異端者と逆行せし者達の協力
・・・そしてグランコクマから場所は移りバチカルに向かうタルタロス、その中にある部屋でルーク達はくつろいでいた。
「・・・これでバチカルに戻れる、か」
「えぇ、これで貴方もラムザさんも命を失う危険も大幅に減りました。後は外殻大地を下ろし終え、障気の問題を解決出来れば大きな問題はもうないと言っていいでしょう」
「そうだな。兄上にだけ戦わせてしまって悪かったけど、ヴァン謡将は既に囚われの身だ。これで晴れて俺も胸はって生きることが出来るんだな・・・っとぉ」
室内において余計な人間のいない今、態度も口調も多少崩すイオンとルーク。二人並んで椅子に座りつつ、ルークに到っては腕を天に伸ばし気持ち良さそうに伸びをしている。
「・・・これでよかったんですよね、大佐?」
「えぇ、これ以上にもない程上等の結果だと思います。少なくとも私はね・・・『アッシュ』が『アッシュ』でなくなったのは誤算ではありましたが、どちらかと言えば嬉しい誤算でしたからね。その点ではラムザに感謝しなくてはなりませんが」
「・・・そうですよねぇ~。この結果のほとんどってラムザがやったことですから・・・」
そんな二人を入口前で見守るアニスとジェイドは小声でこれまでの経過を成功と言いつつも、ラムザという存在が根底にあることにしみじみ二人は感謝をせずにはいられなかった。
・・・元々ジェイドとアニスは自分達だけで行動し、過去を変えようと時間を飛んで来た。しかしそうやって戻ってきた過去で、アニスはダアト内においてのかつてない変化を感じていた・・・それは『アッシュ』という人物に関する噂が以前の物とは全く違うことである。
具体例を上げる以前の『アッシュ』の噂との違いとは、導師との仲が良く人格者で穏やかな性格の上にヴァン謡将と既に互角と言える程の腕という物だった。
そんな噂『アッシュ』には有り得ないし、人格者などとても似つかわしくない。そう思ってアニスは話を聞くだけなら殺されまいとラムザに接触したのだが、その正体を知れた上に六神将全員味方の上での協力という予想以上の結果にアニスだけでなくジェイドも驚愕を隠せなかった。
・・・そんなアニスとラムザのファーストコンタクトから時は流れ、あくまでもヴァンにモースの思い通りに事は進んでいると見せる為にアクゼリュスまでは二人の指示の元に進んでいったが、それからは正に独壇場であった。ラムザがアルバート流を使わず余裕でヴァンを一蹴したり(エクスカリバー装備で剛剣で武器に防具を問答無用でぶち壊してから、今まで培ったスキルを総動員して一方的にボコボコにしたのはジェイド達の記憶に恐怖として残っている)、そのラムザの指示により動き出した六神将率いる神託の盾がアクゼリュスの住民を次々と救助したり、そして・・・ティア達を捕縛したりと。その時いつもは穏やかに努めているラムザだったが、ルークから密かに事情を聞いていた為ヴァンより手加減していたもののまた一方的にボコボコにして一人で引っ捕らえた。
ただその時にナタリアまで含まれていたという所に、ジェイド達は『アッシュ』には有り得ない姿に中身が違うとは言え驚愕せざるを得なかった。
「あの時は驚きましたね。ナタリアを躊躇なく捕らえた時は・・・」
「そうですよね、てっきりラムザの事だから『アッシュ』みたいにじゃなくてもナタリアに優しく接するって思ってましたし・・・」
・・・その時の事を思い出し、ジェイドとアニスは情けがなかったと言いつつも全く同情心を浮かべず会話する。
・・・それはアクゼリュスの外の障気が及ばない場所でラムザがティア達を倒し、神託の盾がティア達を捕縛したときの事である。
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「・・・これでバチカルに戻れる、か」
「えぇ、これで貴方もラムザさんも命を失う危険も大幅に減りました。後は外殻大地を下ろし終え、障気の問題を解決出来れば大きな問題はもうないと言っていいでしょう」
「そうだな。兄上にだけ戦わせてしまって悪かったけど、ヴァン謡将は既に囚われの身だ。これで晴れて俺も胸はって生きることが出来るんだな・・・っとぉ」
室内において余計な人間のいない今、態度も口調も多少崩すイオンとルーク。二人並んで椅子に座りつつ、ルークに到っては腕を天に伸ばし気持ち良さそうに伸びをしている。
「・・・これでよかったんですよね、大佐?」
「えぇ、これ以上にもない程上等の結果だと思います。少なくとも私はね・・・『アッシュ』が『アッシュ』でなくなったのは誤算ではありましたが、どちらかと言えば嬉しい誤算でしたからね。その点ではラムザに感謝しなくてはなりませんが」
「・・・そうですよねぇ~。この結果のほとんどってラムザがやったことですから・・・」
そんな二人を入口前で見守るアニスとジェイドは小声でこれまでの経過を成功と言いつつも、ラムザという存在が根底にあることにしみじみ二人は感謝をせずにはいられなかった。
・・・元々ジェイドとアニスは自分達だけで行動し、過去を変えようと時間を飛んで来た。しかしそうやって戻ってきた過去で、アニスはダアト内においてのかつてない変化を感じていた・・・それは『アッシュ』という人物に関する噂が以前の物とは全く違うことである。
具体例を上げる以前の『アッシュ』の噂との違いとは、導師との仲が良く人格者で穏やかな性格の上にヴァン謡将と既に互角と言える程の腕という物だった。
そんな噂『アッシュ』には有り得ないし、人格者などとても似つかわしくない。そう思ってアニスは話を聞くだけなら殺されまいとラムザに接触したのだが、その正体を知れた上に六神将全員味方の上での協力という予想以上の結果にアニスだけでなくジェイドも驚愕を隠せなかった。
・・・そんなアニスとラムザのファーストコンタクトから時は流れ、あくまでもヴァンにモースの思い通りに事は進んでいると見せる為にアクゼリュスまでは二人の指示の元に進んでいったが、それからは正に独壇場であった。ラムザがアルバート流を使わず余裕でヴァンを一蹴したり(エクスカリバー装備で剛剣で武器に防具を問答無用でぶち壊してから、今まで培ったスキルを総動員して一方的にボコボコにしたのはジェイド達の記憶に恐怖として残っている)、そのラムザの指示により動き出した六神将率いる神託の盾がアクゼリュスの住民を次々と救助したり、そして・・・ティア達を捕縛したりと。その時いつもは穏やかに努めているラムザだったが、ルークから密かに事情を聞いていた為ヴァンより手加減していたもののまた一方的にボコボコにして一人で引っ捕らえた。
ただその時にナタリアまで含まれていたという所に、ジェイド達は『アッシュ』には有り得ない姿に中身が違うとは言え驚愕せざるを得なかった。
「あの時は驚きましたね。ナタリアを躊躇なく捕らえた時は・・・」
「そうですよね、てっきりラムザの事だから『アッシュ』みたいにじゃなくてもナタリアに優しく接するって思ってましたし・・・」
・・・その時の事を思い出し、ジェイドとアニスは情けがなかったと言いつつも全く同情心を浮かべず会話する。
・・・それはアクゼリュスの外の障気が及ばない場所でラムザがティア達を倒し、神託の盾がティア達を捕縛したときの事である。
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