焔の再度の来訪に海は色めきたち出す

「こっちだァ!!」
‘‘‘‘わああああああ’’’’
「あっやべェ、回り込まれた!」
・・・しかしゆっくりそういった思いに浸る暇は周りはくれない。海軍達が自分達の進路上に現れた事でルフィがまずいと叫び、ルークも戦わなきゃいけないとローレライの鍵に手をかける。
「ん?」
‘ホロホロホロ’
「あれって・・・ペローナの・・・」
すると海軍側の方にいきなり現れたネガティブ・ホロウにルフィが気付き、ルークもそこで自然とペローナの姿を探す。
‘バァン!!’
「「「「うわァっ!!!」」」」
「・・・やっぱりお前らか、この大騒ぎ。まだここでぐずぐずしてたのか!?」
「ペローナ!!」
「っ!!・・・ル、ルーク・・・!!」
そのネガティブ・ホロウが海軍達を襲いネガティブにしたところでペローナがルフィ達の前に姿を現し、ルークがその名を呼ぶとペローナはついと頬を赤く染め視線を背ける。
「知り合いか?」
「あァ。それよっかどうしたんだよペローナ、お前ここを出たんじゃなかったのか?」
「そ、それは・・・・・・お前と、また会いたくて・・・・・・じゃない!!!とにかく急いで出航しろ、島のそばに軍艦が現れたぞ!!」
「「「え!!?」」」
その声にルフィがルークに誰かと聞きそれにルークは答えつつもペローナにここにいるわけを聞くと、もじもじしながら前半部分はほぼ誰にも聞こえない声量で呟いていたが後半はそれを誤魔化すよう軍艦来訪を大きな声で告げ、久しぶりに女の匂いを嗅いでいたサンジ以外が驚き焦った様子に変わる。
「早く行きな、お前らが行かないと出航出来ねーぞ!!」
「わかった!!すまねーな、お前!!!」
「お~い、ルフィ~!!!」
「ん・・・あれは、チョッパーじゃねェか!!!ハハハ!!」
そこからサニー号に早く行けと言われルフィが急ごうとした時、上空から巨大な鳥に乗って現れたチョッパーにルフィは嬉しそうに笑う。
「どうしたんだよ、チョッパー!!このでっけェ鳥は!!?」
「2年前に友達になってここに乗せてもらったんだ!!それより早くコイツの背中に乗ってくれ、サニー号にまで乗せてってもらうから!!!」
「あァ、わかった!!」
続いてチョッパーを乗せた鳥に目を輝かせるルフィに急いで乗れとチョッパーが言うと、ルフィ達四人は急いで鳥の上に飛び乗る。
「ペローナ、お前は!!?」
「私は適当にコイツらをネガティブにしてから撤退するから気にするな!!お前らは先に行け!!!」
「あァ、すまないペローナ!!じゃあチョッパー、行ってくれ!!!」
「あァ、サニー号にまで行ってくれ!!!」
しかし鳥に乗らず下に残るペローナにルークは声をかけるが、すかさず先に行けと返されルークは礼を言いチョッパーに出発を願う。そしてチョッパーが鳥に頼み込みその場を飛び立つと、ペローナは少し熱っぽい視線を送りながらルーク達を見送った・・・














・・・そして鳥に乗って少しの時間が経ち、ルフィ達とそこそこに会話をしているとサニー号がルークの視界に入る。
「サニー号が見えた!!!・・・んじゃルフィ、俺はここでお前を見送るぜ!!!」
「じゃあなルーク!!新世界でまた会おうぜ!!!」
「・・・あァ、んじゃな!!!」
そこから鳥から下に飛び降りようと身を乗り出しながらしばしの別れを告げると、満面の笑みで再会しようとルフィから言われルークも笑みながら返して近くのマングローブの木の根っこに飛び降りる。






・・・そこからルフィ達の様子を見ていたルークは初めて見たブルックのその姿に、見た目がまんま似ていて子供に優しいガイコツ男の事を思い出した。
「・・・出港だァ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」
「「「「オオオオオオ~~~!!!行くぞォ!!!魚人島ォ~~~~~~~~~!!!」」」」
そして海軍が邪魔しに来たもののハンコックの援護によりサニー号が出港するのに問題ない状態になったところでルフィの船長としての宣言によりサニー号が海底に沈みだし、意気揚々な団員達の声も加わりその姿は完璧に海の中へと消えていく・・・その姿にルークは改めてルフィ達に追い付く事を想いながら、まっすぐなその想いを表情に浮かべ一つ頷いた。











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