英雄と呼ばれた男は真実を知り、仲間と共に堕ちる道を選び幻想になる 後編

「・・・こうしてそちらの『クラウド』達は英雄と呼ばれることになった、というわけか・・・正直に言えば複雑ではあるが、そちらの俺がやったことを考えれば止めなければ星そのものが滅びるだけだったのは目に見えているから、それで良かったのだろうが・・・すまないな。そちらの俺がやったこととは言え、俺もヴィンセントに会わなければあぁなっていたと考えると・・・」
「・・・気にしないでくれ。あんたは確かにセフィロスではあるんだろうが、俺達が戦ったセフィロスじゃない。だからあんたには俺は思うところはない」
そんな中でセフィロスは申し訳無いというよう『クラウド』に謝罪するのだが、気にするなと首を横に振る様子にザックスは軽い笑顔を浮かべて肩を竦めた。
「ま、気にするなよセフィロス。確かに別の世界のセフィロスがやったことだろうけど、もう終わったことなんだし思うところはないって言ってくれたんだからさ」
「そうは言うが・・・」
「・・・すまないが、少し訂正がある。それは大空洞での戦いは確かに終わったが、その二年後にまたセフィロスと戦うことになった。そしてその一年後にはカオスやオメガを巡る戦いが起こり、そこでヴィンセントは復活してきた宝条とも戦ったんだ」
「「「「っ!?」」」」
「ほう・・・興味深いわね」
そうしてザックスがこれで終わりにしようというように言うのだが・・・まさかの答えが『クラウド』から返ってきた事に四人は驚きに目を剥くが、レミリアは対照的に楽し気に笑みを浮かべた。まさかのセフィロスと宝条の復活という普通なら有り得ない事態が起きたとの事に。


















・・・それで話の流れとして『クラウド』がそのように話してしまったことで二年後の事も見ることになった一同だが、そこで起きたことは要約すればジェノバ細胞に関与させられていた人物達はまだ三人程いてその三人と戦うことになっていき、それでその中の一人と戦った際に・・・ジェノバの体の一部を用いてその一人がセフィロスをその身に宿したことにより、セフィロスは復活したのだった。

まさかの復活の仕方に四人だけでなくアリスやレミリアといった人外二人も驚きを浮かばせるのだが、そこで始まった『クラウド』とセフィロスの息をつかせぬ戦いに集中して見入って行き・・・その中で『クラウド』は劣勢になって体を何度も貫かれ、地に叩きつけられ上からトドメを刺されそうになった時に途端に時間がゆっくりとなると共に・・・死んだザックスが背中越しに発破をかけるように『クラウド』に語りかける為に現れた後、『クラウド』が二年で持つようになった合体剣を用いての新しい超究武神覇斬を用いて倒したことにより、三人を発端とした事件は収束されることになった。

それでそうして一年後といったくらいに『クラウド』はヴィンセント達が面倒な問題の解決の為に奔走していることを知り、後でという形になるがその事件に関わることになってその顛末を知るのだが・・・そこで最後にヴィンセントが戦った宝条は実は死ぬ前に神羅のコンピューターに自分の人格を飛ばし、そこでオメガの復活の為に手駒を動かして目的が達成されるとそのオメガを利用する形で体を得たと言うのだった。

だが元々オメガはヴィンセントの体に宿されたカオスとは対を為すような存在であると共に、そのヴィンセントが宝条の存在を許す筈もなかったためにヴィンセントに倒される事となった上で・・・ルクレツィアはその一連の流れの中で息を引き取ったと聞いたと告げた。それでカオスとオメガを巡る戦いは終わったとも。









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