築き上げる苦労
「お話中に失礼します・・・貴方がファブレの従者であることは今の話から伺えましたが、これからどうされるおつもりですか?」
「・・・貴方は?」
「失礼。私はマルクト軍第三師団団長のジェイド=カーティスと申します」
そんな二人の間にジェイドは質問をガイにするが、当人が誰か分からないといったような様子に謝罪しつつ自己紹介を行う。
「それで質問に答えていただくとこちらとしてもありがたいのですが・・・」
「・・・私としてはこうしてルーク様と合流出来た以上は共にカイツールに向かいたいと思っています。ただマルクトの軍人である貴方と何故ルーク様が共にいるのか、状況を説明してほしいのですが・・・」
「あぁ、そうでしたね。では説明をしましょう」
そんな自己紹介からすぐに話をと言うが、冷静な答えと逆に質問を向けるガイにジェイドはまた謝罪しつつ説明を始める。どういった経緯で自分達が共にいるのかを。
「・・・と言った訳で我々は行動を共にしています」
「・・・そのようなことが・・・」
・・・それで説明を終えたジェイドだが、ガイは全く感情を出すことなく淡々とした声を漏らして納得する。
「・・・一つお聞きしたいのですが、このセントビナーに来るまでに神託の盾の姿は見ましたか?」
「・・・それらしいタルタロスは見ましたが、ここに来る前に遠くから見ただけです」
「そうですか・・・一先ずは安心と言った所でしょうが、旅は道連れと言いますし我々と共に行きませんか?目的地は同じですし、貴方だけでこちらの方と共にと言うのは神託の盾に襲われた場合に対処出来るか怪しいかと思われますが」
「・・・そうですね。そちらがよろしいのであればよろしくお願いいたします」
ジェイドは話を続けていき一緒に行くことが安全だと告げると、ガイは淡々としながらも丁寧に頭を下げる。
「ということで話を進めましたが、よろしいですか?」
「構わねぇよ。行き先が一緒だってんなら別れる理由もねぇしな」
「僕も構いませんが・・・その、ガイはティアと一緒に行くのは大丈夫なんですか?」
「っ・・・!」
ジェイドは視線を移しルーク達に事後承諾したがいいかと聞くと、ルークはすぐに頷くがイオンが気まずげにティアの方を向きながら言葉を口にするとたまらず苦々しげにティアは表情を歪める。
「・・・私は大丈夫です。心配はいりません」
「・・・そうですか・・・」
「っ・・・」
だがガイはそれこそ大したことではないと平然と返す様子に、イオンは何とも言いがたそうに納得するしかなかった。対照的にティアは少し表情を明るくしてガイに視線を向けた。
「・・・では今日の所は改めて一先ずこの宿で休みましょう。元々イオン様の休息の為に泊まると決めたのですからね」
「そうするか」
ジェイドはそんな光景を確認しつつ宿での休息を口にし、ルークもすぐに頷く。
・・・それで宿に泊まったルーク達だが、夜深くになった所で二人の影が宿から出て人のほとんどいない街の中心へと動く。その二人の影とは・・・
「・・・話には聞いてはいましたが、あぁもガイの態度が違うとティアとは違う戸惑いがありますね。むしろティアより取っ付きにくさを私は感じています」
「うん、まぁ・・・あぁいった感じだったからな、屋敷でも・・・本当に隙を見せるようなことはしないし・・・」
・・・ルークとジェイドの二人である。
それで宿を抜け出して二人がする話とは、先程に合流してきたガイについてである。と言ってもジェイドからして、あまりにもガイの違いようが目に入ったからこそのたまらずのルークを内密に呼び出しての物だ。決してガイやティア達に話を聞かせないための。
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「・・・貴方は?」
「失礼。私はマルクト軍第三師団団長のジェイド=カーティスと申します」
そんな二人の間にジェイドは質問をガイにするが、当人が誰か分からないといったような様子に謝罪しつつ自己紹介を行う。
「それで質問に答えていただくとこちらとしてもありがたいのですが・・・」
「・・・私としてはこうしてルーク様と合流出来た以上は共にカイツールに向かいたいと思っています。ただマルクトの軍人である貴方と何故ルーク様が共にいるのか、状況を説明してほしいのですが・・・」
「あぁ、そうでしたね。では説明をしましょう」
そんな自己紹介からすぐに話をと言うが、冷静な答えと逆に質問を向けるガイにジェイドはまた謝罪しつつ説明を始める。どういった経緯で自分達が共にいるのかを。
「・・・と言った訳で我々は行動を共にしています」
「・・・そのようなことが・・・」
・・・それで説明を終えたジェイドだが、ガイは全く感情を出すことなく淡々とした声を漏らして納得する。
「・・・一つお聞きしたいのですが、このセントビナーに来るまでに神託の盾の姿は見ましたか?」
「・・・それらしいタルタロスは見ましたが、ここに来る前に遠くから見ただけです」
「そうですか・・・一先ずは安心と言った所でしょうが、旅は道連れと言いますし我々と共に行きませんか?目的地は同じですし、貴方だけでこちらの方と共にと言うのは神託の盾に襲われた場合に対処出来るか怪しいかと思われますが」
「・・・そうですね。そちらがよろしいのであればよろしくお願いいたします」
ジェイドは話を続けていき一緒に行くことが安全だと告げると、ガイは淡々としながらも丁寧に頭を下げる。
「ということで話を進めましたが、よろしいですか?」
「構わねぇよ。行き先が一緒だってんなら別れる理由もねぇしな」
「僕も構いませんが・・・その、ガイはティアと一緒に行くのは大丈夫なんですか?」
「っ・・・!」
ジェイドは視線を移しルーク達に事後承諾したがいいかと聞くと、ルークはすぐに頷くがイオンが気まずげにティアの方を向きながら言葉を口にするとたまらず苦々しげにティアは表情を歪める。
「・・・私は大丈夫です。心配はいりません」
「・・・そうですか・・・」
「っ・・・」
だがガイはそれこそ大したことではないと平然と返す様子に、イオンは何とも言いがたそうに納得するしかなかった。対照的にティアは少し表情を明るくしてガイに視線を向けた。
「・・・では今日の所は改めて一先ずこの宿で休みましょう。元々イオン様の休息の為に泊まると決めたのですからね」
「そうするか」
ジェイドはそんな光景を確認しつつ宿での休息を口にし、ルークもすぐに頷く。
・・・それで宿に泊まったルーク達だが、夜深くになった所で二人の影が宿から出て人のほとんどいない街の中心へと動く。その二人の影とは・・・
「・・・話には聞いてはいましたが、あぁもガイの態度が違うとティアとは違う戸惑いがありますね。むしろティアより取っ付きにくさを私は感じています」
「うん、まぁ・・・あぁいった感じだったからな、屋敷でも・・・本当に隙を見せるようなことはしないし・・・」
・・・ルークとジェイドの二人である。
それで宿を抜け出して二人がする話とは、先程に合流してきたガイについてである。と言ってもジェイドからして、あまりにもガイの違いようが目に入ったからこそのたまらずのルークを内密に呼び出しての物だ。決してガイやティア達に話を聞かせないための。
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