焔の再度の来訪に海は色めきたち出す
「・・・おい。さっき聞いたがルークは新世界に行くと行っていたな。麦わら達を追い掛ける為に」
「あァ、それがどうかしたのかい?」
そうしんみりとした空気の中で白ひげはルークの新世界行きの事をレイリーに聞く。
「新世界にルークは1人で行くつもりか?これから先の海は前半の‘偉大なる航路’すら知らんヤツが行けばみすみす死にに行くような物だ。それを知ってルークは麦わらの所に行くと言っているのか?」
「・・・ルーク君は知らないだろうね。そして話は聞いても実際に体験していなければ無意味だ。ここからの海はそんなに甘くない。だがそれで引くほどルーク君は薄弱な意志は持っていない。だから私が止めてもルーク君は行くよ、新世界に。例え1人であろうとね」
「・・・」
その話題はルークの新世界行きの件だが、レイリーはルークの性格を把握した上でその問いに穏やかに微笑んで返し白ひげは一気に酒をあおってから改めてレイリーを見据える。
「・・・それでもルークを見送るというが、お前はルークに何かしてやる気はあるか?」
「船を一艘提供して魚人島に行くための船のコーティングくらいはさせてもらうよ。私は引退した身で新世界に行く気はないし、知り合いをルーク君に付けようにももうその知り合いもほとんど引退しているからね。これくらいしか私がルーク君にしてやれる事はないから1人にさせて済まないとは思うがね」
「・・・いや、それで十分だ」
「その代わりおれからはエースをルークの供に付ける。だからエースもその船に乗せてやってくれ」
「・・・何?」
・・・そこからルークに何かやれるかと問う白ひげにレイリーは船一艘とコーティングという破格なプレゼントをその程度と済まなそうに言うと、白ひげはエースをルークに付けると切り出しレイリーの目を丸くさせる。
「エースはマルコ達と一緒に動いているのではないのか?黒ひげを探す為に」
「いや、エースはマリンフォード以来覇気の使い方を教える為におれがここに置いていた。最初にエースに覇気を使えるようになりてェかと言ったら、エースも知りてェと言ったからこの2年覇気の使い方をおれが教えていた。だからティーチ捜索にはエースは関わっちゃいねェ」
「成程・・・だからエースの覇気があれほど洗練された物だったのか・・・しかし何故エースに覇気を?」
・・・覇気を使える者、覇気を知る者は相手方の覇気の練度がどれくらいなのかを理解出来る。だからこそレイリーは理解出来た、今エースはどれだけの高みにいるのかを。
しかしそれはエースを鍛えた理由ではないとレイリーが問うと白ひげはフンと鼻を鳴らす。愚問だろうという響きを伴い。
「お前もわかるだろう。悪魔の実の力があってもそれ以上の悪魔の実の能力を持つ者に、覇気使いの前では能力者も敗れるという事は・・・エースもティーチに敗れて改めて力を身につけるべきだと思ったんだろう。強くなりたいと願ったアイツにアイツを強くしたいと思ったおれがいた。だから覇気の使い方を教えた、それだけの事だ」
「そうか・・・」
・・・白ひげもオヤジとしてエースの上に立つ以上、エースの為に何かをしてやれないかと考え覇気を教える事に至ったのだろう。そして自身も力をつけたいと願っていたからこそエースもその白ひげの言葉を了承した、二人の間にそんな濃密なやり取りがあったのだと理解したレイリーは笑みを見せる。
「しかしいいのかい?エースの意志を確認せずにそのようなことを言って?」
「もちろんエースにも話す気じゃいるが、あいつも話しゃルークに付いていってくれるだろう。それにこれはルークの為だけじゃねェ・・・エースに踏ん切りをつけさせるいい機会でもある」
「踏ん切り?」
だがエースの意志がないことがあるのでレイリーは大丈夫なのかと言うと、白ひげはルークだけでなくエースの事も考えての事だと返しレイリーは少し予想外そうに首を傾げる。
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「あァ、それがどうかしたのかい?」
そうしんみりとした空気の中で白ひげはルークの新世界行きの事をレイリーに聞く。
「新世界にルークは1人で行くつもりか?これから先の海は前半の‘偉大なる航路’すら知らんヤツが行けばみすみす死にに行くような物だ。それを知ってルークは麦わらの所に行くと言っているのか?」
「・・・ルーク君は知らないだろうね。そして話は聞いても実際に体験していなければ無意味だ。ここからの海はそんなに甘くない。だがそれで引くほどルーク君は薄弱な意志は持っていない。だから私が止めてもルーク君は行くよ、新世界に。例え1人であろうとね」
「・・・」
その話題はルークの新世界行きの件だが、レイリーはルークの性格を把握した上でその問いに穏やかに微笑んで返し白ひげは一気に酒をあおってから改めてレイリーを見据える。
「・・・それでもルークを見送るというが、お前はルークに何かしてやる気はあるか?」
「船を一艘提供して魚人島に行くための船のコーティングくらいはさせてもらうよ。私は引退した身で新世界に行く気はないし、知り合いをルーク君に付けようにももうその知り合いもほとんど引退しているからね。これくらいしか私がルーク君にしてやれる事はないから1人にさせて済まないとは思うがね」
「・・・いや、それで十分だ」
「その代わりおれからはエースをルークの供に付ける。だからエースもその船に乗せてやってくれ」
「・・・何?」
・・・そこからルークに何かやれるかと問う白ひげにレイリーは船一艘とコーティングという破格なプレゼントをその程度と済まなそうに言うと、白ひげはエースをルークに付けると切り出しレイリーの目を丸くさせる。
「エースはマルコ達と一緒に動いているのではないのか?黒ひげを探す為に」
「いや、エースはマリンフォード以来覇気の使い方を教える為におれがここに置いていた。最初にエースに覇気を使えるようになりてェかと言ったら、エースも知りてェと言ったからこの2年覇気の使い方をおれが教えていた。だからティーチ捜索にはエースは関わっちゃいねェ」
「成程・・・だからエースの覇気があれほど洗練された物だったのか・・・しかし何故エースに覇気を?」
・・・覇気を使える者、覇気を知る者は相手方の覇気の練度がどれくらいなのかを理解出来る。だからこそレイリーは理解出来た、今エースはどれだけの高みにいるのかを。
しかしそれはエースを鍛えた理由ではないとレイリーが問うと白ひげはフンと鼻を鳴らす。愚問だろうという響きを伴い。
「お前もわかるだろう。悪魔の実の力があってもそれ以上の悪魔の実の能力を持つ者に、覇気使いの前では能力者も敗れるという事は・・・エースもティーチに敗れて改めて力を身につけるべきだと思ったんだろう。強くなりたいと願ったアイツにアイツを強くしたいと思ったおれがいた。だから覇気の使い方を教えた、それだけの事だ」
「そうか・・・」
・・・白ひげもオヤジとしてエースの上に立つ以上、エースの為に何かをしてやれないかと考え覇気を教える事に至ったのだろう。そして自身も力をつけたいと願っていたからこそエースもその白ひげの言葉を了承した、二人の間にそんな濃密なやり取りがあったのだと理解したレイリーは笑みを見せる。
「しかしいいのかい?エースの意志を確認せずにそのようなことを言って?」
「もちろんエースにも話す気じゃいるが、あいつも話しゃルークに付いていってくれるだろう。それにこれはルークの為だけじゃねェ・・・エースに踏ん切りをつけさせるいい機会でもある」
「踏ん切り?」
だがエースの意志がないことがあるのでレイリーは大丈夫なのかと言うと、白ひげはルークだけでなくエースの事も考えての事だと返しレイリーは少し予想外そうに首を傾げる。
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