運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 前編

「・・・で、そっちのリオンってのはどうするの?百歩譲ってジューダスは一週間受け入れるのはいいけど、リオンまでってのは面倒だから嫌よ」
「それについては問題ないわ。リオンは我が紅魔館で引き受けるから」
「あんたが?」
そんな中で霊夢が空気を変えるようにリオンをどうするかと自身が引き受けることを拒否しつつ言うが、レミリアが当然とばかりに自信を覗かせた答えに胡散臭げな目を向ける。
「・・・一応聞くけどそれってリオンを食料にするって意味で言ってるかしら?」
「そんなつもりは毛頭ないわ。私としてはリオンを得難い存在だから執事として辺りで手元に置いておきたいと思っただけよ。シャルティエも含めて奇特な存在であると共にその強さもあるから、紅魔館の一員として相応しいと思ってね・・・ま、本当ならジューダスにも来てもらっても構わないって言うところだったけれどそこはそちらに譲るわ」
「・・・何故私を見ながらそのような事を言うのでしょうか?」
「いえ?気にしすぎではないかしら?」
それでそのまはま真意についてをどうかと真剣な眼差しで問い掛ける霊夢にレミリアは自身の考えを語るのだが、映姫は明らかに面白そうなものを見るような目に不快感を浮かべるが当人はどこ吹く風といった様子である。
「おい、僕はそんなことは一言も聞いてないぞ。勝手に紅魔館の一員にさせるなど・・・」
「あら、だったらこれからどうするのかしら?霊夢の所には既に一週間という短期とはいえジューダスが先に住み着くのだし、人里に今から行ってもうまく受け入れられるとも限らない・・・そして何より貴方、咲夜に命を救われた恩を忘れたのかしら?それを返さないままどこかに行くなんて貴方には恥という物は無いの?」
「くっ・・・!」
しかしそんな中身にリオンがすぐさまに抗議をしてきたが、挑発的ながらも恩に恥という単語を出してきたレミリアにたまらず耐えるような声を漏らすしか出来なかった。事実リオンが今生きているのは咲夜もだがレミリアの助けが無ければ、そうはなっていなかったことは確かだった為に。
「・・・その辺りの話し合いは後はそっちでやってくれ。色々ありすぎたから僕としては一休みすると共に考えをまとめたい所だから、そろそろここを出たい」
「そうですね・・・この辺りで我々はお暇したいところですが、出る前に確認として八雲紫・・・リオンに関してはどのようにしようという考えを抱いていますか?」
「別にどうこうということは考えていませんが、その辺りに関することとしてはレミリアが彼を使って何かを仕出かすようなことをしないのならに限ります。特にスペルカードルールに関してを著しく破るようなことをさせるのであれば、それ相応の報いを彼にもですが彼女にも受けていただくつもりでいる・・・と伝えておきますわ」
「フッ、肝に銘じておこう」
ジューダスはそんなやり取りに関わらず出たいと切り出すと映姫が同意しつつ最後の確認を紫に向けると、その映姫にではなくレミリアに対して挑戦的な笑みを浮かべた言葉を口にして行き、その当人も同じような笑みで返す。何かが起きるようでいて何も起きない、彼女達からしての戯れと言ったように・・・









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