意識の境界に認識のすり合わせ

「・・・まぁとりあえず、そう言うことだからなんつーかきっかけがあればそれでいいって思ってるからあんまり気にしなくていいってことだよ。色々と気になることだったりとかは出ては来るだろうけどさ」
「そうですね・・・まぁこちらとしてもナタリアを始めとして何らかのきっかけがあって変わってくれればいいとは思いますから、そうであってくれればいいと思うようにしましょう」
「そうだな」
そしてルークが気持ちくらいの物に思えばいいと言えば、二人もすんなりと納得した。
(『きっかけ、か・・・俺もきっかけがあれば変わるっつーか、変わってんだろうな・・・お前や紫とかと話して、少しくらいはな』)
(あ~、俺がそういうことを言うのは微妙かもしれないけど何も知らなかった頃よりは変わってるとは思うよ。知らないことを知る事って変わるきっかけとしては十分になるとは思ってるし、現にこの旅で俺も本当に変わったって今なら思うしさ)
(『知らないことを知れる事、か・・・まぁその言葉に関しちゃ今は確かにとは思うけど、お前らがこうしてこっちに来てくれなきゃ俺や他の奴らも含めたこのオールドラント全部が駄目になってたって思うと本当にゾッとするぜ・・・』)
(そりゃあな・・・と言ってもその時の俺だったら師匠がそんなことする訳ねぇって言ってただろうって思うけど・・・)
(『その辺りはやっぱり俺とお前の違いだよな・・・』)
そんな中でポツリと呟く『ルーク』の声にルークも声を返していき、真剣な中身に二人とも妙な気持ちになる。どちらの立場を思っても色々とありすぎる物であった為に。
「ではこの辺りで気を取り直して話を戻しますが、まだしばらくは時間に余裕はあるかもしれませんがだからと言って安穏としていれば色々と問題が増えていきます。ですのでそろそろティアを拾って脱出する為の算段に取り掛かりましょう」
「それで構わんが、今回俺は大爆発の一因となった同調フォンスロットを開く為に動くつもりはない。そしてそれに連なってザオ遺跡で鉢合わせをするような段取りを取る予定もないから、アクゼリュスまで俺は合流は出来ないか出来て一回が限界だと思っていてくれ」
「まぁそれは仕方ありませんが、そうなるとイオン様をどうするかを悩みますね・・・」
「それなら心配いらないだろう。アクゼリュスのダアト式封呪の扉を開くには導師の力がなければどうにもならんから、ヴァンの配下として信頼を十二分に得ている俺が連れていくと言えば特に問題なく連れていけるだろう」
「そう言うことならこちらは何も知らない体でアクゼリュスまで向かい、そこで自然に合流するという体で通しましょう。その辺りを打合せして妙な形でギクシャクすればどのような不備が起きるか分かりませんからね」
「あぁ、そうしよう」
そうした二人の内の会話からジェイドとアッシュは今後の事についてを話し出し、ルークもまた気を取り直して会話に加わる。これからをより良く動いていく為に・・・









next story









.
20/21ページ
スキ