弾かれた者、時間の流れから消えた者

「・・・早苗についちゃ置いとくけど、ゲートに入って気がついてみりゃあんたは守矢神社だったってんだよね?」
『はい、それは・・・』
「となりゃ映像の先を見ないと魔王に何があったのか分からなそうだね・・・クロノ達と別れるまでは平気そうにしてたしさ」
「そうですね・・・では映像を続けてみましょう」
そんな空気の中で話題を元に戻す小町にロボも間違いないと返し、先をと言う中身に映姫も同意し浄波瑠の鏡を操作する。



















・・・そうしてそこから先の魔王の歩みを見ていくのだが、ラヴォスについてを更に調べていった道中にて驚愕の事実が明らかになるのだが・・・その上で更に衝撃な事が起きた。それはその魔王が目的の存在に近付いた時に、別の次元のクロノ達と接触したことだった。

その光景にロボも含めて驚く一同だったが、魔王自身は落ち着いて話をしていった上で先に進むのだがそこに現れた更なる敵の存在である夢喰いを見付けると共に・・・その核となる存在が姉であるサラであったことに、一層の驚きを浮かべた。

だがそんなことに構わず魔王は夢喰いに戦いを挑むも相手にならず、クロノ達も戦いを挑んで勝利を納めた・・・かに思われたが夢喰いの力は圧倒的で、クロノ達共々魔王を退けた所で・・・次に見えた映像はさとりの顔であった。






『・・・ここで映像は終わり、ですか・・・ということはつまり魔王さんがあぁなったのは・・・』
「・・・実の姉上であるサラを助けるだったり解放が出来なかったばかりか、そのサラが魔王を拒絶して攻撃してきた・・・今映像を見た俺が簡単に言っていいことじゃないかもしれないけど、姉の為にもって思ってきた魔王からしたら物理的にも精神的にも滅茶苦茶なショックだったんだろうな・・・そしてそのショックで魔王はこうなってしまったと・・・」
「「「「・・・」」」」
それでロボが複雑そうな声を漏らす中でルークがその後を引き継ぐように魔王がこうなった理由を視線を向けながら推察すると、周りの面々は何とも言いがたいといったような表情を各々浮かべるしかなかった。まさかの事実にどう言えばいいのか分からないと。
「・・・ねぇ紫。この外来人に関してどうするの?ロボはもう帰る場所がないから幻想郷にいるくらいしかないだろうけど」
「そうね・・・確かにロボはもう帰るべき場所はないし、かといって幻想郷の外に出すのも有り得ないわ。戦っている時の姿を見たからというのもそうだけど、こうして会話を完全にこなせるだけの機械なんか外にとってもオーバーテクノロジー以外の何物でもないもの。だから彼に関しては幻想郷の外に出すようなことはしないけれど、どこに彼の身柄を任せるか・・・」
「はい!ロボはうちでこれからも任せてください!」
「・・・えぇ・・・」
そんな中で霊夢が二人についてどうするのかと紫に聞いてロボについてどうするかと考えるような声を漏らすが、早苗が元気よく手を上げながら立候補する姿に誰からともなく引いたような声が聞こえてきた。
「何ですか!私がそんな信用が出来ませんか!?」
「むしろここでの会話を聞いて誰が貴女を信用出来ると思うんですか?」
『映姫さん・・・一先ずはそこについては置いておいてくれませんか?私としては早苗もそうですが神奈子さん達にも世話になりましたからその恩を返したいですし、何より今は私の事より魔王さんの事をどうにかしたいので・・・』
「・・・確かに優先順位を考えればそちらの方が先になりますか・・・分かりました。一先ずは貴方の事に関しては守矢神社が引き受けることにして話を進めましょう」
早苗はそんな反応にプリプリと怒りを見せて映姫がズバリと切って捨てるように返すが、ロボからの言葉に仕方無いと漏らしつつ本題である魔王の方に視線を向ける。









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