英雄と呼ばれた男は真実を知り、仲間と共に堕ちる道を選び幻想になる 後編

・・・そうしてミッドガルを出てからの『クラウド』達の行軍についてまだ見ていくのだが、長い道程だった為に全てを見るのは時間がかかるとある程度は省略したが、それでも様々に衝撃的な事があった。ザックスがユフィを見てあの時の女の子かと言う事でどういう事かとなるし、ニブルヘイムでの惨劇を神羅が誤魔化していたことやヴィンセントに違う形で出会ったことに何とも言えない表情をクラウドやヴィンセントは浮かべていた。

そうした『クラウド』達の様々な問題が起きる旅の様子を見ていく中で古代種の神殿という場所に行き、究極の魔法であるメテオを使うことが出来る黒マテリアを得る為に動いていくが・・・そこで『クラウド』が操られた上で黒マテリアをセフィロスに渡すと共に、正気を失いエアリスを殴るといった事になった時に当人が自分も先に話したような人物達と同じような処置を取られたからセフィロスに操られた・・・と極めて辛いという様子を滲ませて話したことに、今でも相当な気持ちを抱いているのだと周囲の面々は察した。

それでその後にエアリスがいなくなり、そのエアリスを追うために『クラウド』達は動いていくのだが・・・ようやくメテオに対応する魔法であるホーリーを使うために祈るように跪いていたエアリスを見付けた時、上から飛び降りてきたセフィロスが正宗でエアリスを突き刺して力なく倒れた・・・という光景を前にして『クラウド』はたまらず歯を噛み締め、ザックスは唖然とした様子を浮かべていた。

そしてセフィロスのコピーであった存在と戦った後にエアリスを水の中に入れて弔った後に最早セフィロスを追うことを止められないため、主に『クラウド』に不安を抱えたままに進んでいくのだが・・・そうして最終的に辿り着いた隕石のクレーター跡であり星のエネルギーが集まる大空洞にて、『クラウド』の事実が宝条から明らかになると共に本物のセフィロスの姿が現れた後にその場が崩れ落ちていき・・・そうしてしばらくの時間を星の中を流れるライフストリームの中を漂い、たまたまミディールという村に流れ着いた後で車椅子に座って廃人と以外に表現しようもない姿になっていたのを見たことにより、レミリアやアリス達も唖然とする以外になくて映姫もたまらず映像を止めてしまった。






「・・・今の貴方の様子から見て奇跡的に復活出来る出来事があったのだとは思いますが、神羅により精神崩壊させられたのも加えると、よくここまで回復したものだと素直に称賛出来ます・・・」
「・・・後の映像に出てくるだろうが、ティファのおかけだ。そういった意味で俺はザックスも含めて仲間に恵まれていたんだと改めて思うよ・・・こんな俺に手を差し出してくれる人達がいてくれることにな・・・」
「それでも貴方がこうして意識を取り戻しているというだけでも、私からすれば奇跡としか言いようがないと思うわ・・・特にライフストリームの中の光景はマテリアの情報を聞いたのもあるけれど、魔法を使う身もあるからあんな場所に飛び込んだら廃人から回復どころか、即座に頭が完全に破裂して死んでる方が当然と言えるレベルなのが分かるから・・・」
「確かにね・・・私もあんなところに入ってしまったらこの吸血鬼としての体から肉体的な死は避けられても、精神的な死は確実に訪れていたでしょうね・・・興味深い運命を見れると思ったけれど、まさかここまでの物が見れるとは思っていなかったわ・・・」
・・・そうして映姫が信じられないと口にする言葉に自分だけでは無理だったと『クラウド』は返すが、アリスにレミリアはそんな程度で済む物ではないと漏らす・・・両者共に両者の立場から話をしているが、『クラウド』がこうして意識をハッキリ持って戻ってこられた事自体が今でも信じられないと。









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