運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 前編

「寂しいか寂しくないかはその辺りにして、その後のジューダス達についての続きはまだなのかしら?」
「ちょっと待て、まだ見る気か?一応まだ先はあると言えばあるが、そちらの僕達に対して僕がこういう存在だと証明出来るくらいの所までは十分に見せた筈だぞ」
しかしレミリアがそんなやり取りより早く先をと口にしてきたことに、ジューダスはもういいだろうというように反論する。
「何を言っているのかしら?ここまで来たなら最後まで見たいに決まっているじゃない。他の星から来た者の数奇な運命もさることながら、その中での戦いも見応えのある物ばかり・・・だから結果は一応聞いてはいるけれど、貴方達がどのように神を打ち倒したのかについてを実際に見てみたいのよ」
「そうね・・・確かに私も気になりますわ。人が神を打ち倒すという光景がどのような物なのか」
「諦めなさい。こいつらを言葉でどうにか説得なんてまず出来るもんじゃないわよ」
「・・・くそっ・・・映姫、続きを頼む」
「仕方ありませんか。ここで終わりとしても後々に面倒になりそうなのは目に見えていますからね」
だがレミリアもそうだが紫も見たいのは当然と笑みを浮かべながら言って霊夢が抵抗しない方がいいと勧めてきたことに、ジューダスは諦めながら映姫に続きを映すようにと頼み映姫もまた浄波瑠の鏡を操作する。


















・・・それで再びジューダスの歩んできた道程についてを見ていく一同だが、カイルがもう一人の神の分身であり仲間でもあるリアラが神を殺せばリアラも死ぬと聞かされて相当に悩んで苦しみ、スタン以外の元ソーディアンマスター達の元に向かった後に決心を固めた事で一同はエルレインが待つ場へと乗り込むことになった。

ただそれでエルレインが待つ場から少し手前の所に前々から集めていた曰くのある黒い宝石があって言い伝えられている数が全部揃ったことにより、一同はエルレインとの最終決戦の前にその黒い宝石が必要とされるアクアヴェイルという国に向かい宝石を使うと・・・アクアラビリンスという迷宮に入り込むのだが、そこの魔物の外の魔物とは違う桁外れな強さにジューダス達も苦戦しながら先に進んでいく・・・






「・・・なっ!?ぼ、僕だと!?」
・・・そんなアクアラビリンスを行く中で唐突に現れたリオンの姿に当人がたまらず目を丸くして驚きの声を上げる。何で自分の姿がここに現れるのかと。
「・・・映像でハロルドが説明してくれているが、その答えについては先を見ろ」
だが誰よりもその正体を身を持って知っているジューダスはただ先を見るようにとしか言わなかった。自身にとって否定したい物である存在に対して直に説明をしたくないこともあり。






・・・それでいきなり現れたリオンの幻影と戦うことになり勝利するジューダス達だが、その幻影がスタンへの詫びを口にしてジューダスがスタン達に対する後悔が形になったものだろうと言った後にその幻影を斬って終わらせた。
「・・・思えばこの幻影はリオンにもジューダスにもなりきれない存在だったと今なら思える。僕はこの服に身を包み仮面を着けるまで短刀を用いての二刀流などにしたことはないのに、この幻影は平然と二刀流で戦ってきたのだからな」
「待て・・・二刀流は甦ってからだと今言ったか?」
「そうだ。精々持っても盾くらいといった所だが・・・まさか、お前は最初から二刀流だったというのか・・・?」
「そうだが・・・まさかそんな部分からも違いが出てくるとは・・・」
ジューダスがその幻影についてを思うところを見せながら統括するのだが、二刀流についてにリオンが言及するその中身に二人ともに何とも言えない違いだと評しあう。小さくはあるが、また違う部分が見付かったと。









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