最強を願われた零と詳細なく消えた科学者

「というわけですのでケイン博士、ゼロの気持ちは賛同といったようなので彼に関してそういった装置を作っていただけますか?」
「・・・ゼロが納得しているというのは確かでしょうから、そうするのはゼロの気持ちを安定させる為にもやるのはいいでしょう。ただこうして滅多に会えないという貴女がここに来ているのですからお聞きしておきたいのですが、我々の存在というのはそもそもこの幻想郷からしたならあまり望まれない存在なのではないのですか?・・・この幻想郷の環境というのは、我々の生きていた地球からしてあまりにも神々しい程に自然に満ちておりますが、だからこそ貴女からしたなら我々の存在は色々望まれないのではないかと思われますが・・・」
「成程、科学技術の発展の危惧についてを申し上げているのですね。それでしたらこれから貴殿方に注意をしようと申し上げる予定でしたのでお話ししますわ」
そうしてケインに確認を向ける紫だがそこで自身らがいることについてどう思うかを聞いてきたため、勿論考えている上で話すと返す。
「といってもそんなに大したことは言いません。この幻想郷では貴方の持ちうるレプリロイドにロボットなどを造れる技術は精々ゼロにロボを整備する以外に技術を頒布するようなことをしないならば、特にこちらからは抗議などするつもりも対処するつもりもありません。それさえ守っていただければ後は自由にお過ごしください」
「・・・科学技術の発展は貴女は望まれないというのが本音なのでしょうが、ロボの整備をとはどういうことなのでしょうか?彼については深くは聞いていませんが、そもそもを言わせてもらうなら彼もまたそういった科学技術の結晶と言える存在だと思うのですが・・・」 
「その辺りに関しては彼に会ってからお聞きください。一時期東風谷早苗もそうですが妖怪の山の面々が騒がしかったことから彼やその周囲に色々と話をしていきましたから、それらについては彼の立場から聞いていただければ分かると思われます。そしてそれらの話から貴殿方がどのように考えられ動くと決めるかに関しては、一週間後にまた貴方の元を装置を取りに来る際にお聞きしますのでそこでお聞かせくださいな」
「・・・分かりました。そうさせていただきましょう」
しかしそう考えたという割には簡潔でいてロボに聞くようにとの返しに、紫がのらりくらりとしながらもこれ以上言わないといった気持ちを感じたケインは頷くしかなかった。ロボに話を聞いて決めるしかないと。


















・・・それで一先ず紫が帰った所で聖からどうするのかと聞かれた二人は、ロボに会いたいと願った為に翌日に守矢神社に向かうようにすると聖から言われた為にそうすることにした。

そうして翌日、香霖堂に戻ったケインの元に来たゼロと聖は妖怪の山にある守矢神社に向かうことになったのだが・・・妖怪の山を歩く中で様々な面々に絡まれることになった。ただそこで紫であったりロボの名前を出すと、何とも言いがたそうな反応を見せて下がっていったことにどういうことかと思いながらもゼロ達は先へと進み・・・守矢神社に到着した。

それで神社の鳥居をくぐった所でロボや早苗達に会い、紫の思惑が何かであったり妖怪の山の面々がどうしてあんな反応だったのかについてを問い掛けると、揃って微妙そうな反応を浮かべつつ話を始めた。一体妖怪の山やこの守矢神社で何があったのかを・・・









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