最強を願われた零と詳細なく消えた科学者

「・・・そんなことが・・・」
「いや、考えようによってはわしらと言うかゼロが必要となる程の事態が起きなかったからこそ、我々は幻想入りとやらをしたのだろう。長い年月をかけて我々が人々から忘れ去られていったことにより、この幻想郷に流れ着く形でな」
「それはいいのですが・・・これからどうするのですか?俺達が必要とならなかったのはまだしも、このような形で目覚めるとは思ってはいなかったのですが・・・」
「・・・うぅむ、確かに・・・」
・・・それで話を聞いたゼロとケインの二人は互いの考えを口にしていくのだが、やはり予期せぬ形と場所で目覚めた事にどうすればいいのかというよう共に悩みの声を漏らしていく。
『・・・その辺りに関しては私が博麗神社に向かい紫さんに来てもらうように伝言を頼みますので、紫さんが来るまでどうしたいかを少しゆっくりと考えながら待機してはいかがでしょうか?お二人はまだ目覚めたばかりでどういう風に身の振り方を決めるか難しいでしょうし、時間は必要だと思いますからね』
「・・・確かに時間は欲しいが、いいのか?そんなことをしてもらって」
『困った時はお互い様ですよ』
「っ・・・そうか、済まない・・・」
そこにロボが打開案を提案してきたことにゼロは良くしてくれる事に申し訳ないと口にするが、返って来た答えと共に見えたものに多少戸惑いはしたものの礼を返した・・・一瞬姿形は似ていないのにXとダブるように見えてしまったことを隠すよう。
「そういうことだったらその間は命蓮寺に来たらいいよ。ロボを頼るにしても守矢神社はここからじゃ大分遠いし、早苗がまた新しいロボットだーって騒いでろくな事にならなそうなのが目に見えているからね」
「・・・いいのか?」
「部屋は余ってるのは分かってるし、聖なら是非うちにと言うだろうからね。その間の間借りくらいは普通にさせてくれると思うよ」
「・・・済まない、世話になる」
更にナズーリンもその後に続くよう命蓮寺に来るようにと誘いをかけ、ゼロの確認に問題ないというように返したことでゼロも厚意に甘えると頷く。
「あ~、ならわしはこのカプセルを解体したいんじゃがどこかいい保管場所はないか?ナズーリンが言っておったが、ここにカプセルがあるのは迷惑だろうが解体して持ち運びをするにしても、その命蓮寺とやらにカプセルも任せるのも流石に気が引けるんじゃが・・・」
「ならうちに来てください。外から流れ着いた道具であったりに関しては僕の所で大体回収して珍しい物として売ったりしていますから、その中に紛れ込ませればこれくらいはどうにでもなりますよ」
「すまぬな」
ただそこでケインがカプセルの事はと切り出したことに今度は霖之助が自分の所に持ってくればいいと告げ、素直に甘えることにして頷いた。


















・・・それでゼロはナズーリンと共に命蓮寺に、ケインは霖之助と共に香霖堂に向かうことになるのだが、その後ケインは霖之助との話し合いの末に香霖堂で世話になる事になったと言った。これはカプセルを預かることになった代償と引き換えに香霖堂にある物の中の機械関連の物についての調査を引き受けて欲しいと言われたからで、その間は命蓮寺との行き来も面倒になるという事から香霖堂で過ごすとなったからだ。

そういったことからゼロはナズーリンの紹介により命蓮寺にて紫が来るまで過ごすことになるのだが、そこの代表である聖白蓮よりの勧めで座禅を組む形で大体の時間を過ごしていった。悩みがあるなら座禅を組んで自分や周りを見詰めることがいいと。

それでそうしてその勧め通りに座禅を組みつつぬえを始めとした何人かの茶々やイタズラを受け流しながらゼロは過ごし、一週間という時間が経った頃に紫が命蓮寺に現れた事でケインと共に話をすることになった。自分達の身の上話をした上で、これから自分達がどうしたいかにどうしてほしいのかという幻想郷の管理者側に聞く話を・・・









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