運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 後編

「そこは彼女も女性であると共に、リオンの見た目が良かったことが大きかったと思われるわ。その辺りに関しては貴女もジューダスと一週間共に暮らしてきたから、よく分かるでしょう?」
「そこに関しては否定しないけれど、まさか咲夜がねぇ・・・というか咲夜と映姫って性格的にあまり近くないのに、色々と違うとはいえ同じ人物に惹かれるってのはなんかって感じるわ・・・気持ちの在り方も違うから余計にね・・・」
「映姫様の場合は周りに言われたからあぁなったから面白いのよ。だからメイドに関しては触れはしないけれど、映姫様に関しては死神を通じて意識をさせるようにしていくわ」
「つくづく紫は性格が悪いってと思うけど、肝心のジューダスがどう思うかに行動するかってのは考えてないの?元々マリアンって人の為にスタン達を裏切るなんて選んだんだし、そんな簡単に誰かを好きになると思わないんだけど・・・」
しかしさして不思議ではないといったように話を進める紫に対し、霊夢はナチュラルに紫への辛辣な言葉を吐きつつも話題をジューダス当人の気持ちに関してに移す。
「少なくともジューダスはもうマリアンに関しては気持ちとして区切りをつけていると私は見ているわ。前に聞いた話からね・・・だから後は本気にさせた映姫様がどれだけ乗ってくれるかで決まるでしょうね。彼と向き合い、彼が本気になってくれるかどうかは」
「・・・何となく映姫が本気になるととんでもない事になりそうだけど、リオンも含めてもうその辺りは私は関与しないでおくわ。あんたらと違ってそこまで興味ないし」
紫はジューダスは大丈夫だと言った上で映姫次第と返すが、何とも言えない考えを抱きつつも霊夢は関心を外すと答えた・・・幻想郷の実力者達は大抵我が強くてとんでもない行動を起こす傾向が強く、映姫もそれらに外れないからこそ端から聞いたらとんでもないことをしでかしかねないことをするのではないかというのを、頭の中から閉め出す形で・・・


















・・・そうして平行世界の同一人物が幻想郷で活動することになるのだが、その裏で何が起きていくのかを知るものは当人達に一部の者達ばかりとなることをまだ当人達は知らない・・・



END









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