弾かれた者、時間の流れから消えた者
『・・・まさか、そんなことが・・・』
「私も調べてみて驚いたわ。まさか貴方達がいなくなった後の世界があのように変わったこともそうだけど、サラがあのような形でラヴォスの呪縛から解放されるとは思っていなかったもの・・・と言ってもあくまで平行世界で起きた一つの可能性というだけで、貴方が夢喰いを知らないまま終わった世界もあれば知って戦った世界もあるよう、サラやセルジュ達が違う結末を迎えた世界もあったわ」
『それもまた、平行世界の可能性の一つということですか・・・』
「えぇ。私もいくつかの未来についてを確認したけれど、全てを確認する時間の余裕など無かったからその辺りは承知してね」
『そこまでしていただいたのに、文句など言えませんよ・・・』
・・・それで一通りの話をし終わった所で早苗達と共に話を聞いていたロボが複雑だと言わんばかりの声に紫が話を進めていき、それらを受けてロボは首を横に振る。
「でもそれだと、サラさんは助かってない世界もあるって事ですよね・・・?」
「それが平行世界というものよ。私も平行世界の幻想郷をいくつか観測してきたけれど、一つのきっかけで枝分かれするのが平行世界というものであってそもそもロボもそうだけど、貴女達とこの守矢神社が幻想入りすらしていない幻想郷もあるのよ?」
「えっ・・・そうなの・・・!?」
そこで隣にいた早苗がサラについてに複雑な顔と声を漏らすが、紫から返ってきた平行世界の自分達についてに驚愕の表情に変わった。
「・・・まぁ幻想入りを決断しなかった理由としちゃ、私らが幻想郷の事を知らなかったり聞かなかったならそもそもそこに行こうだなんて話も出てもいなかっただろうね」
「そうだね~。それに今はいいけど、こうしてここに神社ごと入るのだって結構賭けの要素が強いってことを覚悟しながらのことだったから、それで失敗して私ら二人の存在が消えて、早苗は外に神社と共に残るしかないってなってたのは予想がつくね~」
「っ・・・そんな・・・」
「平行世界とはそういうものです」
そこに後ろで話を聞いていた神奈子に諏訪子が幻想入りしなかった原因となり得た理由の推察を口にしていき、早苗が悲痛な表情に変わるが紫は簡単に一言だけで返す。
「誰かが死ぬ未来もあれば、生きる未来がある。誰かが繁栄すれば、誰かが衰退する未来もある・・・だからこそサラが救われる未来もあるし、救われない未来もある。まぁそれでも話に出たような結果を見たこともあるけれど、彼女がそのままセルジュ達に倒される未来もあった・・・まぁこの辺りはラヴォスから解放されるという意味で考えれば、死も救いと言えるかもしれないけれど・・・その辺りは個々の感じ方の違いとして置いておくけれど、それでも観察した平行世界の中でのサラに共通した物を私は見付けたわ」
『・・・それは、何なんですか?』
「・・・最早彼女の中の考えというか優先順位に、ジャキは高い位置にいなかったどころかむしろ眼中にすらなかったというものよ」
『なっ・・・!?』
・・・そんな早苗に説くようにしながらも紫が口にした共通した物との言葉にロボは恐る恐る確認を取るが、返ってきた答えに絶句の声を漏らした。端から聞くにはあまりにも残酷な紫の推測であり、サラを知っているからこそそんなことが有り得るのかというよう。
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「私も調べてみて驚いたわ。まさか貴方達がいなくなった後の世界があのように変わったこともそうだけど、サラがあのような形でラヴォスの呪縛から解放されるとは思っていなかったもの・・・と言ってもあくまで平行世界で起きた一つの可能性というだけで、貴方が夢喰いを知らないまま終わった世界もあれば知って戦った世界もあるよう、サラやセルジュ達が違う結末を迎えた世界もあったわ」
『それもまた、平行世界の可能性の一つということですか・・・』
「えぇ。私もいくつかの未来についてを確認したけれど、全てを確認する時間の余裕など無かったからその辺りは承知してね」
『そこまでしていただいたのに、文句など言えませんよ・・・』
・・・それで一通りの話をし終わった所で早苗達と共に話を聞いていたロボが複雑だと言わんばかりの声に紫が話を進めていき、それらを受けてロボは首を横に振る。
「でもそれだと、サラさんは助かってない世界もあるって事ですよね・・・?」
「それが平行世界というものよ。私も平行世界の幻想郷をいくつか観測してきたけれど、一つのきっかけで枝分かれするのが平行世界というものであってそもそもロボもそうだけど、貴女達とこの守矢神社が幻想入りすらしていない幻想郷もあるのよ?」
「えっ・・・そうなの・・・!?」
そこで隣にいた早苗がサラについてに複雑な顔と声を漏らすが、紫から返ってきた平行世界の自分達についてに驚愕の表情に変わった。
「・・・まぁ幻想入りを決断しなかった理由としちゃ、私らが幻想郷の事を知らなかったり聞かなかったならそもそもそこに行こうだなんて話も出てもいなかっただろうね」
「そうだね~。それに今はいいけど、こうしてここに神社ごと入るのだって結構賭けの要素が強いってことを覚悟しながらのことだったから、それで失敗して私ら二人の存在が消えて、早苗は外に神社と共に残るしかないってなってたのは予想がつくね~」
「っ・・・そんな・・・」
「平行世界とはそういうものです」
そこに後ろで話を聞いていた神奈子に諏訪子が幻想入りしなかった原因となり得た理由の推察を口にしていき、早苗が悲痛な表情に変わるが紫は簡単に一言だけで返す。
「誰かが死ぬ未来もあれば、生きる未来がある。誰かが繁栄すれば、誰かが衰退する未来もある・・・だからこそサラが救われる未来もあるし、救われない未来もある。まぁそれでも話に出たような結果を見たこともあるけれど、彼女がそのままセルジュ達に倒される未来もあった・・・まぁこの辺りはラヴォスから解放されるという意味で考えれば、死も救いと言えるかもしれないけれど・・・その辺りは個々の感じ方の違いとして置いておくけれど、それでも観察した平行世界の中でのサラに共通した物を私は見付けたわ」
『・・・それは、何なんですか?』
「・・・最早彼女の中の考えというか優先順位に、ジャキは高い位置にいなかったどころかむしろ眼中にすらなかったというものよ」
『なっ・・・!?』
・・・そんな早苗に説くようにしながらも紫が口にした共通した物との言葉にロボは恐る恐る確認を取るが、返ってきた答えに絶句の声を漏らした。端から聞くにはあまりにも残酷な紫の推測であり、サラを知っているからこそそんなことが有り得るのかというよう。
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