最後の陸の黒船の剣の使い手と天剣の使い手
「自分一人で物事を考えて決めていく・・・そう出来るのが理想というより、人はそうあるべきだとは俺は思う。しかし誰にも頼らない独力での判断というのは、間違いが起こった場合に対処をする云々以前に、間違いが起きたことにすら当人が気付かないことすら有り得る。何が原因であってどうすればよかったのかといった打開策や考えなど持てないままにな・・・その点でお前と会話をしていったのも併せて俺が感じたのは、そもそもお前は一人で物事を考えるのが不得意な物なのだろうということだ。志々雄の言うことを聞いて行動し、疑問を差し挟むことのないように生きてきたお前はな」
「・・・そう言われると、否定出来ませんね・・・僕は志々雄さんの言うがままに動いていましたから・・・」
「まぁそれでお前に全く考えが無いわけではなかっただろうが、そういった一人で考えることに不馴れだったお前は剣心と会って以降の事を考えることが出来なくなったどころか、どこかしらで剣心に会うことすら避けてたんじゃないかと感じたんだ。これまでの旅で考えてきて自分の出した結論が間違いではないのかという気持ちに、自分がそれからどうすればいいのか・・・そういったことをどこかで考えていく内に旅を始めると決めた時の自分を見失っていき、結果としてそれが幻想入りに繋がったのではないかということだ。自分の行き着く先ばかりか自分すらも見失ったことにより、幻想郷に引き寄せられる形でな」
「・・・そう、なんですか・・・でもそう聞くと、納得出来ます・・・僕は旅を続けることが答えを求めるためにも正しいかと思っていたんですが、知らず知らずの内に自分がどうなのかというのを考えずに見失っていったんですね・・・」
それで比古なりに考えていった内面や幻想入りの理由についてを聞いていった宗次郎は、合っているとしか思えないというように目を伏せた。自分を見失ったという結果に。
「・・・ならこれからでもいいから考えたらどうかね?」
「えっ・・・?」
だがそんな時に声をかけてきたのは立ち上がって宗次郎の近くに来たシャカで、たまらずに戸惑いの声を漏らす。
「秘密の話としたかったのであればここから離れて行うべきだったな。おかげで俺達三人には全部話が筒抜けだ」
「・・・あぁ、そうか。今更ながらに手合わせから流れのまますぐに話をしたのは間違いだったな」
同じくそこに近付いてきたアベルからの言葉に比古も面倒になったと表情を歪める。特に近付いてはこないものの、萃香がニヤニヤと笑みを浮かべる様子に。
「話を戻すが、君は確かにそうして自分自身を見失うことになっただろう。しかしそれでそのままで君はいいのかね?そうして自分自身を見失ったまま、そのまま生きるような事になって」
「・・・それは、嫌です・・・比古さんからこうして話を聞いて、どうにかしたいと思いました・・・」
「ならば彼が言ったよう、君は誰かに頼った方がいい」
「頼る、ですか・・・」
「一人で無理だったのなら誰かの助言やら助けをもらいながら考えていけばいいということだよ。そして今の君にはそれを手助け出来る人物が少なくともこの場に三人いる」
「・・・待て。念のために聞くが、その三人とはあそこの萃香を含まない俺の事を含めて言っているのか?」
「何を当然の事を言っている?君が協力するのは当たり前だろう」
シャカはそのままマイペースに話を進めていくのだが、そこで出てきた自分を普通に巻き込んできた話の中身に比古はたまらず眉を寄せたのにあっさりとその中身を肯定した。協力しないなど有り得ないだろうと。
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「・・・そう言われると、否定出来ませんね・・・僕は志々雄さんの言うがままに動いていましたから・・・」
「まぁそれでお前に全く考えが無いわけではなかっただろうが、そういった一人で考えることに不馴れだったお前は剣心と会って以降の事を考えることが出来なくなったどころか、どこかしらで剣心に会うことすら避けてたんじゃないかと感じたんだ。これまでの旅で考えてきて自分の出した結論が間違いではないのかという気持ちに、自分がそれからどうすればいいのか・・・そういったことをどこかで考えていく内に旅を始めると決めた時の自分を見失っていき、結果としてそれが幻想入りに繋がったのではないかということだ。自分の行き着く先ばかりか自分すらも見失ったことにより、幻想郷に引き寄せられる形でな」
「・・・そう、なんですか・・・でもそう聞くと、納得出来ます・・・僕は旅を続けることが答えを求めるためにも正しいかと思っていたんですが、知らず知らずの内に自分がどうなのかというのを考えずに見失っていったんですね・・・」
それで比古なりに考えていった内面や幻想入りの理由についてを聞いていった宗次郎は、合っているとしか思えないというように目を伏せた。自分を見失ったという結果に。
「・・・ならこれからでもいいから考えたらどうかね?」
「えっ・・・?」
だがそんな時に声をかけてきたのは立ち上がって宗次郎の近くに来たシャカで、たまらずに戸惑いの声を漏らす。
「秘密の話としたかったのであればここから離れて行うべきだったな。おかげで俺達三人には全部話が筒抜けだ」
「・・・あぁ、そうか。今更ながらに手合わせから流れのまますぐに話をしたのは間違いだったな」
同じくそこに近付いてきたアベルからの言葉に比古も面倒になったと表情を歪める。特に近付いてはこないものの、萃香がニヤニヤと笑みを浮かべる様子に。
「話を戻すが、君は確かにそうして自分自身を見失うことになっただろう。しかしそれでそのままで君はいいのかね?そうして自分自身を見失ったまま、そのまま生きるような事になって」
「・・・それは、嫌です・・・比古さんからこうして話を聞いて、どうにかしたいと思いました・・・」
「ならば彼が言ったよう、君は誰かに頼った方がいい」
「頼る、ですか・・・」
「一人で無理だったのなら誰かの助言やら助けをもらいながら考えていけばいいということだよ。そして今の君にはそれを手助け出来る人物が少なくともこの場に三人いる」
「・・・待て。念のために聞くが、その三人とはあそこの萃香を含まない俺の事を含めて言っているのか?」
「何を当然の事を言っている?君が協力するのは当たり前だろう」
シャカはそのままマイペースに話を進めていくのだが、そこで出てきた自分を普通に巻き込んできた話の中身に比古はたまらず眉を寄せたのにあっさりとその中身を肯定した。協力しないなど有り得ないだろうと。
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