最後の陸の黒船の剣の使い手と天剣の使い手

「礼はいい。ただ今も言ったがちゃんと働いてくれる上で、面倒になるような事はしてくれるな。前にも話したが俺達の過去を話すこともそうだが、戦えると言うことは出来る限りは知られるのは避けるようにだ」
「分かっています。特に戦えるということに関しては人里の人達だったりにバレると、色々と厄介になるというのは」
「あぁ。萃香は約束は破らん奴ではあるが、他の幻想郷の奴らが俺達の事を知れば面倒な事になりかねん。血気盛んだったり面倒なことを考える奴らばかりいると聞いている上に、幻想郷の実力者達は空を飛べるのが普通らしいからな。人間でしかない上に空も飛べん俺やお前がそんな奴らに目を付けられれば、空から弾幕とやらで攻撃されてまともに戦えんのは目に見えている。そして仮に何らかの情けか舐めた態度を取られて勝てたとしても、そこから更に面倒になるのもな」
「分かりました。僕も面倒なことにはしたくはありませんからね」
比古は首を横に振りつつもこれからの暮らしについてを口にして行き、宗次郎もそれらの言葉を受け止める形で頷いた。比古への迷惑を省みると共に、自分もそんな面倒は御免だと。


















・・・そうして宗次郎は正式に比古の元で暮らすことになり、人里の一員となることになるのだが・・・別段に問題視されるようなことはないどころか、むしろ歓迎されることになった。これは宗次郎の人格に見た目が害がない上に主に女性からの受けが良かったのもあるが、何より比古との橋渡しが一気に楽になったことからである。

これは前世から変わらない人付き合いが好きではない比古との付き合いに陶器を買う者達は難儀していたのだが、比古が浮かべない人当たりのいい笑顔と丁寧な言葉で間を取り持ってくれる為にかなりやり易くなったという見られ方をされたのである。

そうして宗次郎は比古の助手という見られ方で受け入れられていく事になるのだが、二人の関係がどういったものからなのかはほとんどの者達に知られることなくこれからも人里で過ごしていくだろう・・・ただの人間として、妖怪と戦う力を持たない人間として・・・









END









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