弾かれた者、時間の流れから消えた者

「すみません、映姫様少し映像を止めてください・・・早苗さん。今貴女の心の声が聞こえたんですが、三日ほど前からこの浄波瑠の鏡に映っていたロボという方を守矢神社で保護していたんですね?」
「三日前?あんた何で黙ってたのよ」
「本当は博麗神社に来た時に言おうとしてたんですよ。けどそこで紫さん達がいて、外来人が地霊殿にいるって聞いたから何か異変があってこんなに外来人が来てるんじゃないかって思ったら、ついついロボの存在を言うのを忘れちゃってて・・・てへ♪」
「「「「・・・」」」」
そんな中で映姫に言葉をかけ映像を止めてもらったのを確認してさとりが心を読んだ中身を口にし、霊夢がジトリとした目で確認を向けると言い訳をする中で早苗があざとく舌を出してウィンクする姿に、場にいる面々全員がシラーッとした表情を浮かばせた。
「・・・東風谷早苗。今すぐそのロボという方を連れてきてください。この人のことを知っている人物がいるなら話がしやすいですからね」
「いやいやいや、今から守矢神社までどれだけかかると思っ・・・!?」
その中で声色に冷たさが込められた声を向ける映姫に早苗は抗議しようとするが、突然足元にスキマが開いてそこに落ちていく。
「・・・守矢神社に繋いだから早く説得して連れてきなさい。出来る限り急いで、よ」
当然そうした犯人は紫だが、その周囲はその行動にも発言にも非難の声を向ける者はいなかった・・・明らかにその狙いすぎたあざとい行動に誰もがイラッとしたために。






・・・それで数分後、下に空いたスキマの中から早苗がロボを連れて現れた。
『あの、早苗・・・一体何なんですか?いきなり妙な所から現れたと思ったら、いいから来てとは・・・』
「すみません、そこで寝ている人について知っていますか?」
『っ!?魔王さん!?どうしてここに!?』
ただロボは状況把握が出来ていない様子だったが、代わりに映姫が指差した先にいたジャキの姿にロボットであるはずなのに本当に驚いているというようなモーションを見せた。ジャキではなく魔王と呼ぶ形で。


















・・・それで一先ずロボに対しての説明及び、ロボがどうして守矢神社にいるのかということの話し合いになった。ただロボへの説明はともかくとしても、守矢神社に来たロボからある程度話を聞いていたという早苗が経緯を聞いていたにも関わらず、ロボの姿が出るまで全くラヴォス関連の話題でも思い出すことのなかった迂闊さにジト目が早苗に向けられたのは当然と言えよう。



『・・・話は分かりました。ですが魔王さんがどうしてこんなことに・・・』
「・・・貴方もどうしてジャキがこうなっているのかは分からないんですか?」
『そうですが・・・取りあえずその理由を探るためにも浄波瑠の鏡で魔王さんの歩みについてを見ながら話をした方がいいと思います。私は説明が必要だと思ったり説明してほしいと言われたなら発言しますので』
「・・・その方が良さそうですね」
・・・それで話が済んだ所でロボとさとりは会話を交わし、これ以降の話の流れについてはこれでいいと頷く。
「それでは早速になりますが、この場面について話していただけますか?」
『分かりました』
映姫もその流れに同意する中でまずはと先程に止めていた場面の説明を願い、ロボは快く頷いた。









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