き付けられたイオン達は、非礼を再度詫びをいれることと和平を結ぶ為にケセドニアにて準備を整えていた。
「・・・大丈夫でしょうか・・・」
「そんなに心配しないでください、ティア」
ケセドニア内にあるマルクトの領事館の中、1人暗い面持ちで不安をこぼすティアにイオンが近付き励ましの言葉をかける。
「陛下も公爵も六神将の件があって機嫌が悪かったんです。今度バチカルに行った時に僕も誠心誠意謝りますからきっと許してくださいますよ」
「・・・イオン様・・・!」
それで優しい笑みを向けるイオンにティアが感動した様子で顔を明るくする・・・その姿は確かに一種の美しい主従愛と呼べるかもしれない。だが主も主なら、従者も従者・・・その事の重大さに気付いていない姿は、見るものから見れば滑稽な愚か者でしかない。
「・・・失礼します、イオン様」
「あ、ジェイド・・・どうしたんですか?」
そこにジェイドが領事館の奥より現れてくるが、その表情には余裕の表情を張り付けた仮面などなく真剣であり固く重い物があった。そんな表情にイオンも何かあったのかと、首を傾げる。
「・・・率直に申し上げます。キムラスカが六神将を捕らえ、黒幕はモースとヴァンであると吐いたとの手紙がバチカルより届きました」
「「「・・・え?」」」
・・・そのジェイドから出た言葉は少し離れた場にいたアニスも含め、キョトンとさせた。半ば有り得ない、と思える物だっただけに。
「・・・ちょっ、ちょっと大佐ぁ・・・それ、ホントなんですかぁ・・・?」
「・・・嘘ではないと思います。おあつらえ向きにその手紙と一緒にこれも添えられていましたから」
「え・・・これは・・・シンクの仮面!?」
少しの間が空き一番早く本気かと疑う声と目を向けるアニスだがジェイドは手元からシンクの付けていた仮面を取り出され、その仮面に一気に驚きに声を上げ目を剥く。
「ホントにシンクがっていうか、他の六神将も捕まって・・・!?」
「そうなるでしょうね・・・そしてこんなものを送り付けてくるからには、私達にピンポイントでメッセージを向けて来てるものと思われます・・・」
「え・・・ピンポイント・・・?」
ただ物証を手にしても尚信じられないといった様子でいるアニスにジェイドは冷静そうに一見しながらも、固いままのその表情で苦々しく自分達に向けられたピンポイントのメッセージと言う。そこに恐る恐るといった様子でイオンが訳が分からないと声を上げる。
「・・・わかりませんか?この仮面に手紙は我らは証拠を手にした、だからお前達を許すつもりはない・・・そう、言外に言っているんですよ」
「「「!?」」」
・・・そんなイオンも含めてダアト所属の三人に、ジェイドははっきりと告げた。キムラスカは自分達を許す気はない、それがこの送られてきたもの2つの意味なのだと。
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「はい、それは」
そう蔵馬が考えている中、公爵より話題転換の為に振られた話に自信を覗かせた笑みで答える。
「そろそろ来る頃かと思われます。導師達とは入れ違いになるでしょうが、その方が都合がいいので構わないでしょう」
「うむ・・・ただそうなら覚悟を決めねばならんのだな、私達も・・・」
「・・・えぇ、そうなります」
そのままに打った手は万全だと告げる蔵馬だったが、表情が暗く落ちる公爵に真剣そのものといった表情になる。
「ただその話は中でしましょう。この場でするには少しはばかられますし、義母上にルークにも話さねばなりませんから」
「・・・うむ、そうだな。では中に入るか」
「はい」
しかし今この場で暗い雰囲気の公爵を周りに見せる訳にはいかないと蔵馬が屋敷に戻ろうと口にすれば、素直に公爵はその言葉を受け取り共に屋敷の中に入っていく・・・
・・・それから数日後。バチカルより和平について有無を言わさず拒否を突き付けられたイオン達は、非礼を再度詫びをいれることと和平を結ぶ為にケセドニアにて準備を整えていた。
「・・・大丈夫でしょうか・・・」
「そんなに心配しないでください、ティア」
ケセドニア内にあるマルクトの領事館の中、1人暗い面持ちで不安をこぼすティアにイオンが近付き励ましの言葉をかける。
「陛下も公爵も六神将の件があって機嫌が悪かったんです。今度バチカルに行った時に僕も誠心誠意謝りますからきっと許してくださいますよ」
「・・・イオン様・・・!」
それで優しい笑みを向けるイオンにティアが感動した様子で顔を明るくする・・・その姿は確かに一種の美しい主従愛と呼べるかもしれない。だが主も主なら、従者も従者・・・その事の重大さに気付いていない姿は、見るものから見れば滑稽な愚か者でしかない。
「・・・失礼します、イオン様」
「あ、ジェイド・・・どうしたんですか?」
そこにジェイドが領事館の奥より現れてくるが、その表情には余裕の表情を張り付けた仮面などなく真剣であり固く重い物があった。そんな表情にイオンも何かあったのかと、首を傾げる。
「・・・率直に申し上げます。キムラスカが六神将を捕らえ、黒幕はモースとヴァンであると吐いたとの手紙がバチカルより届きました」
「「「・・・え?」」」
・・・そのジェイドから出た言葉は少し離れた場にいたアニスも含め、キョトンとさせた。半ば有り得ない、と思える物だっただけに。
「・・・ちょっ、ちょっと大佐ぁ・・・それ、ホントなんですかぁ・・・?」
「・・・嘘ではないと思います。おあつらえ向きにその手紙と一緒にこれも添えられていましたから」
「え・・・これは・・・シンクの仮面!?」
少しの間が空き一番早く本気かと疑う声と目を向けるアニスだがジェイドは手元からシンクの付けていた仮面を取り出され、その仮面に一気に驚きに声を上げ目を剥く。
「ホントにシンクがっていうか、他の六神将も捕まって・・・!?」
「そうなるでしょうね・・・そしてこんなものを送り付けてくるからには、私達にピンポイントでメッセージを向けて来てるものと思われます・・・」
「え・・・ピンポイント・・・?」
ただ物証を手にしても尚信じられないといった様子でいるアニスにジェイドは冷静そうに一見しながらも、固いままのその表情で苦々しく自分達に向けられたピンポイントのメッセージと言う。そこに恐る恐るといった様子でイオンが訳が分からないと声を上げる。
「・・・わかりませんか?この仮面に手紙は我らは証拠を手にした、だからお前達を許すつもりはない・・・そう、言外に言っているんですよ」
「「「!?」」」
・・・そんなイオンも含めてダアト所属の三人に、ジェイドははっきりと告げた。キムラスカは自分達を許す気はない、それがこの送られてきたもの2つの意味なのだと。
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