最後の陸の黒船の剣の使い手と天剣の使い手
「僕は比叡山の志々雄さんの隠れ家で緋村さんと戦い敗れた後、自分の真実を探すために旅をしてきました・・・志々雄さんに緋村さんのどちらが正しかったのかであったりを知りたいということも含めて。そしてそうして旅を数年程続けていく中で、僕は敢えて緋村さんに会うのを避けるように東京には行かずにいました・・・僕自身が答えを見付けてからあの人にもう一度会おうと思って」
「しかし今こうしてここに来てみれば、外に出ても元の場所に帰れないかもしれないといった状況という訳だな。そして剣心に会えるかどうかも分からない状態にあると」
「はい・・・旅の最後に緋村さんと会って自分が出した答えについて話をすることだったので、そこについては残念に思いますよ・・・」
宗次郎がどのような想いを剣心に抱き旅をしてきたのか・・・それらを口にした上で笑顔ながらもどこか寂しそうな様子を浮かべるその姿に、比古はそっと一息を吐いた上で口を開く。
「なら俺の事を説明がてら、あいつの事についてを話してやろう」
「えっ・・・」
「言いたいことは分かる。直接あいつに話したいであるとか聞きたいといった気持ちがあることはな。だが俺についてを説明することはまだしも、お前が元の時代の元の場所に戻れる可能性が高くない以上は俺から聞くぐらいしか剣心の事を知る事はまず出来んと見て言っている・・・そしてそれでも戻ると言うなら止めはしないが、外に出てしまえば人間でしかないお前が再びこの幻想郷に戻るための手段などないだろうから俺は話すと言っているんだ」
「・・・それはつまり、ここで話を聞かないなら僕はもう緋村さんと会えないのはまだしも、その話を聞けずになってしまうということですか・・・」
「そういうことだ」
そこで比古が切り出したのは自分や剣心達の事についてを話すというもので、どこか躊躇いを感じさせる宗次郎にここで聞かないデメリットについてを話すと眉を寄せる様子に一息つく。
「・・・無理強いはせんし、聞いてもし元の場所に帰れても剣心達に話さなければ問題はないだろう。さぁどうする?聞くか、聞かないか?」
「・・・聞きます」
「・・・考える時間も無かったようだが、いいのか?」
「貴方の話では戻れるかどうか分からないとの事でしたし、僕も志々雄さんの一派にいたことから遠巻きにではありますが監視をされていたのもありますからね。多分今頃僕が消えたことに監視をしていた人達が警戒をしているんじゃないかと思います・・・志々雄さんの後を継ぐ形で動く為に行方を眩ましたのではないかと」
「そいつらからしたなら確かにそう思うだろうな。志々雄のようなことを再びされてはかなわんからとな」
「はい。ただ僕はそういったことを起こすつもりなんて全くありませんが、僕が戻っただけでもそういった騒ぎになるのは想像がつきますし・・・何より緋村さんと会おうとしたならそれだけでも迷惑になるだろうとも想像がつきました。ですから帰ることが出来たとしても、もう緋村さんに会うことは止めておくのと共にせめてどうなったのかを聞いておきたいと思ったんです・・・せめてそれを知るだけでもと・・・」
「成程・・・」
そうして最終確認を取る比古だがすぐに頷かれたことに思わず確認を取るが、宗次郎なりに立場だったりを含めての考えがあることを目を伏せながら話す様子に納得する・・・元の宗次郎はボケボケな部分もあるが決して言われたことしか考えられない訳ではないし、剣心との戦い以降に色々と考える為に旅をしてきた事から自分で考える能力を身につけてきたのを比古も感じた為に。
「ならば話していこう。まぁ剣心の事については人伝に聞いたことくらいだがな」
それで比古も決めたと頷き、話し出す。自分の事や剣心達の事についてを・・・
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「しかし今こうしてここに来てみれば、外に出ても元の場所に帰れないかもしれないといった状況という訳だな。そして剣心に会えるかどうかも分からない状態にあると」
「はい・・・旅の最後に緋村さんと会って自分が出した答えについて話をすることだったので、そこについては残念に思いますよ・・・」
宗次郎がどのような想いを剣心に抱き旅をしてきたのか・・・それらを口にした上で笑顔ながらもどこか寂しそうな様子を浮かべるその姿に、比古はそっと一息を吐いた上で口を開く。
「なら俺の事を説明がてら、あいつの事についてを話してやろう」
「えっ・・・」
「言いたいことは分かる。直接あいつに話したいであるとか聞きたいといった気持ちがあることはな。だが俺についてを説明することはまだしも、お前が元の時代の元の場所に戻れる可能性が高くない以上は俺から聞くぐらいしか剣心の事を知る事はまず出来んと見て言っている・・・そしてそれでも戻ると言うなら止めはしないが、外に出てしまえば人間でしかないお前が再びこの幻想郷に戻るための手段などないだろうから俺は話すと言っているんだ」
「・・・それはつまり、ここで話を聞かないなら僕はもう緋村さんと会えないのはまだしも、その話を聞けずになってしまうということですか・・・」
「そういうことだ」
そこで比古が切り出したのは自分や剣心達の事についてを話すというもので、どこか躊躇いを感じさせる宗次郎にここで聞かないデメリットについてを話すと眉を寄せる様子に一息つく。
「・・・無理強いはせんし、聞いてもし元の場所に帰れても剣心達に話さなければ問題はないだろう。さぁどうする?聞くか、聞かないか?」
「・・・聞きます」
「・・・考える時間も無かったようだが、いいのか?」
「貴方の話では戻れるかどうか分からないとの事でしたし、僕も志々雄さんの一派にいたことから遠巻きにではありますが監視をされていたのもありますからね。多分今頃僕が消えたことに監視をしていた人達が警戒をしているんじゃないかと思います・・・志々雄さんの後を継ぐ形で動く為に行方を眩ましたのではないかと」
「そいつらからしたなら確かにそう思うだろうな。志々雄のようなことを再びされてはかなわんからとな」
「はい。ただ僕はそういったことを起こすつもりなんて全くありませんが、僕が戻っただけでもそういった騒ぎになるのは想像がつきますし・・・何より緋村さんと会おうとしたならそれだけでも迷惑になるだろうとも想像がつきました。ですから帰ることが出来たとしても、もう緋村さんに会うことは止めておくのと共にせめてどうなったのかを聞いておきたいと思ったんです・・・せめてそれを知るだけでもと・・・」
「成程・・・」
そうして最終確認を取る比古だがすぐに頷かれたことに思わず確認を取るが、宗次郎なりに立場だったりを含めての考えがあることを目を伏せながら話す様子に納得する・・・元の宗次郎はボケボケな部分もあるが決して言われたことしか考えられない訳ではないし、剣心との戦い以降に色々と考える為に旅をしてきた事から自分で考える能力を身につけてきたのを比古も感じた為に。
「ならば話していこう。まぁ剣心の事については人伝に聞いたことくらいだがな」
それで比古も決めたと頷き、話し出す。自分の事や剣心達の事についてを・・・
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