運命に流され翻弄された同じでいて違う者達 前編
「・・・ねぇ、一体どういうこと?そっちのジューダスってのが昔リオン=マグナスって名乗ってて、今紅魔館にそのリオン=マグナスってのがいるって・・・」
「その辺りは私も気になるけれど、話だけで済ませようとするより紅魔館に直接向かった方がよくないかしら?論より証拠と言うし、その当人も信じられてないでしょうからね」
「・・・そうね。貴方、時間は大丈夫かしら?」
「・・・僕は問題ない。映姫達はどうする?」
「私達も行きましょう。どういうことか知りたいですからね」
「決まりだね・・・じゃああたいが能力を使って全員連れてくよ」
そんなやり取りに一人霊夢がどういうことなのかと怪訝そうに言葉を発し、紫の言葉をきっかけとして全員が紅魔館へ行くという流れになって小町が能力を発動させる。
・・・そうして数秒も経たない内にジューダス達は紅魔館の入口に到着し、門番をしていた美鈴にレミリアがリオンの居場所を尋ねると食事している頃だと返ってきたため、一同は食卓へと向かった。尚、美鈴もジューダスの姿を見て紅魔館は出てない筈なのにと言っていたのは余談である。
「・・・戻ってきたのか、レミリ・・・っ!?」
「・・・まさか本当だとは思わなかったが、こうして対面してみると嫌でも真実だと理解させられる・・・あれは間違いなくリオン=マグナスだとな・・・」
・・・そうして食卓に入った一同に服装を除けばジューダスと瓜二つの存在が出迎えてくれたが、その人物がジューダスの顔を見た瞬間に絶句したことに当人はたまらず頭に手を当てた。大袈裟でも何でもなく目の前にいる存在はリオン=マグナスなのだと理解して。
『ぼっ、坊っちゃんが二人!?どういうことですかこれは!?』
「っ・・・シャル・・・」
だが更に聞こえてきたジューダスにとっては懐かしい声に、たまらず苦い声を漏らすのだが・・・
「ねぇ何よ今の声?もう一人誰かいるの?」
「何・・・ソーディアンの声が聞こえるのか?」
・・・すぐに霊夢がその声に反応したことに、ジューダスもどういうことかと気を取り直す。
「あの声はリオンの持つシャルティエという人格が入れられたソーディアンという特殊な剣よ。ただ本来ならリオンが言うにはソーディアンのマスターとなれるような資格を持つ者でなければ、シャルティエの声は聞こえないらしいけど・・・」
「その辺りはおそらくこの幻想郷に入ってきたから、彼の声が普通に聞こえるようになったと思われるわ。一応この幻想郷は異なる言語でも対話が普通に出来るようにと言語の境界は自動的に変換され、読み書きはともかく会話なら普通に出来るようにしているから、そういった資質が無ければ会話が出来ないといった性質が無くなったのでしょうね」
「・・・だから違う世界の僕とお前達がこうも簡単に会話を交わせた上で、シャルの声もお前達には聞こえるというわけか・・・」
レミリアがそんな霊夢にシャルティエについてを説明した上で紫が補足を付け加えると、そういうことかとジューダスも納得する。
「そんなことはどうでもいい・・・一体お前は何者だ・・・!?」
「・・・その事についてはちゃんと話してやるが、話し合いの為にこの場を使ってもいいか?駄目なら僕達は場所を変えるが・・・」
「構わないわ。私にとっても興味深い話が聞けそうだし、他の者達も今更聞かずに終われないといったような様子だもの」
「・・・本来なら余人を交えずにと言いたいが、やむを得んか」
ただリオンは落ち着いていられないと若干苛立たしげに答えを求めてきたため、ジューダスがレミリアに場を使う伺いを立てるとニヤリとした笑みと共に返ってきた言葉に周りを見渡すと、程度の差はあれここで聞かずに終わるという顔をしている者がいなかった為に仕方無いとかぶりを振る。場の面々に話を聞かれる事についてに。
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「その辺りは私も気になるけれど、話だけで済ませようとするより紅魔館に直接向かった方がよくないかしら?論より証拠と言うし、その当人も信じられてないでしょうからね」
「・・・そうね。貴方、時間は大丈夫かしら?」
「・・・僕は問題ない。映姫達はどうする?」
「私達も行きましょう。どういうことか知りたいですからね」
「決まりだね・・・じゃああたいが能力を使って全員連れてくよ」
そんなやり取りに一人霊夢がどういうことなのかと怪訝そうに言葉を発し、紫の言葉をきっかけとして全員が紅魔館へ行くという流れになって小町が能力を発動させる。
・・・そうして数秒も経たない内にジューダス達は紅魔館の入口に到着し、門番をしていた美鈴にレミリアがリオンの居場所を尋ねると食事している頃だと返ってきたため、一同は食卓へと向かった。尚、美鈴もジューダスの姿を見て紅魔館は出てない筈なのにと言っていたのは余談である。
「・・・戻ってきたのか、レミリ・・・っ!?」
「・・・まさか本当だとは思わなかったが、こうして対面してみると嫌でも真実だと理解させられる・・・あれは間違いなくリオン=マグナスだとな・・・」
・・・そうして食卓に入った一同に服装を除けばジューダスと瓜二つの存在が出迎えてくれたが、その人物がジューダスの顔を見た瞬間に絶句したことに当人はたまらず頭に手を当てた。大袈裟でも何でもなく目の前にいる存在はリオン=マグナスなのだと理解して。
『ぼっ、坊っちゃんが二人!?どういうことですかこれは!?』
「っ・・・シャル・・・」
だが更に聞こえてきたジューダスにとっては懐かしい声に、たまらず苦い声を漏らすのだが・・・
「ねぇ何よ今の声?もう一人誰かいるの?」
「何・・・ソーディアンの声が聞こえるのか?」
・・・すぐに霊夢がその声に反応したことに、ジューダスもどういうことかと気を取り直す。
「あの声はリオンの持つシャルティエという人格が入れられたソーディアンという特殊な剣よ。ただ本来ならリオンが言うにはソーディアンのマスターとなれるような資格を持つ者でなければ、シャルティエの声は聞こえないらしいけど・・・」
「その辺りはおそらくこの幻想郷に入ってきたから、彼の声が普通に聞こえるようになったと思われるわ。一応この幻想郷は異なる言語でも対話が普通に出来るようにと言語の境界は自動的に変換され、読み書きはともかく会話なら普通に出来るようにしているから、そういった資質が無ければ会話が出来ないといった性質が無くなったのでしょうね」
「・・・だから違う世界の僕とお前達がこうも簡単に会話を交わせた上で、シャルの声もお前達には聞こえるというわけか・・・」
レミリアがそんな霊夢にシャルティエについてを説明した上で紫が補足を付け加えると、そういうことかとジューダスも納得する。
「そんなことはどうでもいい・・・一体お前は何者だ・・・!?」
「・・・その事についてはちゃんと話してやるが、話し合いの為にこの場を使ってもいいか?駄目なら僕達は場所を変えるが・・・」
「構わないわ。私にとっても興味深い話が聞けそうだし、他の者達も今更聞かずに終われないといったような様子だもの」
「・・・本来なら余人を交えずにと言いたいが、やむを得んか」
ただリオンは落ち着いていられないと若干苛立たしげに答えを求めてきたため、ジューダスがレミリアに場を使う伺いを立てるとニヤリとした笑みと共に返ってきた言葉に周りを見渡すと、程度の差はあれここで聞かずに終わるという顔をしている者がいなかった為に仕方無いとかぶりを振る。場の面々に話を聞かれる事についてに。
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