運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 後編

「・・・戻ったが、何でここにお前がいる小町?」
「あっ、ジューダス・・・ちょいと映姫様がこっちに行くって言ってたもんだから来ただけさ」
「ていうかあんた映姫と会わなかったの?一度ここに来てあんたが人里に向かったって言ったら、あんたを追い掛けていったんだけど」
「・・・あぁ、会って話をしてきた。それで少し遅れて帰ってきた訳だ」
それで博麗神社に戻ってきたジューダスだが小町がいたことに疑問を向けると、映姫の事を話題にされた上で霊夢からどうかと聞かれたことに少し表情を歪めながら会ったと返す。
「・・・何かあったの、映姫と?」
「・・・その辺りに関して話すのは構わんが、小町はいつまでここにいる?映姫に何か用だと言うならもうあいつは元の場所に帰ったぞ」
「えっ、まずっ・・・じ、じゃああたいは戻るよ!じゃあね!」
霊夢はすぐにそこについてを聞く中でジューダスが小町に大丈夫かと問い掛けると、すぐに焦った表情を浮かべて手を振ってその場から去っていった。
「・・・どうやらサボってここに来ていたようだな、あいつは」
「あら、よく分かったわね」
「初対面でサボっていたのを見て映姫にまたかとばかりに説教を食らわされていた場面から常習犯だというのは理解していた。ましてやあんな焦った様子を見ればサボってないと見る方がおかしいだろう」
「まぁそりゃ簡単に分かるわよね~、あんなあからさまじゃ」
ジューダスが呆れた様子を浮かべ霊夢が感心するが、返ってきた言葉に肩を竦める。霊夢も霊夢で小町がサボり癖があることは十分に承知している為に。


















・・・その後、買ってきた物を居住区に置いてからジューダスは霊夢に人里で何があったのかについてを話していった。



「・・・そういったことがあったのね」
「あぁ。だが後二日経てばここを出ていく身だ。お前には特に関わりのない話だと思っておけ」
「分かってるわよ。私はあんたに寝床を貸してるだけでそこら辺に首を突っ込むつもりはないし、二日後に出ていくのは確定してるって事だしね」
・・・それで今でちゃぶ台越しに経緯を話終えたジューダスに、霊夢は分かってると平然とした様子で入れた茶をすする。
「・・・ちなみにあんたはどっちかを選べるって言われたなら、どっちにするつもりなの?人里に住むか、死神として転生して頑張っていくのかに関して」
「・・・映姫ならどちらにするかに関してを決めた上で僕に伝えるだろうが、僕に委ねると言われた時については一応帰る中で考えてはきた。ただまだどちらにするかの結論は出せてはいないからどちらとも言えんぞ」
「あ~、あんたならちゃんと決まってないなら言いたくないって言うわよね~・・・ま、映姫が好きにしろって言った時にどっちか決まらなかったんならここにいてもいいわよ。あんた器用だしご飯美味しいから、炊事洗濯掃除を全部こなしてくれるならね」
「僕はそんな物好きではない」
それですすった後にどうするのかを聞く霊夢にジューダスは真剣に返していくのだが、ある意味では霊夢らしい言葉が返ってきたことに即刻でその声を斬って捨てた。ジューダスとしては霊夢に使い回されるような人生など一切望んで無いために。




















・・・そうして様々に波乱があったジューダス達は残りの二日を過ごしていき、二日後に博麗神社に映姫達が現れた。









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