・・・それで部屋に入ったルークとジェイドは少しの時間、待機していた。アッシュが人払いを終わらせ、入ってくると考え。






「・・・待たせたな」
「人払いは済んだんですか？」
「あぁ。適当に兵を呼び出してラルゴが死んだこととこの通路に沿った部屋はもう調べた上で、俺はここでしばらく人が入らないように休憩させてくれと言って階段上に俺の配下の兵を説明役に置いておいた。こちらの俺はヴァンを信奉していることから特に問題はないと見られているから、今頃はラルゴの件で少し衝撃を受けているとでも見られているだろうから、そうそうすぐには誰か来ることはないだろう」
「ふむ・・・ならいいでしょう」
そうしている内に平然と部屋に入ってきたアッシュにジェイドは経過についてを聞くと、人払いはしばらく効果はあるとの根拠つきの答えが返ってきたことに納得する。
「久し振りだな、アッシュ・・・そっちはこれまでどうだった？」
「・・・正直戸惑いは大きく色々と難儀したのは否定は出来んが、それでも様々な成果は得られた。ただこうして会う前に既にラルゴを倒しているとは思っていなかったが、それならティアはどうした？それにこのタルタロスに兵が全くいない事もどういうことかと思ったが・・・」
「兵達に関しては昨日の内にタルタロスから降ろして、神託の盾の襲撃の可能性があるから今日中にエンゲーブに戻るような素振りが無ければセントビナーに歩きで来るようにと命を落とさないように配慮させていただきました。そしてティアに関してですが、現状で彼女が味方として役に立つとは思いませんでしたからこのタルタロスの牢に繋いであります」
「何っ・・・どういうことだ・・・！？」
その流れでルークがどうかと尋ねてアッシュは答えつつ自身の疑問もぶつけるのだが、ジェイドからティアの事を聞いて驚きに目を見開く。












・・・それでアッシュの為、二人はティアのこれまでの事についてを話した。流石に色々と問題だらけで、手放しで信頼など向けられるはずのないティアの行動の数々と自分達の考えを添えて。



「・・・そこまで聞けば確かにティアを信じる訳にはいかんだろう。と言うより俺も信じれる訳などないと断じただろうな・・・」
「理解していただき何よりです」
そんな説明を聞き終わり、アッシュも盛大に眉間にシワを寄せて納得する様子にジェイドも少し疲れたように頷く。
「・・・一応聞くが、この後ティアを回収してからタルタロスを脱出するつもりでいるのか？」
「はい。多少回りくどいやり方になるとは思いますが、彼女をここに置いていけば謡将側に寝返りかねません。貴方がいるなら大丈夫だと断ずるにはリグレット達を始めとして周りに敵が多すぎますし、無理矢理彼女を用いてパッセージリングの操作を行う可能性を見越しているとは言え彼女が我々を忌み嫌っていても、嫌々でも自主的に協力していただけるならその方がいいですからね」
「言いたいことは分かるが・・・それをルークも承知している、と言うことか・・・」
「まぁな・・・そんなことやりたくないけど、あのティアを相手にそんなことを言ってたら最悪な事態になりかねないって本当に感じたしさ・・・」
「・・・それだけ厄介と言うことか、ティアは・・・」
アッシュはその流れでティアを連れていくことを二人に聞くのだが、最悪を避けるためにもやらねばならないと苦悶の決断をしているといったルークに重く事態を受け止める。冗談や大袈裟抜きでティアに対して良からぬ事をすることを覚悟の上で動かなければならないのだと。









.