運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 前編

「・・・その細かな違いに関して、二人は自分の過去と未来の存在かと思っているかもしれませんが・・・聞いたところによれば貴殿方二人は平行世界の同一人物といった所であって、直接的に貴殿方二人は過去と未来で繋がっている存在ではないと思われますわ」
「あ~・・・要は前に地霊殿で話したようなジャキにロボ達みたいな感じってこと?」
「貴女からして分かりやすい例で言うならそういうことね・・・そして平行世界の存在だからこそ大筋は近い部分はあれど、様々に違いが出たのでしょう」
「・・・つまりこっちの僕は僕と歩んだ道程が多少異なるくらいで、『リオン=マグナス』であることに変わりはないということか・・・」
そこに紫が繋がりが直接あるわけではなく平行世界の人物だからこその違いがあると告げると、霊夢が納得する様子に加えてジューダスも重くもそういうことかと頷く。
『・・・平行世界というのがそういった違いがある上でそちらの坊っちゃんがこっちの坊っちゃんと違う世界の坊っちゃんだというのは分かりましたけど、それならそっちの僕をなんで坊っちゃんは持っていないんですか?僕の事を知っているというならその辺りについてを僕は知りたいのですが・・・』
「・・・分かった。その辺りに関しては今から話をしてやる」
「その説明に関しては浄波瑠の鏡を用いて行った方がいいかと私は思います。彼が平行世界のとは言え貴方である以上、論より証拠と貴方の話の中身を荒唐無稽だから信じないと答える事も有り得ると思いますが・・・」
「・・・そうだな。僕の事は僕がよく分かる。それくらいしなければ言葉だけでは信じられんだろうから頼む」
シャルティエもそんな言葉に納得しつつも何故自分がいないのかと疑問を向けてきたことに、ジューダスが話すと切り出したことに映姫がならと浄波瑠の鏡を使うことを切り出すとそれでいいと頷く。自分の事は自分で分かるからと。


















・・・それでジューダスがジューダスとしてエルレインに甦らされた事からの様子を浄波瑠の鏡で場の面々は見ていくことになったのだが、ジューダスの歩みもだがスタンにルーティ達の子どもであるカイルと共に行動をしていく事にリオン達は何とも言い難い気持ちを抱いていった。そしてその上で一度はジューダスはカイル達から離れた上でどうなるのかを見守っていくのだが・・・



『なっ!?バルバトス!?なんであいつがこの時代に!?』
「・・・知っているのか、シャル?」
・・・それで陰ながらカイル達を見守っていたジューダスが見たバルバトスの姿にシャルティエがたまらず声を上げ、リオンは誰なのかと問い掛ける。
「簡単に言うならエルレインは僕以外にも使える可能性のある者を甦らせていたんだ。そしてそれが元々は地上軍に所属していたがやり過ぎな行動により粛清されたバルバトスであり、後々のことだがエルレインが時間移動をしてきたことに対抗する為に僕達もまた時間移動をすることになり、奴と度々戦うことになっていったんだ」
『じ、時間移動って・・・もしかして、ハロルド博士の事を知っていたのも天地戦争の時代に来たからなんですか・・・?』
「そういうことだが、先に映像を進ませるぞ。まだ先は長いからな」
しかしその声に答えたのはジューダスでシャルティエもその中身に先を察し、肯定を返しつつ先へと口にする。









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