弾かれた者、時間の流れから消えた者

「・・・起きてるのも分かった所で取りあえず付いてきて、ジャキ。お腹が空いてるならご飯を用意するわよ?」
「うん・・・僕お腹空いた・・・」
(・・・取りあえずお燐に映姫様と幽々子さんの所に行ってもらわないといけないわね・・・心を読んでもどうにもならないから映姫様の力は必要になるし、場合によっては八雲紫の力も必要になりそうだからダメ元でもし来たなら地霊殿に来てもらうように伝言を頼まないといけないでしょうしね・・・)
それでさとりは幼子に語りかけるように優しく話し掛けるとジャキはすんなりと頷き、その中でそっと頭を働かせていく。ジャキの事をどうにか解決するために必要な人材の召集の為に・・・



















・・・それで地霊殿の中に入ったさとりはお燐を呼び出し、映姫と幽々子の元に行ってジャキの事を話してこちらに来てほしいと伝える為に送り出した。そしてその上でしばらく時間があった為にさとりはジャキにご飯を作って食べてもらうのだが、そのご飯を食べてもらった後ですぐに眠くなったと横になってしまった。

その光景にさとりは食事の最中の心を読んでいたのだが、言葉遣いが子ども同然であるのと本当にそのままの子どものままだったということから、さとりのことを本当に姉と思い慕っているのだということも伝わってきた事に悪い気がしなかったのだ。

・・・さとりには妹であるこいしがいるが、こいしは覚り妖怪として心を閉ざした事から『無意識を操る程度の能力』を得たことからさとりにも心が読めないどころか、どこにいるかすら分からないまま行方知れずに動くことが普通になっていった。

ただそれでも姉妹として心を読めずとも嫌いあってはいないという気持ちはあるのだが、心を読めるのが今でも普通であるさとりからすれば・・・自分を姉と慕うジャキの気持ちに心に、新鮮さと懐かしさという相反する気持ちを感じながらも悪くないどころか心地好い気持ちを抱いたのだ。

さとりとしても意外だという考えが浮かんだという気持ちはあった。しかし明らかに大人であるはずであって何か相当な事情があるのは確かだが、心を読めるからこそ純粋であることが分かるために悪い気がしなかったのだ。現にソファーで安らかに眠るジャキの姿を見て、さとりはほんの少ししか一緒にいないというのに庇護欲を感じていることも理解していた。

それでそんな風にさとりが感じながら過ごしていた中で時間は進み、お燐が色々な人達を連れて地霊殿に戻ってきた・・・






「・・・映姫様に小町さんはいいんですが、八雲紫にルークに霊夢さんに早苗さん・・・どういう組み合わせなんですか?」
「たまたま私が白玉楼に来た時に貴女のペットから話を聞いたのとルークもここに来たいと言い出したから連れてきて、霊夢は彼女の目から見てその外来人についてを判断してもらおうと思ったから連れていくことにしたのだけれど、早苗は霊夢に話をした時にそこにいて私もと言ったので単純に連れてきただけよ」
「そうなんですか・・・」
・・・地霊殿の入口にて、主として来てくれた面々を出迎えたさとりだが予想外に人が多いことについてを問うと、紫が返した答えに何とも言いがたげに声を漏らすしかなかった。ルークはまだ心配そうな気持ちから来ているのは分かるが、早苗は明らかに何か面白そうだったり興味本意からここに来ているのが表情だけで見ても分かることに。









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